この記事では、井戸ポンプの砂こし器の掃除方法を解説します。砂こし器の汚れを放置すると、水圧の低下だけでなく、ポンプ本体の故障を招く恐れがあります。
本記事を読み、掃除が必要なサインや正しい手順をマスターすれば、高額な修理費用を未然に防ぎ、常にきれいな水を安心して使えるはずです。
掃除してもトラブルが解消しない原因や、交換・取り付けにかかる費用についても解説しているので、ぜひご一読ください。
記事の内容
井戸ポンプの砂こし器の掃除が必要なサイン

砂こし器は、井戸水に含まれる砂や不純物をキャッチし、井戸ポンプを守る重要な機器です。
砂や汚れが溜まると故障につながるため、以下のサインを目安に掃除してください。
蛇口から出る水の勢いが弱まる
蛇口の水圧の低下は、井戸ポンプの砂こし器の掃除が必要なサインです。
フィルターに砂や泥、サビなどが蓄積して水の通り道が狭くなると、以下のような症状が見られます。
- 植物の水やりや洗車に時間がかかる
- トイレが流れにくい
- シャワーや蛇口の水が細くなった
特に、複数の蛇口で一斉に水圧が落ちている場合は、砂こし器の目詰まりが疑われます。
そのまま使うと、水圧不足を補おうとして井戸ポンプに余計な負荷がかかるため、早めに砂こし器を掃除してください。
井戸ポンプの起動・停止が繰り返される
通常、井戸ポンプは蛇口の開閉に合わせて作動します。
しかし、砂こし器が目詰まりを起こすと水圧が不安定になり、井戸ポンプ内部の圧力スイッチが誤作動を起こすことがあります。
次のような症状は、砂こし器の掃除が必要なサインです。
- 使用中、井戸ポンプの起動と停止が細かく繰り返される
- 蛇口を閉めているのに、勝手に井戸ポンプが作動する
このような状態を放置すると、モーターやスイッチの焼き付きや故障を招くだけでなく、電気代が余計にかかる原因にもなります。
大きなトラブルになる前に、砂こし器を掃除して目詰まりを取り除きましょう。
井戸ポンプから異音がする
井戸ポンプが水を吸い込む際、普段とは異なる音が聞こえたら掃除のタイミングです。
砂こし器が詰まると吸い上げ時の抵抗が大きくなり、以下のような異音が発生しやすくなります。
- 「ガタガタ」「ゴー」「キーン」という音がする
- 使用時の音が以前より大きくなった
また、砂こし器をすり抜けた微細な砂が内部の羽根車(インペラ)に接触し、「ガリガリ」と金属が擦れるような音が鳴ることもあります。
放置すると焼き付きのリスクが高まるため、異音に気づいたら砂こし器を掃除してください。
井戸ポンプの砂こし器の掃除方法

井戸ポンプの砂こし器の掃除は自分で行えますが、手順を間違えると水の噴出や故障の原因となります。安全のために、正しい手順で掃除しましょう。
本手順は各メーカーの公式サイトに基づいた一般的な流れですが、機種によって細部が異なります。作業前には必ず取扱説明書を確認してください。
また、自分で掃除するのが難しい場合は、業者に相談してください。
出典:日立「砂こし器の清掃方法」・日立「砂こし器取扱説明書」・テラル「家庭ポンプ用砂コシ器取扱説明書」・川本製作所「砂こし器の清掃方法」
事前準備
砂こし器の掃除を始める前に、以下の手順で安全を確保しましょう。
- 電源を切る
- ドレンキャップを緩める
- 排水を待つ
また、スムーズに作業を進めるために、以下の道具を準備しておくのがおすすめです。
- バケツや雑巾
- レンチやスパナ
機種によって必要な工具が異なるため、詳細は取扱説明書をご確認ください。
フィルターの取り出し方
準備が整ったら、以下の手順で砂こし器のフィルターを取り出しましょう。
通常、砂こし器は井戸ポンプの吸い込み側(配管の途中)に設置されています。
- 蓋を固定するボルトを対角線上の順に緩めて取り外す
- 本体から蓋を取る
- 内部のフィルターケースを慎重に引き抜く
長期間掃除していないと、ケースが固まり、抜けにくいことがあります。
無理にこじ開けると配管を傷めるため、慎重に力を加えてください。
また、ケースを外す際、中に残った水がこぼれます。あらかじめ下にバケツや雑巾を準備しておくと、周囲を汚さずスムーズです。
フィルターの洗浄方法
砂こし器のフィルターには、砂・泥・サビなどが付着しています。
以下の手順で汚れを掃除してください。
- フィルターケースを下に向け、砂や汚れを振り出す
- バケツに溜めた水の中で、ゆすぎながら汚れを落とす
最後に水を流し、太陽やライトの光に透かします。網目がしっかり通り、目詰まりが解消されていれば完了です。
なお、汚れを落とすときは無理に擦らないようにしましょう。強く力をかけると、網目が広がったり破れたりする原因になります。
組み立て方法
砂こし器の掃除が終わったら、逆の手順で組み立てます。
- フィルターを元の位置に垂直に差し込む
- 蓋を元の位置にセットする
- ボルトを対角線上の順に締める
フィルターが傾いたり浮いたりすると、隙間から砂が入り込み故障につながるので注意が必要です。
また、蓋を締める際、接合部に異物が挟まったままだったり、ボルトの締めが甘かったりすると空気を吸い込み、ポンプが正常に動かなくなる恐れがあります。
最後はボルトをきつく締め、確実に密閉してください。
掃除後の動作確認の手順
砂こし器の掃除が終わったら、次の方法で井戸ポンプが正常に動作するかを確認します。
- 電源を入れる
- 水漏れがないか数分間確認する
- 水圧が戻っているか確認する
井戸ポンプの種類によっては、起動時に呼び水が必要です。
取扱説明書で確認しながら対応しましょう。
水漏れが止まらない、あるいは水圧が戻らない場合は、故障や組み立てミスの可能性があります。
無理をせず専門業者へ相談してください。
砂こし器を掃除しても直らない理由

フィルターを掃除しても改善しない場合、目に見える汚れ以外に以下の原因が疑われます。
ここでは、掃除では解決できない不具合の原因について詳しく紹介します。
消耗部品が劣化している
掃除しても砂が混じったり、水漏れが止まらなかったりする場合、内部の消耗部品が寿命を迎えている可能性があります。
特に経年劣化が疑われるのが以下の部品です。
- メッシュ(フィルター)
- パッキン
メッシュが腐食して穴が開くと、砂こし器が砂をキャッチできません。
また、パッキンが硬化・ひび割れを起こすと、そこから空気が入り、井戸ポンプの自吸能力が低下します。
取り付け位置・向きに誤りがある
砂こし器の性能を十分に発揮させるためには、正しい設置ルールを守る必要があります。
掃除してもトラブルが直らない場合、以下の原因が考えられます。
- 逆の向きで取り付けている
- 井戸ポンプより高い位置に取り付けている
多くの砂こし器には流水方向を示すマークがあり、逆に設置するとフィルターが正しく機能しません。
また、砂こし器が井戸ポンプより高い位置にあると、内部に空気が溜まり、「水が出ない」「異音がする」などのトラブルの原因になります。
砂こし器の仕組み上の限界に達している
砂こし器はあくまで「砂」を除去するための装置であり、すべての異物を取り除けるわけではありません。
掃除しても解決しない場合、以下のような状況が考えられます。
- 粒子の細かい微細砂やシルトが混入している
- 井戸の底に砂が溜まりすぎている
- 水位低下で砂を巻き込みやすくなった
「掃除してもすぐに水の勢いがなくなる」「水が濁る」といった症状が続く場合は、井戸の環境が砂こし器の能力を超えていると考えられます。
ポンプ本体に不具合が起きている
砂こし器をきれいにしてもトラブルが解決しない場合、すでにポンプ本体にダメージが蓄積している可能性があります。
砂こし器で取り切れなかった砂がポンプ内部に入り込むと、羽根車に負担がかかり、水を吸い上げる力が低下します。
「モーターは回っているのに水圧が弱い」「以前よりも運転音がうるさくなった」といった症状は、ポンプ内部の故障が疑われるサインです。
この状態になると、砂こし器の掃除だけでは根本的な解決になりません。
井戸ポンプ本体の故障については、以下の記事で詳しくご確認ください。
砂こし器の交換を検討すべきケース

砂こし器は、一度設置すれば一生使えるものではなく、本体の寿命や水質変化に合わせて交換が必要です。
ここでは、具体的にどのような状況で砂こし器の交換や取り付けを検討すべきなのか、3つの重要なタイミングを解説します。
砂こし器本体や部品が経年劣化しているとき
砂こし器の寿命は、一般的に10年前後が目安です。
長期間の使用により、樹脂製のケースのひび割れや金属部分に腐食(サビ)が進むと、正常に機能しなくなります。
特に注意すべきは、目に見えない「空気の吸い込み(エアー噛み)」です。本体の劣化によって気密性が損なわれると、ポンプの故障につながります。
パッキンを交換しても水漏れやエアー噛みが解消されない場合は、砂こし器本体の寿命です。
部分的な補修を繰り返すよりも、砂こし器本体を交換したほうが結果的にコストや井戸ポンプ故障のリスクを抑えられます。
頻繁にフィルターの目詰まりが発生するとき
「掃除しても数日で水圧が落ちる」「清掃頻度が以前よりも明らかに増えた」という場合は、現在の砂こし器が井戸の状態に合っていないサインです。
地層の変化などで砂の量が増えると、既存の砂こし器では容量不足になります。
このようなケースでは、メンテナンスの負担を減らすために、より大容量のモデルや砂の分離能力が高いものへの変更を検討しましょう。
「掃除が追いつかない」と感じたら、それがシステムを見直すベストタイミングです。
井戸ポンプを新規取り付け・交換したとき
井戸ポンプ自体を交換したら、砂こし器の新設や交換も検討しましょう。新品のポンプは吸込力が強いため、以前は吸い上げられなかった深層の砂まで引き込んでしまうことがあります。
古い砂こし器を使い回すと、取り切れなかった砂が羽根車を削り、井戸ポンプの寿命を縮めてしまいます。
新品のポンプの性能を最大限に発揮させ、長く安全に使用するためにも、新品の砂こし器をセットで設置するのが理想です。
井戸ポンプの砂こし器の交換・取り付け費用

砂こし器の設置は、井戸ポンプ本体を守る重要な工程です。プロに依頼すると以下のようなメリットがあります。
- 確実な施工
- 砂の量に合わせた設置位置の選定
- 接続ミスによる故障の予防
将来的なトラブルを未然に防ぐためにも、プロに作業を依頼するのがおすすめです。
ここでは、井戸ポンプの砂こし器の交換や取り付けにかかる費用をまとめました。
新規で取り付ける場合の費用の目安
砂こし器を新たに設置する場合、費用の目安は総額で35,000円〜60,000円程度(税込)。
- 砂こし器本体代:15,000円〜30,000円程度(税込)
- 標準取り付け工賃:15,000円〜25,000円程度(税込)
以下のような設置環境では、既存の配管レイアウトの大幅な調整が必要になり、追加料金が発生することがあります。
- 場所が狭い
- 配管が特殊な素材
- 地面がコンクリートで固められている
正確な費用を知るため、事前に現地調査を依頼し、見積もりを取るのがおすすめです。
既存の砂こし器と交換する場合の費用の目安
既存の砂こし器を同等品と交換する場合、費用相場は25,000〜40,000円程度(税込)です。すでに配管のベースが整っているため、新規設置に比べて工賃が安い傾向にあります。
ただし、旧製品と新製品で口径やサイズが異なる場合は、配管の一部を作り直す費用が加算されることがあります。
また、井戸ポンプの交換と同時に砂こし器も新しくする場合、作業をまとめて行うことで「セット割引」が適用されることが多く、別々に依頼するより経済的です。
井戸ポンプの交換費用については、以下の記事で詳しくご確認ください。
トラブルを防ぐための掃除頻度

砂こし器を設置したら、定期的なメンテナンスが欠かせません。井戸水の透明度が高く見えても、砂こし器の内部には確実に砂が蓄積していくからです。
適切な掃除頻度は、井戸の深さや水質によって大きく異なります。ここでは、井戸の種類や状況に応じた理想的な掃除タイミングについてまとめました。
浅井戸は1年ごと・深井戸は半年ごと
砂こし器の清掃サイクルは、井戸の深さや水質によって以下のような目安があります。
- 浅井戸:1年ごと
- 深井戸:半年ごと
深井戸は深い場所から水を汲み上げるため、微細砂やシルトを巻き上げやすいのが特徴。微細な汚れはフィルターの目に深く入り込み、見た目以上に深刻な目詰まりを引き起こします。
「まだ半年しか経っていないから大丈夫」と思わず、深井戸をお使いの方は早め早めの清掃を心がけましょう。
大雨や台風のあと
定期的なメンテナンスとは別に、大雨や台風などの悪天候が過ぎたあとは、砂こし器の状態を点検しましょう。激しい雨が降ると、地下水の水位や流れが急変し、普段は安定している地層から大量の砂や泥が巻き上げられることがあります。
特に、台風のあとに「急に水の勢いが弱くなった」と感じる場合、砂こし器が短時間で大量のゴミをキャッチし、目詰まりしている可能性が高いです。
目詰まりを放置すると、井戸ポンプに過度な負荷がかかり、最悪の場合は故障を招きます。
天候が回復したら、早めに砂こし器をチェックし、汚れが溜まっていれば速やかに掃除してください。
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砂こし器の交換や設置には、専門知識や配管技術が必要です。
経験豊富なプロに任せることで、トラブルを予防できるだけでなく、井戸ポンプ本体の寿命を延ばすことにもつながります。
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井戸ポンプの砂こし器に関するQ&A
-
砂こし器を掃除する頻度は、目安より多くても問題ありませんか?
基本的に、掃除回数が多いこと自体は問題ありません。
ただし、頻繁に掃除が必要になる状態ならば、井戸環境と砂こし器の仕様が合っていない可能性があります。
掃除の回数が明らかに増えてきた場合は、根本的な対策を検討したほうがよいでしょう。 -
砂こし器を掃除しても、しばらくするとまた詰まるのはなぜですか?
砂こし器自体に問題がなくても、井戸水中の砂の量や粒径が安定していない場合、短期間で再び目詰まりすることがあります。
特に雨量の多い時期や地下水位が変動したあとに起きやすい傾向です。
このような場合は、掃除頻度を上げるだけでなく、設置条件や機器の見直しが必要になるケースもあります。 -
掃除や交換をしても水の勢いが戻らない場合、どこを疑えばよいですか?
砂こし器以外に、配管内部の詰まりやポンプ側の性能低下が影響していることがあります。
見た目では判断しにくい部分が多く、個人での切り分けが難しいケースも少なくありません。
こうした場合は、ポンプの専門業者あるいはポンプに対応できる水道修理業者に相談して、点検してもらう方が良いでしょう。 -
砂こし器の掃除は、特に不具合がなくても行ったほうがよいですか?
砂こし器は、定期的な掃除を前提とした部品です。
水の出方に問題がなくても、砂が溜まっていれば掃除する意味はあります。
不具合が出ていない段階での掃除は、トラブル予防として有効です。 -
砂こし器の不具合は、どのタイミングで業者に相談するのが適切ですか?
掃除や基本的な確認を行っても症状が改善しない場合は、その段階で相談するのが賢明です。
使用できない期間が延びてしまいますし、依頼してもすぐに対応できるとは限らないので、できるだけ早く相談するほうが良いでしょう。

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