【種類別】水道パッキンの交換方法を解説！交換時の注意点・選び方

水道パッキン交換方法の基礎知識

水道のハンドルや接合部から水漏れが起きている場合、水道パッキンが原因である可能性があります。

その場合、水道パッキンの交換を行うことで修理を行いますが、そもそもパッキンとは何か知らない人も多いでしょう。

そこでここでは、水道パッキン交換方法の基礎知識について解説していきます。

水道パッキンの役割

水道パッキンとは、水道管などに使用されるゴム製の部品で、水道の接合部から水漏れを防止するために用いられています。

水道パッキンは、水道ハンドルをはじめとして、水道の可動部分にも取り付けられるので、水道本体と比較しても劣化が早く消耗品として扱われるのです。

劣化した水道パッキンをそのままにしておくと、水道パッキンの緩みや固着による破損などによって水漏れが起こるので、早めの交換を行う必要があります。

水道パッキン交換の目安

水道パッキンの劣化に気づかずにいると、水漏れで無駄な水道代を払わなくてはならないようなトラブルに見舞われてしまいます。

不具合が起こる前に対策を講じたい場合は水道を分解し、パッキンの劣化具合を確認するのがおすすめです。

水道パッキンに以下のような劣化がみられる場合は、交換を行いましょう。

• 水道パッキンのひび割れ
• 水道接合部分と水道パッキンとの間に隙間が生じている
• 水道パッキンが固く弾力がない
• 水道パッキンを触ると黒い汚れが付着する

なお、水道パッキンの寿命は10年程度といわれますが、使用年数に関わらず不具合が出たら交換することをおすすめします。

水道パッキンの交換場所は水漏れ箇所により異なる

水漏れ修理で水道パッキンを交換する際には、まず水漏れがどの部分から生じているのか特定する必要があります。なぜならば、水道パッキンの交換場所は水漏れ箇所により異なるからです。

ただし、水漏れ箇所や水道の形状によっては、水漏れ箇所の特定が行いにくいことがあるので、そういった場合は一旦タオルなどで水漏れを拭き取り、水漏れ箇所を特定することをおすすめします。

水道パッキンの向きに注意

水道パッキンには、Uパッキン、OVパッキン、Xパッキンなど、水道パッキンの表面に溝が入っているものがあります。

これらの水道パッキンには、取り付けに際して正しい方向が決まっており、正しく取り付けないと不具合が生じてしまうことがあるのです。

そのため、水道パッキンを交換する際には、正しい方向か確認することが重要です。なお、水道パッキンの交換に自信がない場合は、古い水道パッキンを交換する前に、スマホなどで撮影しておくと安心です。

交換用水道パッキンの選び方

水道パッキンを交換する際には、サイズや種類など水道に適合する物を選ばなければなりません。

そのため、水道パッキンを交換する際には、予めどのような水道パッキンが取り付けられているのか調べておく必要があるのです。

ここでは、交換用水道パッキンの選び方について解説していきます。

蛇口の品番から水道パッキンを特定する

蛇口の製造メーカーは、補修用の水道パッキンを販売しているケースがほとんどです。

そのため、蛇口のメーカーと品番が分かれば、取り付けられている水道パッキンと比較し、サイズを測らずとも適合する水道パッキンを探すことができます。

蛇口のメーカーと品番は、蛇口根本に取り付けられているラベル、または取り扱い説明書で確認が可能です。

また、取り扱い説明書であれば、どの部分に使用している水道パッキンかイラストで示していることもあるので、購入時の参考にしてみると良いでしょう。

水道パッキンの種類から特定する

蛇口のメーカーや品番が分からない場合は、水道パッキンの種類とサイズを調べれば、蛇口に適合する水道パッキンを購入することが可能です。

蛇口に使用される水道パッキンとして代表的なものには、以下のようなものがあります。

水道パッキンサイズの測り方

交換する水道パッキンの種類が判別できたら、続いて水道パッキンのサイズを測っていきます。

水道パッキンのサイズ表記は、以下のような表記が代表的なので、それぞれについて解説します。

• 呼び径による水道パッキンのサイズ
• 外径・内径による水道パッキンのサイズ

呼び径による水道パッキンのサイズ

呼び径による水道パッキンのサイズとは、蛇口の直径を表した数字で、13mm（呼び13）、20mm（呼び20）の2種類があります。

13mm（呼び13）となっているケースが多いですが、20mm（呼び20）が使用されているケースもあるので注意が必要です。

蛇口の呼び径が分からない時には、以下の方法で水道パッキンのサイズを調べることもできます。

• 蛇口本体を取り外し、壁や台側の取り付けネジの直径を測る
• メーカー・品番から水道パッキンの呼び径を調べる

外径・内径による水道パッキンのサイズ

外径・内径による水道パッキンのサイズとは、水道パッキン自体の直径を表したものです。

外径は水道パッキン全体の直径、内径は水道パッキン内側の穴の直径になります。なお、コマパッキンの場合、外径はコマの直径を測って調べるようになっています。

単水栓の水道パッキンの交換方法

単水栓とは、水またはお湯のどちらかのみが出てくる水栓で、簡易シンクや洗濯機用の水栓として使用されています。

単水栓からの水漏れは以下の3ヶ所から発生するので、それぞれに対応する水道パッキンの交換を試す必要があります。

1. ハンドル部分
2. 吐水口接続部
3. 吐水口部分

1.ハンドル部分の水道パッキン交換方法

交換時に必要なものは、交換用の三角パッキン、モンキーレンチです。サイズや用途に合わせたパッキンを購入するようにしましょう。

ハンドル部分の水道パッキン交換方法は以下の通りです。

1. 水道の元栓を閉める
2. ハンドル上部のカラービスを外し、ハンドルを引き抜く
3. 上部の固定ナットをモンキーレンチで外し、三角パッキンを交換
4. 元に戻し、水漏れが発生していなければ完了

2.吐水口接続部の水道パッキン交換方法

交換時には、交換用の水道パッキン、モンキーレンチを用意しましょう。

吐水口接続部の水道パッキン交換方法は以下の通りです。

1. 水道の元栓を閉める
2. 吐水口接続部のナットをモンキーレンチで取り外す
3. パッキンの向きに注意し、水道パッキンを交換
4. 元に戻し、水漏れが発生していなければ完了

水道の元栓を閉めた後は一度単水栓を開け、水が出ないことを確かめましょう。

3.吐水口部分の水道パッキン交換方法

交換時に必要なものは、交換用のケレップ、モンキーレンチとなっています。

吐水口部分の水道パッキン交換方法は以下の通りです。

1. 水道の元栓を閉める
2. ハンドル部分のカラービスを取り外し、ハンドルを引き抜く
3. 上部ナットをモンキーレンチで取り外す
4. スピンドル（ハンドルが取り付いていた部分）を反時計回りで外す
5. 内部にあるケレップを交換する
6. 元に戻し、水漏れが発生していなければ完了

ハンドル混合栓の水道パッキンの交換方法

ハンドル混合栓とは、水・お湯のそれぞれのハンドルが取り付けられた水栓を指します。

ハンドル混合栓における水漏れは以下の4ヶ所から発生するので、それぞれに対応する水道パッキンを交換しましょう。

1. クランク部分
2. ハンドル部分
3. 吐水口接続部部分
4. 吐水口部分

1.クランク部分の水道パッキン交換方法

交換時に必要なものは、交換用水道パッキン、モンキーレンチ、タオルとなっています。タオルに関しては、水栓取り外し時の残留水を拭き取るために使用します。

クランク部分の水道パッキン交換方法は以下の通りです。

1. 水道の元栓を閉める
2. クランク部分のナットをモンキーレンチで緩める
3. 水道パッキンを交換する
4. 元に戻し、水漏れが発生していなければ完了

クランクから水栓本体を取り外す時は、ナットが2ヶ所あるのでバランスよく緩めるようにしましょう。

2.ハンドル部分の水道パッキン交換方法

交換時に必要なものは、ケレップ、モンキーレンチ、ドライバー（プラスおよびマイナス）となっています。

ハンドル部分の水道パッキン交換方法は以下の通りです。

1. 水道の元栓を閉める
2. ハンドルのキャップ（青または赤）をマイナスドライバーで外す
3. プラスドライバーでハンドルを固定しているネジを外す
4. スピンドル（ハンドルが取り付いていた部分）を反時計回りで外す
5. ケレップを交換する
6. 元に戻し、水漏れが発生していなければ完了

3.吐水口接続部の水道パッキン交換方法

交換時には、交換用水道パッキン、モンキーレンチを用意します。

吐水口接続部の水道パッキン交換方法は以下の通りです。

1. 水道の元栓を閉める
2. 吐水口の根本のナットを外す（ナットを外すと吐水口が外れるので注意）
3. 水道パッキンを交換する
4. 元に戻し、水漏れが発生していなければ完了

4.吐水口部分の水道パッキン交換方法

交換時に必要なものは、交換用水道パッキン、モンキーレンチとなっています。

吐水口部分の水道パッキン交換方法は以下の通りです。

1. 水道の元栓を閉める
2. ハンドルのキャップ（青・赤両方）をマイナスドライバーで外す
3. プラスドライバーでハンドルを固定しているネジを外す
4. スピンドル（ハンドルが取り付いていた部分）を反時計回りで外す
5. ケレップを交換する
6. 元に戻し、水漏れが発生していなければ完了

ワンホール混合栓の水道パッキンの交換方法

ワンホール混合栓とは、水・お湯のハンドルが独立した水栓で、水側にひねると水が、お湯側にひねればお湯が出るようになってます。

ワンホール混合栓からの水漏れは、水道パッキン(カートリッジ)の交換が必要となるので、以下の交換方法を試すようにしましょう。

水道パッキン（カートリッジ）の交換方法

交換時に必要なものは、交換用のカートリッジ、モンキーレンチ、ドライバー（プラスおよびマイナス）、六角レンチとなっています。

六角レンチに関しては、蛇口の品番によって必要性が異なります。必要な場合はサイズを確認しましょう。

水道パッキン（カートリッジ）の交換方法は以下の通りです。

1. 水道の元栓を閉める
2. レバーハンドルのネジをドライバーまたは六角レンチで取り外す
3. レバーハンドルを引き抜き、外カバーを外す
4. カートリッジを交換する
5. 元に戻し、水漏れが発生していなければ完了

水道パッキン交換の際の費用相場

水道パッキン交換の際の費用は、自分で行うか水道修理業者に依頼するかで以下のようになります。

• 工具あり：水道パッキン代150円～200円程度
• 工具なし：工具代1,000円～3,000円＋水道パッキン代150円～200円程度
• 水道修理業者に依頼：5,000円～10,000円程度（水道パッキン代＋作業料金）

このように比較すると、工具が揃っていないのであれば、業者に依頼するのとさほど大差はありません。しかし、水道パッキンの交換を確実に行いたいのであれば、水道修理業者に依頼するのが賢明です。

そのため、水道パッキンの交換を検討する際には、それぞれのメリット・デメリットを比較して選ぶようにしましょう。

業者に水道パッキン交換を依頼する際の注意点

水道修理業者とのトラブルでよくあるのが料金トラブルです。

料金トラブルは、業者が悪意を持って請求するケースもありますが、利用者と水道修理業者同士の誤解によるものも少なくありません。

例えば、水道パッキン交換の依頼をした場合、水道パッキンの交換だけで済むと思っていたとしても、実際には水道蛇口の老朽化が原因で、水道蛇口の交換が必要になることも多々あるのです。

そのため、水道修理業者を利用する際には、利用前に料金体系を確認し、見積もり提示後の追加料金の請求の有無を確認しましょう。

また、適正価格で利用するためにも、3社以上で相見積もりをすることも重要です。

水道パッキンの交換方法を知っても自信がない方は

水道パッキンの交換方法は比較的簡単ですが、自信がない場合は水道修理業者に依頼する方が無難です。

ただし、水道修理業者に水道パッキン交換を依頼する際には、適正価格で利用できるように、最低3社から見積りを取るようにしましょう。

『水道修理のセーフリー』では、水道パッキンの交換に迅速に対応できる水道修理業者を多数紹介しています。緊急性の高い場合でも短時間で駆け付けてくれるので、ぜひ利用してみてください。