排水溝から水が上がってくる原因は？対処法から前兆・予防策まで解説

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排水溝の水が上がってくる原因

排水溝から水が上がってくる原因を知って、対応策を考えましょう。排水溝から水が上がってくる主な原因は次の4つです。

• 排水パイプのつまり
• 排水枡のつまり
• 台風などの大雨
• 築年数の長い住宅の排水管等の劣化

排水パイプのつまり

排水パイプのつまりが原因で、排水溝から水が上がってくることがあります。

キッチンや浴室の排水パイプが最終的につながっている住宅がほとんどなので、お風呂で流したお湯がキッチンから流れてくる可能性があります。つまりが起きないように普段から気をつけましょう。

つまりの原因は、キッチン、お風呂、洗面所でそれぞれ異なります。つまりの原因となるものを、できるだけ排水溝に流さないようにしましょう。

つまりの原因：キッチン

• 油
• 食材カス
• 固形物（小さなスプーンや調味料のキャップなど）

つまりの原因：お風呂

• 皮脂・髪の毛
• シャンプー・石鹸カス
• 固形物（子供のおもちゃやシャンプーなどのキャップ）

つまりの原因：洗面所

• 石鹸・ヘアワックス・歯磨き粉などの残りカス
• 髪の毛
• 固形物（歯間ブラシやキャップなど）

つまりの原因：トイレ

• 大量に流したトイレットペーパー
• 排泄物
• 固形物（おもちゃやスマホなど）

排水枡のつまり

排水枡（ます）とは、排水管を接続するものです。排水枡がつまると、住宅の水回り全体に影響が出てきます。

排水枡は定期的にメンテナンスが必要です。マンションなど集合住宅にお住まいなら、管理会社が定期的にしていることがほとんどです。

しかし、一戸建てにお住まいですと、うっかり忘れがちになっていることがあるので確認してみましょう。

台風などの大雨

排水溝から水が上がってくるときに台風や大雨だったという場合は、台風や大雨が原因と考えられます。

大量の雨によって土砂も下水道へ入り込み、下水道が飽和状態になり、住宅からの汚水が排水できないために逆流が起きるケースです。

この場合は、しばらくすると逆流が直るはずなので、様子を見ていてください。

築年数の長い住宅の排水管等の劣化

築年数が長いと排水管等も古くなり、サビやヒビ割れ、つなぎ目のズレといったトラブルが起きます。

築年数が20年くらいなら、排水管に問題が生じるころです。地震でつなぎ目にズレが生じることもあるので、その場合は新しくてもトラブルになります。

配水管等に問題があるなら、業者に点検してもらいましょう。排水管が古くなってサビやヒビ割れが起きると、つまりの原因だけではなく水漏れの原因にもなるので、早めの点検・修理がおすすめです。

排水溝の水が上がってくるときの対処方法

排水溝の水が上がってくる原因がわかっているのであれば、自分で対処しても大丈夫です。しかし、固形物がつまっている可能性もある場合は、下手に対処して配管にダメージを与えてしまう場合もあるので注意が必要です。

排水溝の水が上がってくる原因がわかっている場合は、次のことを試してみてください。

• バケツでお湯を注ぐ
• 重曹とお酢・クエン酸
• 液体パイプクリーナー
• ラバーカップ
• ワイヤー式パイプクリーナー

バケツでお湯を注ぐ

お湯といっても沸騰しているようなお湯ではなく、40℃から50℃ぐらいのお湯が理想的です。一気に流し込むと効果的なので、バケツを使います。

• 排水溝に設置されているフタやヘアキャッチなど、外せるものは全部外す
• バケツに入れたお湯を一気に流し込む

重曹とお酢・クエン酸

重曹やお酢など食べられるものを使った掃除は、赤ちゃんのいるお宅でも安心です。重曹とお酢を使った排水溝と排水管の掃除は、次のような手順で行います。

1. 排水溝の外せる部品（フタやゴミキャッチャーなど）を外し、重曹100gをふりかける
2. お酢200g（またはクエン酸大さじ２を溶かした水200cc）を重曹の上からかける
3. 発泡してくるので、そのまま1時間放置
4. 60℃程度のお湯をたっぷりかけて、重曹とお酢を流す

熱湯をかけると排水溝や排水管にダメージを与えてしまう可能性があります。必ず、50℃程度のお湯を使用してください。

液体パイプクリーナー

蓄積した排水管の汚れには、液体パイプクリーナーの使用がおすすめです。

液体パイプクリーナーには次の2種類があり、汚れの種類によって選びます。

• 次亜塩素酸ナトリウム入り：髪の毛や皮脂といったアルカリ性の汚れが多い、浴室・洗面所
• 水酸化ナトリウム入り：油汚れが多いキッチン

液体パイプクリーナーの使用方法は、添付の説明書に従ってください。パイプクリーナーを排水溝から投入して「長く放置しておけば効果的だ」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、長時間放置すると、一旦取れた汚れが再度ついてしまうこともあり逆効果です。必ず説明書どおりにしましょう。

パイプクリーナーと酸性タイプの洗浄剤を混ぜると危険です。例えば、パイプクリーナーを使った後でカビキラーを使うと、塩素ガスが発生します。パイプクリーナーを使用するときは、他の薬剤を使わないようにしましょう。

ラバーカップ

ラバーカップはスッポンとも呼ばれる、ゴム製のお椀型のものが棒の先についているつまりに特化した道具です。

お椀部分はさまざまな大きさのものが売られています。排水溝の大きさに合ったラバーカップを使用すると、さらに効果的です。

ラバーカップは排水溝をおおうようにして「ぴったりとつけて押し込み、一気に持ち上げる」という一連の行為を何度も繰り返します。

ただし、浴室のワン型排水トラップやシンク、洗面台下の排水ホースがジャバラホースでは使用できません。また、固形物が詰まっている場合もラバーカップを使うと中に押しやってしまう可能性があるので、使わないようにしましょう。

ワイヤー式パイプクリーナー

ワイヤー式パイプクリーナーは、ワイヤーブラシとかワイヤードレンクリーナーなどと呼ばれる排水管清掃のためのアイテムです。ワイヤーの先にブラシが付き、排水管の奥のこすり洗いに対応できます。

家庭用のワイヤー式パイプクリーナーは、ホームセンターなどで約3,000円で販売しています。ワイヤーの長さは1m程度のものから30mまでさまざまです。

使用方法は次の通りです。

1. 排水管にワイヤー式パイプクリーナーを差し込む
2. できるだけ奥に押し込んでいく
3. ワイヤー式パイプクリーナーについているハンドルを使ってさらに奥へ入れる
4. それ以上入れることができなくなったら、回転したり押す引くを繰り返したりして、固まった汚れを落とす
5. 汚れが削れたら水で洗い流す

ただし、つまりの原因が固形物や油の塊など水に溶けないものの場合は、ワイヤー式パイプクリーナーは使えません。

排水溝から水が上がってくる際に業者へ依頼

排水溝から水が上がってくるのは、重度のつまりや排水管の劣化など修理が難しいケースも多いので、水道修理業者への依頼がおすすめです。

業者に依頼するメリット

水道修理業者なら専用器具で修理するので、一般の人では届かない場所まで点検・修理が可能です。そのため、短時間で根本的な解決となり、再発の可能性が抑えられます。

また、排水管の修理を自分ですると、臭いヌメリなども自分で処理しなくてはいけません。不快な作業がたくさんありますが、業者に依頼すれば全部処理してもらえます。

業者に依頼するメリットは、まとめると次の3点です。

• 原因を迅速に確定し、適切な修理をする
• 根本的に問題を解決するため、再発しにくい
• 異臭など、不快なことと無駄に戦う必要がない

業者に依頼したときの相場料金

水道修理業者に依頼したときの料金は、基本料金と作業料金の合計です。見積もりをしてもらって、合計でどのくらいかかるのかを依頼前に確認しておきましょう。

基本料金の相場

基本料金は作業内容に関わらず必要な費用です。

業者によって、料金のシステムはさまざまです。特に早朝・深夜・休日の割増料金は、注意が必要です。忙しくて夜間や休日しか業者を呼べない方は、必ず確認しておきましょう。

作業料金の相場

トーラーというのは、業務用のワイヤー式パイプクリーナーのことです。業務用はワイヤーが長く、電動式で奥の方まであっという間にきれいにしてしまいます。

業者に依頼するときの注意事項

水道修理業者に依頼をお考えなら、次の4点を確認してから決めてください。

• 水道局指定工事店である
• 見積もりがていねいでわかりやすい
• 実績が豊富
• 口コミが高評価

排水溝から水が上がってくるケースの修理は、排水管のトラブルに対応できる水道局指定工事店がおすすめです。

技術的に信頼できるのですが、ただ指定工事店というだけで選ぶと後悔してしまうことも。必ず見積もりを複数の業者に依頼して、比較して選びましょう。

アフターフォローの有無やていねいな説明など、総合的に比較してください。追加料金、時間外や休日の割増料金の有無も確認しましょう。

業者を選ぶ際は口コミも確認してください。実際に利用した人がネット上に投稿した口コミは、公式サイトでは得られない情報が満載です。

ただし、信頼できる口コミだけを参考にしてください。当サイト『水道修理のセーフリー』では、信頼できる口コミのみを厳選して掲載しているので安心して利用できます。

マンション・アパートの排水溝で水が上がってくるときは？

通常の使用方法で排水溝から水が上がったのであれば、修理代は大家さんが負担という考え方が一般的です。

しかし、契約によっては、借主の使用で少しずつ消耗していった排水溝、排水管のメンテナンス料金を入居者が支払うことが義務付けられています。

どちらが支払うかは、契約書で確認してください。どちらが払うにしても、入居者が勝手に水道修理業者に依頼せず、まずは管理会社や大家さんに相談してください。

もし勝手に水道修理業者に依頼すると、貸主が負担することになっている修理代も支払ってもらえなくなる可能性があります。

入居間もない時期に水が上がってくる場合は？

入居して間もない時期に排水溝から水が上がってくる場合は、借主の責任は考えにくいので、契約に関係なく大家さん負担となるはずです。

入居間もない時期に異臭や異音などの前兆を感じたら、排水溝から水が上がる状態になる前に管理会社に報告しておくと安心です。

排水溝から水が上がってくるのを放置したために水漏れがあり、階下に被害が起きると賠償責任が生じることがあります。賠償金額も大きいため、排水溝から水が上がってくる場合は、すぐに管理会社に報告しましょう。

排水溝の水が上がってくる前兆を知ろう

排水溝の水が上がってくる前に、何らかの兆しがあるはずです。排水溝の水が上がってくる前兆を知っておけば、事前に対処でき、大きなトラブルにはなりません。

また、早めに水道修理業者に相談すれば、修理料金も抑えることが可能です。次のようなことがあれば、気をつけて原因を追求しましょう。

• ゴボゴボという異音
• 異臭がする
• 水が流れにくい

それぞれについて解説します。

ゴボゴボという異音

キッチンやお風呂などで蛇口を止めると、ゴボゴボとかゴボッというような、聞きなれない音がすることはありませんか？

異音がするのは、排水管や下水管などで水が流れにくいところがあるためです。

まだつまってるわけではありませんが、このまま放置しておくと本格的につまりが起きてしまいます。排水管の掃除をして、それでも異音が続くなら専門の修理業者に相談しましょう。

異臭がする

排水トラップや排水管に汚れが蓄積し、ぬめりが生じると異臭がすることがあります。ぬめりが蓄積すると最終的につまりになり、排水溝から水が上がってくる原因になるので、異臭の原因を突き止めて解決しましょう。

排水トラップの封水がなくなって異臭の原因になることもあります。その場合は、水を少し垂らして様子を見てください。それで異臭がなくなれば、封水の枯渇が原因です。

しかし、封水に水を足しても異臭が続く場合はぬめりが蓄積しているので、液体パイプクリーナーや重曹などで排水管の掃除をして対処しましょう。

水が流れにくい

水が流れにくいのは、排水管の一部に汚れが蓄積し、少しだけ水が通る箇所が残っている状態です。そのままにしておくと、遅かれ早かれ完全につまってしまい、排水溝から水が上がってくるようになってしまいます。

水が流れにくいなと感じたら、排水管の掃除をするようにしましょう。

排水溝の水が上がってこないための予防策

排水溝の水が上がってくることのないように、普段から気をつけることが大切です。

ここでは、排水溝の水が上がってこないための予防方法を3つ紹介します。

• 排水溝にネットをつける
• 定期的なパイプクリーナー
• モノを流さない

排水溝にネットをつける

排水溝につまりの原因が入らないようにすることが第一です。

浴室なら「毛とりネット」、キッチンなら「ゴミ受けネット」などを設置しておくと、ゴミが入りにくくなり掃除も楽です。使い捨てネットなら、そのままゴミと一緒に捨てられるというメリットがあります。

使い捨てタイプは30〜50枚入り200円程度で、ホームセンターなどで売られています。

定期的なパイプクリーナー

週に１回程度、毎週曜日を決めて定期的に液体パイプクリーナーを使用して排水管を掃除すれば、排水溝から水が上がってくるようなことが起こりにくくなります。

パイプクリーナーなど化学物質が苦手な方は、重曹とお酢（またはクエン酸）を使ってもいいでしょう。

モノを流さない

排水溝にモノを流さないようにすることも大切です。キッチンなら油、浴室なら髪の毛などを流してしまう方もいらっしゃいます。数回ならあまり影響もないように見えますが、少しずつ蓄積していくので注意が必要です。

また、洗剤のキャップなど固形物が落ちたときは、すぐに取り除くようにしましょう。一度でつまりが生じるわけではないため放置しがちですが、必ず取り除き、流さないようにしましょう。

排水溝の水が上がってくるならすぐに対処

排水溝の水が上がってくる際の対応方法や、上がらないために予防する方法をご紹介しました。しかし、逆流が起きたら根本的な修理が必要です。一旦水が流れても、何が原因なのか業者に点検してもらうと安心です。

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