ディスポーザーの設置をお考えの方に、ディスポーザーとは何か、使い方やメリット・デメリットを紹介します。
生ゴミを粉塵して処理するディスポーザーは、近年人気です。設置されている新築マンションが増えており、物件を選ぶためのポイントにしている方もいらっしゃるようですよ。
メリットの多いアイテムで生活クオリティーもアップできるので、デメリットや注意点を知って、取り入れるかどうか検討してみてください。
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記事の内容
ディスポーザーとは?
ディスポーザーとは、シンクの排水口の下に設置され、生ゴミを流すとそのまま粉塵するシステムのことです。生ゴミを細かく破壊して水に流せる状態にします。
アメリカでは1927年に発明され、1938年にInSinkErator社が創業し生産が増えました。そのため、アメリカでは広く普及している製品です。
一方、日本では1970年代より松下電器、シャープ、日立といったメーカーにより生産が始まりました。ところが、下水道の設備が不十分だったため、自治体によっては利用できなかったこともあり普及が遅れました。
メリットが多く、最近になって急に利用者が増えてきています。ここでは、ディスポーザーとは何かを説明します。
新築マンションで設置が増えているディスポーザー
2003年着工の新築マンションの30%程度に、ディスポーザーが付いていました。マンション購入時に、ディスポーザーがついているかどうかで、購入を決める人も増えてきています。
自治体によっては、各戸にディスポーザーが設置されているマンションで、排水処理装置の設置を義務付けています。自治体で異なるので、自治体の取り決め通りに設置されているのかを確認することが必要です。
例えば、東京都は、「ディスポーザ排水処理システムに関する取扱要綱」に詳細が記載されています。
また、排水処理装置のメンテナンスが管理費に含まれているので、その分管理費が高額になる点に注意が必要です。ディスポーザーを利用しなくなっても、管理費は支払わなくてはいけないので、購入前に検討してください。
連続投入方式と一括投入式(バッチフィールド式)
ディスポーザーには、以下のようにシステムによって2種類あります。
- 連続投入方式
- 一括投入式(バッチフィールド式)
「連続投入方式」は、スイッチを入れることで生ゴミを次々粉砕するシステムで、一方、「一括投入式(バッチフィールド式)」は、止水栓のフタがスイッチになっており、1回ずつ完結するシステムです。
連続投入方式の方が、次々と生ゴミを入れられるので、作業が早く片付けられるというメリットがあります。一方、一括投入式は、スイッチを入れるときにフタをするので、安全性が保証されている点がメリットです。
ディスポーザーの仕組み
ディスポーザーは、生ゴミを粉砕して水と一緒に流すシステムです。
野菜クズなどの生ゴミをディスポーザーに入れると、内部に搭載されたモーターが動いて生ゴミを粉砕します。粉砕した生ゴミは、浄化槽できれいな水に分離され、下水道に流されます。
粉砕方式
粉砕するシステムは次の3種類です。
- ハンマーミル方式
- チェーンミル方式
- ブレードミル方式
ブレード(回転ハンマー)を回転し、遠心力で生ゴミを粉砕するハンマーミル方式が主流です。
チェーンミル方式とブレードミル方式と比較するとハンマーミル方式は、騒音がデメリットでした。しかし、最近では静かな機種も生まれたため、さらに人気が出ました。
給水方式
1分につき8リットル程度の水(人差し指程度の太さの水量)を流しながら使うと、水と一緒に流されていき、専用の浄化槽できれいな水になって下水道に流れていきます。
給水方式は以下の3つのタイプがありますが、低予算で設置できる手動給水タイプが主流です。
- 手動給水タイプ
- 分岐自動給水タイプ
- 全自動給水タイプ
分岐自動給水タイプは、対応する水栓が限られています。全自動給水タイプは、内部で給水されるため、水が飛び散る心配がありません。
浄化槽(排水処理槽)
ディスポーザーで粉砕された生ゴミは浄化槽できれいに水に分解され、下水に流されます。
浄化槽なしのディスポーザーもあります。しかし、東京都など自治体によっては、浄化槽の設置なしにディスポーザーを設置することを禁止しているので、設置前に確認しましょう。
浄化槽はマンションなど集合住宅なら共有施設なので、管理組合によってメンテナンスが行われ、維持費は管理費でまかなわれます。一方、一戸建ての場合は、所有者による定期的なメンテナンスが必要です。
ディスポーザーの使い方
ディスポーザーには2種類のシステムがありますが、基本的にはどちらもほぼ同様の使い方です。
- ディスポーザーに生ゴミを入れる
- 蛇口を開けて、水を出す
- フタを閉めて、スイッチが入る
- 粉砕する(1分〜1分半で空になったら終了)
機種によっては、スイッチと連動して水が出る全自動給水タイプや、フタをするだけでスイッチが入るタイプがあります。
ディスポーザーのメリットとは?
まずは、ディスポーザーのメリットを見ていきましょう。ディスポーザーを設置するメリットは数多くありますが、主なメリットは以下の通りです。
- ニオイを抑えられる
- 虫の発生が減る
- ゴミ出し負担の減少
- シンクの掃除がラク
- 環境に優しい
ディスポーザーのメリットを順次見ていきましょう。
ニオイを抑えられる
ディスポーザーがあると生ゴミを三角コーナーなどに溜めておかないので、悪臭がないというメリットがあります。
特に夏は、生ゴミが1時間もしないうちに臭い始め、消臭スプレーもほとんど機能しないほどです。ニオイを出さないために、生ゴミを冷凍庫で凍らしている人もいらっしゃるでしょう。
ディスポーザーがあれば、生ゴミを粉砕して流してしまうので、悪臭を避けられます。ニオイ防止で生ゴミを冷凍するといった手間もなくなります。
虫の発生が減る
暑い時期は特に害虫が増えてしまい、生ゴミに卵を産み、さらに増えていきます。ゴキブリなどの害虫は、ニオイのあるところに集中して現れることが多い傾向です。
生ゴミを粉砕して流しておけば、ニオイが消えて自然と虫が湧いてくる状況も減っていきます。
ゴミ出し負担の減少
燃えるゴミの大半を占める生ゴミの量が減って、運び出す負担が減ります。また、生ゴミの全重量の70%は水分といわれています。
水分が多いと、焼却炉の負担が大きいため、水分をできるだけ除去してから捨てるように自治体に指導されているでしょう。しかし、ディスポーザーを使っていれば、水分を除去することなく処分でき、手間が省けます。
シンクの掃除がラク
ディスポーザーが生ゴミを粉砕して三角コーナー等に残らないので、カビやぬめりの原因が少なくなります。三角コーナーや排水口に設置するネットも不要です。
カビやぬめりが発生しにくいため、日々の掃除がラクになります。
環境に優しい
生ゴミを焼却処分にすると、水分が多いため大きな熱量を必要とします。それだけCO2の排出量が増えるため、環境への負担が大きいです。
生ゴミをディスポーザーで処分すると、ゴミ処理場の生ゴミが減り、環境への配慮が高まります。
人口15世帯65人の農業集落に試験的にディスポーザーを導入したところ、ゴミの量が3割以上減少したという研究結果もあります。
ディスポーザーのデメリットとは?
続いて、ディスポーザーのデメリットを紹介します。メリットだけではなく、デメリットを知っておくとトラブルを回避して上手に利用できるようになります。
ディスポーザーのデメリットは以下の通りです。
- 維持費がかかる
- メンテナンスが必要
- シンク下のスペースが小さくなる
- 音・振動が気になる場合も
ディスポーザーのデメリットを順次見ていき、ディスポーザーを取り入れるかどうか検討してみてください。
維持費がかかる
ディスポーザーは電気や水を使用するので、どのくらいかかるか心配ですよね。
電気代は、1日に2回使用するとして、1ヶ月10円以内です。
また、水道代は、1分間に8リットルくらいの量で出すので、1回につき8〜12リットルの量が必要です。1日2回使うとして、16〜24リットル、水道代1リットル=約0.2円なので月100円程度でしょう。
悪臭や虫の発生などが起きにくく、掃除の頻度が減るので、総合的にはむしろ節約できる程度の負担といえるでしょう。
また、マンションの場合は排水処理槽の維持費は、管理費に含まれています。途中でディスポーザーを使わなくなっても、排水処理槽の維持費は管理費で引き落とされるので、マンション購入の際に管理費の負担額を確認しておきましょう。
メンテナンスが必要
生ゴミが排水口や排水管に付着すると、ダメージを与えてしまうので、定期的なメンテナンスが必要です。
数分で終わるメンテナンスですが、負担に感じる人もいるでしょう。簡単なメンテナンス方法を、記事の終わりでご紹介するので参考にしてみてください。
また、戸建ての場合は、浄化槽のメンテナンスを忘れないようにしましょう。
シンク下のスペースが小さくなる
シンク下の排水口の真下に機械が設置されるため、機械の大きさ分のスペースが利用できなくなります。コンパクトな収納を心がけるなど、工夫が必要です。
音・振動が気になる場合も
ディスポーザーが作動しているときは、音が気になる機種もあります。ただし、最近の機種は音が抑えられており、また作動する時間は1分〜1分半程度なので、ストレスを感じるほどではありません。
ただし、階下や隣室に迷惑にならないように、深夜の使用は控えたほうがいいでしょう。
ディスポーザーの注意点とは?
ここでは、ディスポーザーの使用に関する注意点を紹介します。知らないでディスポーザーを使用すると、故障の原因になってしまうので、必ずチェックしてくださいね。
ディスポーザーを使用する際に注意したい点は、以下の4つです。
- 流してはダメなもの
- 使ってはダメな洗剤
- 常に水を流す
- ゴミの量に注意
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
流してはダメなもの
粉砕しても完璧には水に流せる状態にならないものは、ディスポーザーに流せません。具体的には以下のようなものは、生ゴミに混ざらないように注意しましょう。
- 金属
- プラスチック
- ビニール
- ガラス
- 陶器
- 輪ゴム
- タバコの吸い殻
- 牛・豚などの大骨
- 牡蠣やサザエなどの大きな貝殻
- カニの殻
- 生魚・生の鳥の皮
- とうもろこしなどの皮や芯
- 枝豆などの大量の皮
アサリ程度の小さな貝殻や鳥や魚の小さな骨は流せますが、大きい骨や貝殻は流せません。また、ディスポーザー内に残ったものは、菜箸などを利用して除去してください。
使ってはダメな洗剤
ディスポーザーを使う際、以下のような洗剤は絶対に使わないようにしましょう。
- 漂白剤
- 塩素系洗剤
- アルカリ性洗剤
- 配管洗浄洗剤
ディスポーザーは金属でできている部分が多いので、塩素系の洗剤を使うとサビて腐食してしまい、ヒビや穴が開くと漏水してしまう可能性があります。また、パッキンを劣化させるタイプの洗剤もNGです。
常に水を流す
ディスポーザー使用中は、常に水を流すことが必須です。ディスポーザー使用中に水を流さないと、粉砕した生ゴミが配管で詰まりを起こしてしまう可能性があります。
水道代がもったいないように感じるかもしれませんが、1日に2回使用したとしても、月に100円程度の水道代しかかかりません。ディスポーザーが故障してしまった場合の費用の方が高額になるので、水を流しながら利用しましょう。
ゴミの量に注意
ディスポーザーを作動する際、1回につきどのくらい生ゴミを投入できるかは、メーカーによって異なるので説明書を読んで確認してください。
大量にゴミを入れすぎると、粉砕刃が回らなくなってしまいます。目安としては、コンビニ弁当の内部容量程度です。
ディスポーザーのお手入れの仕方
ディスポーザーは日頃からお手入れをしていれば、トラブルにならず長く利用できます。今回は簡単にできて、効果が感じられるお手入れ方法を4つ紹介します。
ディスポーザーのお手入れ方法は以下の通りです。
- 氷を入れてスイッチ
- 柑橘系の皮の利用
- 重曹とクエン酸でしつこい汚れを落とす
- 60℃以下のお湯で油汚れ対策
それぞれについて詳しく紹介しますので、参考にしてください。
氷を入れてスイッチ
ディスポーザーの汚れが気になるなら、氷を1~2個入れてスイッチを入れると氷が砕けて、機械に付着したカスが除去されます。汚れが気にならなくても定期的に氷を入れるだけで、ディスポーザーに汚れが付着しにくくなります。
また、ぬめりが気になる場合は、氷と一緒に中性洗剤を少量投入してください。ぬめりが溶けてニオイもなくなります。
柑橘系の皮の利用
汚れが沈着すると、ニオイが気になることがあります。ニオイが気になるなら、レモンやオレンジといった柑橘系の皮を利用しましょう。レモンやオレンジを食べたら、皮をタッパーに入れて冷蔵庫に保管しておくと便利です。
レモンやオレンジの皮をディスポーザーに投入して、スイッチを入れてください。柑橘系の皮には、ニオイや雑菌の繁殖を抑える効果があります。また、レモンやオレンジの匂いが残って爽やかです。
掃除したら、最後にディスポーザーに柑橘系の果物の皮を放り込んでスイッチを入れると、部屋中に素敵な香りが広がって掃除を終了できます。
重曹とクエン酸でしつこい汚れを落とす
汚れがしつこい場合は、氷だけでは除去できないかもしれません。定期的に氷を投入していれば汚れが蓄積することも少ないのですが、うっかりしていると汚れが蓄積してしまいます。
しつこい汚れには、重曹とクエン酸の利用がおすすめです。重曹とクエン酸(または酢)をかけてしばらく放置した後、氷を1~2個投入してスイッチを入れると、汚れが落ちます。
60℃以下のお湯で油汚れ対策
残り物を投入すると、食品の油分が入り込んでしまうことがあります。また、フライパンをシンクで洗ったときに、油汚れが入り込む可能性もあるでしょう。
そのため少しずつ配管に油汚れが蓄積していく可能性があるので、お湯を使って配管などの油分を流してしまいましょう。「水が流れにくいな」と感じたら、油分が原因の場合があるのでお湯が効果的です。
ただし、熱湯を流すとディスポーザー本体が変形してしまう可能性があります。必ず、60度以下のお湯を使用してください。
少しの時間なら触っていられる程度の熱さが、60度です。触れないほど熱いお湯は、流さないようにしましょう。
ディスポーザーとは何かを知って上手に利用しよう
ディスポーザーとは何か、メリット・デメリットを紹介しました。使い方で注意する点はありますが、とても便利なアイテムです。ゴキブリなど虫が減るのも嬉しいポイントです。
定期的にメンテナンスが必要ですが、プロに頼めばご負担は少なくなります。
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ディスポーザーでよくある質問
-
ディスポーザーとは、どのようなものなのか教えてください。
ディスポーザーとは、シンクの排水口の下に設置され、生ゴミを流すとそのまま粉塵するシステムのことです。
さまざまな方式のディスポーザーがあり、使いやすさや予算によって選べます。 -
ディスポーザーを設置するメリットを教えてください。
ディスポーザーのメリットはたくさんあります。主なメリットは次の5つです。
- ニオイを抑えられる
- 虫の発生が減る
- ゴミ出し負担の減少
- シンクの掃除がラク
- 環境に優しい
-
ディスポーザーを使用するときの注意点はありますか?
ディスポーザーは正しく使用しましょう。間違った使い方をすると、壊れてしまったり粉砕しないゴミが残ったりしてしまいます。
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