浴槽の汚れ別掃除方法3つ！汚れが簡単に落ちる洗剤や配管掃除の頻度も解説

浴槽掃除で落とすべき汚れの種類

浴槽汚れの主な原因は、下記の5種類です。

• 水垢
• 皮脂汚れ
• 湯垢
• 石けんカス
• 赤カビ・黒カビ

本項では、それぞれの汚れの特性について解説します。

水垢

水垢は、水道水に含まれるミネラルが結晶化したもの。浴槽における代表的な汚れの一種で、以下のような特徴があります。

• 白いうろこ状をしている
• 固く、ザラザラした触り心地

浴槽にぴったりとへばりつくため、スポンジで擦っても簡単に落とせません。放置期間が長くなるとカビの発生要因になりかねないので、なるべく早い段階で掃除するようにしてください。

皮脂汚れ

続いてご紹介する皮脂汚れも、浴槽で度々目にする汚れ。黄ばみを伴う汚れは、皮脂が原因で発生している可能性が高いです。

皮脂は髪の毛や身体を洗うと自然に流れ出てしまうので、汚れ自体の予防は困難です。ただ、こまめな掃除によって、頑固な汚れの発生を防ぐことはできます。

湯垢

湯垢汚れは、以下が結合して発生します。

• 水道水に含まれるマグネシウム
• 石けんの成分

発生当初はぬめりを伴い、次第に茶色く固まっていくのが特徴です。時間が経っても水垢ほど固くはなりませんが、見つけたら早めに掃除するようにしてください。

石けんカス

シャンプーやボディーソープが浴槽内に付着し、発生するのが石けんカス汚れです。石けんカスには、下記の2種類があります。

• 金属石けん
• 酸性石けん

前者の金属石けんは、白い粉末状の汚れ。湯船に白いカスが浮いている場合、金属石けんである可能性が高いです。

後者の酸性石けんは、石鹸の成分と皮脂などの汚れが混ざったもの。見た目は黒っぽく、触るとヌメヌメしているのが特徴です。

赤カビ・黒カビ

湿気の多い浴槽には、赤カビや黒カビなどの汚れも発生します。

カビ類は皮脂汚れ、石けんカスなどから繁殖。はじめは赤カビの状態ですが、長期間放置すると黒カビの発生に繋がる恐れがあります。

黒カビは人体に以下の悪影響を及ぼし得るため、見つけ次第すぐに掃除しましょう。

• 喘息
• アレルギー

赤カビのうちに対処すれば、スポンジなどで簡単に落としやすいのもポイントです。黒カビになると浴槽に深く根を張り、擦るだけでは落とせなくなります。

浴槽掃除におすすめの洗剤

浴槽の汚れをなるべく楽に落としたければ、汚れに合わせて適切な洗剤を使い分ける必要があります。

本項では、浴槽掃除におすすめの洗剤をご紹介。あわせて、具体的にどんな汚れに効果的なのかも解説します。

クエン酸

以下のようなアルカリ性の特性を持つ汚れには、クエン酸などの酸性の洗剤を使用しましょう。

• 水垢
• 石けんカス

反対の性質を合わせることで汚れが中和され、浴槽の掃除効率が格段にアップ。クエン酸がない場合は、食酢での代用も可能です。

重曹

以下の汚れには酸性の特性があるため、アルカリ性の洗剤で掃除してください。

• 皮脂汚れ
• 湯垢

アルカリ性の洗剤には重曹やセスキ炭酸ソーダ、酸素系漂白剤などがあります。研磨作用のある重曹は、発生したばかりの赤カビ落としにも有効です。

浴槽の汚れ別掃除方法

浴槽汚れを効率よく落とすには、汚れの種類に合わせた掃除を実施することが大切です。

本項では、浴槽の汚れ別掃除方法をご紹介します。

水垢の掃除方法

はじめにご紹介するのは、頻発しがちな水垢汚れの掃除方法です。水垢はアルカリ性の汚れなので、酸性の洗剤を活用します。

クエン酸につけおきする

水垢をできるだけ楽に落としたい方には、クエン酸を使ったつけおき掃除がおすすめです。必要な道具も2つだけで、手軽に実践できます。

• クエン酸（粉末状）
• スポンジ

作業手順は下記の通りです。

• 残り湯にお湯を足し、浴槽内を満たす
• クエン酸1カップを浴槽に入れ、混ぜる
• 一晩放置する
• スポンジで浴槽を擦り、綺麗に洗い流す

あわせて風呂椅子、洗面器なども浴槽内につけおきし、浴室内の水垢を一気に落とすといいでしょう。

皮脂汚れ・湯垢・赤カビの掃除方法

皮脂汚れや湯垢、赤カビなどは、酸性の特性を持つ汚れ。掃除では、アルカリ性の洗剤を用いるのがコツです。

重曹につけおきする

身近な場所で入手できるアルカリ性の洗剤には、次のようなものがあります。

• 重曹
• セスキ炭酸ソーダ

今回は、重曹につけおきする掃除方法をご紹介。まずは、以下の道具を用意してください。

• 重曹（粉末状）
• 残り湯
• スポンジ
• 乾いたタオル

作業手順は下記の通りです。

• 浴槽内の残り湯に重曹を入れる（お湯100Lに対し、大さじ1の重曹）
• 一晩放置する
• 水を抜いた後、浴槽内をスポンジで擦る
• 綺麗に洗い流し、タオルでしっかり水気をとる

ほかに汚れが気になる箇所があれば、浴槽内で同時につけ置きして掃除効率をアップしましょう。

頑固な汚れには重曹ペーストを活用

重曹につけおきする方法で落ちない頑固な汚れには、重曹ペーストを活用してみてください。重曹ペーストは、次の材料をもとにして手軽に作れます。

• 重曹（粉末状）
• 中性の食器用洗剤
• スポンジ
• 歯ブラシ

作業手順は下記の通りです。

• 先の材料で重曹ペーストを作る（重曹3に対し、水1を加えて混ぜる）
• 食器用洗剤を加え、とろみが出るまで混ぜる
• スポンジに重曹ペーストを含ませ、汚れを擦る
• 細かい汚れは重曹ペーストをつけた歯ブラシで落とす
• 綺麗に洗い流す

重曹ペースト作りでは、少しずつ水を加えるのがポイント。3：1の割合を守り、ゆるく仕上がらないように注意してください。

黒カビの掃除方法

浴槽に発生する汚れの中でも、特に厄介な黒カビ。放置すると人体に悪影響を及ぼしかねないので、見つけたら早期にカビ取り用の洗剤で掃除しましょう。

塩素系漂白剤につけおきする

黒カビはほかの汚れと違い、中性の食器用洗剤などで落とすのが難しいです。掃除する際は塩素系漂白剤をはじめ、次の5つの道具を揃えてください。

• 塩素系漂白剤
• ラップ
• スポンジ
• ゴム手袋
• 乾いたタオル

作業手順は下記の通りです。

• 黒カビまわりの水分をタオルで完全にとる
• ゴム手袋をつけ、塩素系漂白剤をカビにかける
• 漂白剤がしっかり浸透するよう、上にラップをかける
• 10分～30分程度放置する
• ラップを外し、スポンジで擦ってから綺麗に洗い流す
• 湿気を残さないよう、丁寧にタオルで拭き上げる

脱色作用のある塩素系漂白剤は、服などにつかないよう注意。また、有毒ガスを発生する恐れがあるので、酸素系漂白剤とは絶対に混ぜないでください。

セスキ炭酸ソーダで発生を予防

落とすのが困難なカビ汚れには、セスキ炭酸ソーダで事前の対策を講じておくことが重要です。

カビ予防に活用する場合は、必ず薄めた状態のものを使いましょう。下記でセスキ水の作り方を解説しているので、参考にしてみてください。

• 空のスプレーボトルを用意する
• ボトルに水500ml、セスキ炭酸ソーダ小さじ1を入れる
• ボトルをよく振り、溶け合わさったら完成

セスキ炭酸ソーダは、重曹の約10倍にもなるアルカリ性の特性を持つ洗剤。一度対策しておけば、比較的長期間カビ予防に効果を発揮してくれるはずです。

浴槽掃除の理想的な頻度

浴槽の適切な掃除頻度は、家庭ごとの使用環境によって異なります。ただ、髪の毛や身体に付着した汚れを流し落とす場所なので、こまめな掃除が不可欠という事実は変わりません。

なるべく毎日お手入れの時間を設け、難しい場合も2日～3日に1回程度を目安に掃除する習慣をつけましょう。

以降では、普段見落としがちな浴槽まわりの設備の掃除頻度をご紹介します。

追い焚き配管の掃除頻度

追い焚き配管の掃除頻度は、風呂釜のタイプによって変わります。以下に、タイプ別の理想的な掃除頻度をまとめました。

• 1つ穴タイプ：2か月～3か月に1回
• 2つ穴タイプ：1か月に1回

ただし、上記はあくまでも目安です。浴槽内に茶色いカスが浮かんでいる場合は、適宜掃除するように心掛けましょう。

また、追い焚き配管の掃除には風呂釜用洗剤を使うようにしてください。

浴槽エプロンの掃除頻度

浴槽横についている「エプロン」は、お湯の温度を冷めにくくする設備。浴槽とエプロンの間にはすき間があり、汚れが溜まりやすくなっているので、定期的な掃除が欠かせません。

エプロンには外せるものと外せないものがあり、外せるタイプの掃除頻度は年に2回程度が理想です。作業は、以下の手順を参考に進めてください。

• エプロンを取り外し、汚れをざっくり洗い流す
• スポンジで汚れを擦る
• 全体にカビ取り用洗剤をかけ、放置する
• 洗剤を綺麗に洗い流し、残った汚れは再びスポンジで擦る
• しっかり乾かした後、エプロンを元通り取り付ける

ゴムパッキンで固定されたエプロンの場合も、周辺をこまめに掃除しましょう。

浴槽掃除で素材別に注意したいポイント

浴槽は製品ごとに材質が異なり、それぞれに掃除を実施する際の注意点があります。

本項では、浴槽の素材別の特性や具体的に注意すべきポイントをご紹介。ちなみに今回取り扱う素材は、下記の2つになります。

• プラスチック・ポリ製
• ステンレス製

家庭の浴槽が上記どちらかに該当する場合、必ず目を通しておきましょう。

プラスチック・ポリ製浴槽を掃除する際の注意点

近年はガラス繊維強化プラスチック「FRP製」のほか、ポリ製の浴槽も普及。FRP製は丈夫さでお馴染みですが、ポリ製は力を入れて擦った場合に傷ついてしまう恐れがあります。

浴槽掃除の前は材質確認を徹底し、それぞれに適切な掃除を実施しましょう。浴槽の材質によっては、洗剤の使い分けが必要なケースもあります。

ステンレス製浴槽を掃除する際の注意点

サビに強く、耐久性にも優れているステンレス製浴槽。一方で傷つきやすい特性もあるため、以下の使用には注意が必要です。

• メラミンスポンジ
• クリームクレンザー

どちらも研磨作用が高く、浴槽に細かい傷を生んでしまう恐れがあります。表面に凹凸が生じた場合、汚れが落としにくくなるケースもあるので、掃除ではステンレスの目に沿って擦ることを心がけましょう。

浴槽掃除で綺麗な状態を保つ2つのコツ

浴槽の綺麗を保ちたければ、汚れが落としにくくなる前に掃除するようにしてください。本項では、なるべく負担なくピカピカの状態を維持するためのコツを2つお伝えします。

1つ目のコツ：お風呂上がりのお手入れを習慣化する

1つ目のコツは、お風呂上がりの習慣的なお手入れです。毎日5分程度で構わないので、入浴直後のちょっとした掃除によって汚れの蓄積を防ぎましょう。

具体的には、次の作業を習慣化するのがおすすめです。

• お湯を抜いた後、浴槽内を軽く洗う
• 50℃程度のお湯を流し、冷水をかける
• 乾いたタオルで丁寧に水滴を拭き取る

はじめのうちは面倒ですが、慣れると5分以内には終わるようになります。

2つ目のコツ：専門業者のクリーニングサービスを利用

2つ目のコツは、定期的に専門業者のクリーニングサービスを利用することです。以下のような場合は、積極的に業者を活用してみてください。

• 浴槽掃除に時間をかけられない
• 蓄積された頑固な汚れを落としたい
• 浴室内をまとめて一気に掃除したい

浴槽をはじめ、お風呂の気になる汚れすべてを手掛けてくれる業者は無数に存在。特に、すでに蓄積されてしまった汚れの掃除は素人では困難なので、適宜プロに任せるといいでしょう。

落としにくい汚れさえなくなれば、あとは日々のお手入れを習慣化することで綺麗な状態を維持できます。

浴槽掃除の業者選びで困ったら

入浴シーンに欠かせないお風呂の浴槽は、衛生管理が非常に重要。適切な洗剤を使い、毎日こまめな掃除を習慣づけましょう。

頑固な汚れを自力で綺麗にするのが難しい場合は、業者のクリーニングサービスを利用するのも一つの手です。

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