お風呂の排水溝のヘドロは悪臭の原因！徹底的に取り除く方法を紹介

お風呂の排水溝の構造は？

お風呂の排水溝にできるヘドロ対策を考える前に、お風呂の排水溝がどのような構造になっているのかを知りましょう。

構造を知っているとお掃除も無駄なく効果的にできるようになりますよ。

排水口には、排水トラップがあるものと、封水筒があるものの2種類があります。

目皿

排水口のフタの下にある目皿は、髪の毛などがそのまま排水管に流れないように網状になっています。

目皿の代わりに、バスケット型のヘアーキャッチャーが設置されているお風呂も増えてきました。

受け皿

目皿の下に設置され、目皿からすり抜けた髪の毛などを受け止めます。ヘアーキャッチャーが設置されているお風呂では、受け皿がない場合がほとんどです。

排水トラップ

排水トラップは、受け皿、またはヘアーキャッチャーの下にある設備です。排水管からの空気が逆流しないように「封水」と呼ばれる水が溜まっており、臭いがお風呂内に入るのを防ぎます。

しかし構造上、つまりの原因となりやすいというデメリットがあります。

封水筒

ユニットバスの排水トラップは、浴槽と洗い場の排水が合流して処理されます。そのため、枡の役割となる封水筒という太い筒状の部品が設置されてます。

封水筒はサイズがぴったりのものが、きちんとはめ込まれている必要があります。封水筒は外して洗えますが、設置方法が悪いと排水のたびに浮いてしまい、トラップとしての役割を果たしません。

お風呂の排水溝にヘドロが蓄積する原因

お風呂の排水溝にヘドロ状のものができるのは、以下のようなものが少しずつ蓄積していくことが原因です。

• 髪の毛
• 石鹸カス
• 皮脂・垢
• カビ

一つだけが原因になるのではなく、少しずつ絡み合ってだんだんとヘドロになっていきます。

髪の毛

髪の毛はそのものがつまりなどの原因になるだけではなく、髪の毛に含まれるたんぱく質が雑菌やカビの栄養となっています。

健康な頭髪の人でも毎日50〜100本もの髪の毛が抜けています。季節の変わり目は、通常の２倍、つまり100〜200本もの髪の毛が抜けるので、さらに排水溝には多くの髪の毛が入り込む可能性があります。

特にロングヘアーの方が家族にいる場合や大家族の場合は、排水溝に入り込む髪の毛の量が多くなるので注意が必要です。

石鹸カス

石鹸は水に溶け、汚れを落とす成分を含むので、排水溝のヘドロの原因になるとは信じられない方もいらっしゃるかもしれません。

石鹸だけではなく、ボディシャンプーやシャンプーも同様です。ボディシャンプーは液体なのでヘドロにならず、全部流されていくと思ってしまいますよね。

実は石鹸に含まれる脂肪酸と、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが結合し、石鹸カスになります。石鹸カスは水に溶けないので、少しずつ蓄積してヘドロになってしまうのです。

皮脂・垢

お風呂で体を洗うと出てくる皮脂や垢も、つまりの原因です。たんぱく質を含んでいるため、雑菌の栄養素となり、ヘドロ状の雑菌が繁殖します。

1度の入浴ですぐに詰まるわけではありませんが、回数を重ねるごとに少しずつ蓄積されています。そのため、家族の人数が多いほど、つまりが起きやすくなります。

カビ

湿度が90%を超えると、黒い「くろかわかび」やピンクの「ロドトルラ」と呼ばれるカビが繁殖します。お風呂の排水溝にあるドロドロしたヘドロ状の正体は、カビかもしれません。

カビはカビキラーなどが効果的ですが、カビキラーなど次亜塩素酸ナトリウムを主成分にしている塩素系の液体には酸性のものを混ぜないように注意が必要です。

酸性と表示されている掃除用洗剤のほか、食酢やクエン酸も酸性です。カビ除去剤を使ったあとはクエン酸を使わないようにしましょう。

セーフリーWEB担当

ヘドロって、皮脂や石鹸カス、髪の毛などが混ざってできるんですね。でも、毎日お風呂掃除してるのに、なんでヘドロが溜まっちゃうんでしょうか？

小川努

おっしゃる通り、ヘドロは皮脂や石鹸カス、髪の毛などが主な原因ですが、毎日掃除していても、完全に取り除くのは難しいんです。特に、排水溝の奥や排水管の内部に付着した汚れは通常の掃除では届きにくく、徐々にヘドロへと変化していきます。

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お風呂の排水溝にヘドロを放置するとどうなる？

お風呂の水は流れていくので、そのうち掃除しようと思いながらも、排水溝の掃除は面倒でついついそのままになりがちです。

ヘドロの掃除は気持ちのよいものではないので、放置している人も多いのではないでしょうか？

しかし、ヘドロを放置するとさまざまなトラブルの原因となります。次のようなトラブルが起きる可能性があるので、注意が必要です。

• 排水溝の悪臭
• ヘドロの周囲に雑菌が増殖
• 排水管からチョウバエなど虫がわきあがってくる
• 排水管が詰まり、逆流する
• つまりが悪化し、排水管のヒビから水漏れ

お風呂で雑菌やカビが増殖すると不潔な環境になり、健康にもデメリットがあります。特に小さなお子さんのいるご家庭は、排水溝のヘドロが増えないように注意しましょう。

お風呂の排水溝からヘドロを除去する方法

お風呂の排水溝はヌメリやヘドロがどんどん溜まっていきます。ヘドロを溶かす方法は主に次の3つです。

• ブラシを使ってこすり落とす
• パイプクリーナーを使って溶かす
• 重曹・クエン酸を使って溶かす

それぞれのやり方と注意点を解説します。いずれも簡単な方法なので、試してみてください。

ブラシを使ってこすり落とす

ゴム手袋をつけ、ブラシを使ってヘドロをこすり落とすのが、もっとも手早くできる方法です。

1. 排水溝・目皿・ヘアキャッチャーなどに絡んでいる髪の毛を手で取り除く
2. 歯ブラシを使って排水溝と目皿やヘアキャッチャーといった部品をこすってヘドロを取り除く
3. 重曹を振りかけてからこするとさらに取れやすい

ワイヤーブラシを使うと排水管の奥まできれいにできます。ただし、柔軟性のある折れにくいものを購入してください。折れてしまって排水管の奥に落としてしまうと、つまりの原因になります。

パイプクリーナーを使って溶かす

パイプクリーナーは排水溝から流すだけでヘドロを溶かすので、手軽に利用できますね。

液体と粉末のパイプクリーナーがありますが、お風呂には液体のパイプクリーナーがおすすめです。

1. 排水溝のフタなどを取り外す
2. パイプクリーナーを回しかける
3. 15分〜30分程度放置（説明書に書いてあるとおりの時間）
4. 水をたっぷり流す

効果が上がるように何時間も放置したり、最後に熱いお湯を流したりはNGです。必ず説明書に書かれている放置時間を守り、熱くない水を流してください。

重曹・クエン酸を使って溶かす

皮脂と雑菌がヘドロ状になったものは酸性なので、弱アルカリ性の重曹が効果的です。また、石鹸カスやボディシャンプーなどが固まっている汚れは、アルカリ性なので酸性のクエン酸を使います。

重曹・クエン酸を使った掃除方法は次のとおりです。

1. 重曹とクエン酸を3:1の割合で混ぜる（例：重曹90g、クエン酸30g）
2. 排水溝にまんべんなくふり撒く
3. コップ1杯程度の少量の水をかける
4. 30分間放置する
5. シャワーで洗い流す（お湯ではなく水）
6. フタやヘアキャッチャーを古い歯ブラシなどでゴシゴシとこすり洗いする

重曹やクエン酸は、小さいお子さんやお肌がデリケートなご家族がいる場合におすすめです。

セーフリーWEB担当

ヘドロの除去方法って、いりいろあるんですね！重曹やパイプクリーナーなど、手軽に試せる方法があるのは助かります。でも、効果がない場合もあるんですか？

小川努

はい、重曹やパイプクリーナーは手軽で効果的な方法ですが、ヘドロの量や状態によっては、完全に除去できない場合もあります。特に、排水管の奥深くまでヘドロがこびりついている場合は、市販の薬剤では太刀打ちできないことがあります。

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ヘドロなしのお風呂の排水溝にするための予防方法

普段から気をつけて、お風呂の排水溝にヘドロができないようにしましょう。ヘドロができないようにしておけば、お掃除もラクチンです。ヘドロが蓄積するとお掃除が大変になってしまいます。

ヘドロなしのお風呂にするための予防方法は、次のとおりです。

• こまめな掃除
• 排水口用ネットを使う
• パイプクリーナーや重曹を頻繁に
• ヘアキャッチャーにアルミホイルボール

それぞれについて詳しく説明します。

こまめな掃除

こまめに排水溝のフタを外して、髪の毛を取り除きましょう。直接触るのは気持ち悪いので、使い捨て手袋を使って取り除き、手袋を外しながらひっくり返すと手袋ごと髪の毛を捨てられます。

使い捨て手袋は安いもので１枚6円からあります。通販でコスパの良いものを選んでください。髪の毛を除去するだけだともったいないと感じる方は、掃除をするときにも使用しましょう。

2日に1度の割合での排水溝の髪の毛の除去がおすすめです。また、こまめに浴槽などの清掃をしておくと、皮脂などが分解されて、排水溝に入っていくのを防げます。

排水口用ネットを使う

ヘアキャッチャーや目皿に、目の細かいカバーをつけるのもおすすめです。「髪の毛取りシート」などという名前で販売されており、使い捨てなので掃除が楽になります。

次の3つのポイントをチェックして選びましょう。

• つけやすさ
• 毛髪が集まりやすい
• そのまま捨てられる

排水溝のサイズに関係なく設置できるものなら、大きさに関係なく選べ、また値段も安いのでおすすめです。シールになっているものなら、ずれる心配もありません。

伝染したストッキングをかぶせても代用できます。ストッキングなら倹約できますね。

また、ヘアキャッチャーの代わりにヘアーストッパーを利用するのも、毛髪が排水溝に入り込む可能性を抑えます。ヘアーストッパーには抗菌性のものもあり、雑菌の繁殖を防ぐこともメリットです。

ただし、髪の毛取りシートとは異なり、ヘアストッパーは排水溝の大きさに合うものを選ばないと設置できないため、必ず大きさを確認してください。

パイプクリーナーや重曹を頻繁に

お風呂の排水溝が詰まるとすぐに思い付く、パイプクリーナーでの排水管の清掃ですが、普段から定期的に使うとヘドロができずに快適です。

詰まってからですと、なかなかなおらず効果があまり感じられないという方もいらっしゃいます。しかし、詰まってからではなく、汚れが少しある程度のときなら効果的です。

パイプクリーナー、または重曹を週に1度使いましょう。毎週1回同じ曜日に排水管の掃除をすると決めていれば、忘れずに済むでしょう。

ヘアキャッチャーにアルミホイルボール

アルミホイルで作ったボールをキッチンの排水溝に置くとヌメリ対策になるというのは、有名なライフハックです。そんなアルミホイルのボール、実はお風呂の排水溝にも効果があります。

お風呂の排水溝に置けば、ヌルヌルが抑えられヘドロの発生が少なくなります。アルミボールは水に反応して金属イオンが生じます。金属イオンには抗菌作用があるので、ヘドロの発生を抑えられるのです。

アルミボールは、適当に切ったアルミホイルを丸めて作ります。排水溝に流されない程度の大きさにすることが、大切なポイントです。

汚れたら交換します。安いアルミホイルでできる点が嬉しいですね。

お風呂の排水溝のヘドロを完全に取りたいなら業者に相談

掃除をしても臭いが気になるのであれば、ヘドロ状のものが排水溝の奥の方まで発生しているのかもしれません。

水道修理業者に依頼すると、プロ用のパイプクリーナーや長いワイヤーブラシできれいにしてもらえます。

もちろん、プロ用のパイプクリーナーや、20mもの長さがあるプロ用のワイヤーブラシも市販されています。プロ用の道具を使えば、ずっときれいになるでしょう。

ただし、プロ用のパイプクリーナーは強力ですが、手や腕についたら危険です。窓のないマンションのお風呂ですと、アレルギーの原因になる可能性も。また、長いワイヤーブラシはプロの業者でないと、うまくあやつれません。

業者に依頼すると、短時間ですっきりと排水管の奥までヘドロを除去してくれ、つまりや逆流の可能性もなくなります。

セーフリーWEB担当

やっぱり、ヘドロを完全に除去したいなら、業者に頼んだ方が良さそうですね。でも、業者に頼むと、どれくらいの費用がかかるんでしょうか？

小川努

はい、ヘドロを徹底的に除去したい場合は、専門の業者に依頼するのがおすすめです。費用は、作業内容や状況によって異なりますが、一般的には1万円～3万円程度が目安となります。業者に依頼すれば、専用の機材を使って排水管の奥深くまで清掃してくれるので、安心ですよ。

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お風呂の排水溝にヘドロがつかないように注意

お風呂の排水溝に蓄積するヘドロを取り除く方法と、ヘドロができないための予防方法を紹介しました。

頑固なヘドロは残ってしまい、臭いが取れないこともあります。放置すると悪化してしまうかもしれないので、業者への依頼がおすすめです。

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