お風呂の排水溝のつまりはなぜ起こる？原因と直し方を解説

お風呂の排水溝の仕組み

お風呂の排水溝つまりを確認する際のポイント

お風呂の排水溝つまりは、軽度なものであれば自分で解消することも可能です。

しかし、お風呂の排水溝つまりの原因やつまりの発生箇所によって対処法が異なります。

まずは、お風呂の排水溝つまりの原因を探るために、以下のポイントを確認してみましょう。

お風呂の排水溝つまり箇所を特定

お風呂の排水溝つまりの原因が判明すれば、つまりをの直しやすくなります。

そのため、まずはお風呂の排水溝つまりの原因を解明するために、ゴミ受け・排水トラップを外した際に排水が行われるか否かを確認しましょう。

ゴミ受け・排水トラップを外すと排水される

ゴミ受け・排水トラップを外すと排水される場合、お風呂の排水溝つまりの原因は、ゴミ受け・排水トラップに溜まった汚れである可能性があります。

この場合のお風呂の排水溝つまりは、以下のような方法で解消することが可能です。

• 排水トラップの分解清掃
• 液体パイプクリーナーでつまりを直す
• 重曹・お酢でつまりを直す

ゴミ受け・排水トラップを外しても排水されない

ゴミ受け・排水トラップを外しても排水されない場合、お風呂の排水溝つまりの原因は、排水管に髪の毛や石鹸カスがつまっている可能性が考えられます。

こういったケースのお風呂の排水溝つまりは、以下のような方法で解消可能です。

• 液体パイプクリーナーでつまりを直す
• ラバーカップでつまりを直す
• 真空式パイプクリーナーでつまりを直す
• ワイヤーブラシでつまりを直す
• ワイヤーハンガーでつまりを直す

お風呂の排水溝つまり原因別の適した薬品・道具

お風呂の排水溝つまりは、市販の薬品や道具で直すことができますが、原因別に適した薬品・道具は異なります。

ここでは、お風呂の排水溝つまりの原因別に、つまり解消に適した薬品・道具を解説します。

髪の毛

お風呂の排水溝つまりの原因で、多くを占めるのが髪の毛です。

髪の毛そのものがつまりの原因になるだけではなく、石鹸カスや垢、ヌメリなどを吸着しやすく、よりひどいお風呂の排水溝つまりを引き起こす可能性があります。

髪の毛が原因のお風呂の排水溝つまりに有効な薬品は、市販の液体パイプクリーナーです。

亜塩素酸ナトリウムや水酸化ナトリウムが使用されているものであれば、髪の毛のタンパク質をしっかりと溶解することができます。

皮脂・垢

皮脂や垢も、お風呂の排水溝つまりを引き起こしやすい原因となります。特に、家族構成が多い家庭では、より蓄積しやすい汚れとなるのです。

皮脂や垢が原因のお風呂の排水溝つまりに有効な薬品は、重曹です。

重曹のアルカリ性が弱酸性の皮脂・垢に有効で、お風呂の排水溝つまりを解消してくれます。

石鹸カス

日々使用する石鹸やボディーソープなどのカスも、お風呂の排水溝つまりを引き起こしやすい原因となります。

石鹸やボディーソープが原因のお風呂の排水溝つまりに有効な薬品は、酸性のパイプクリーナー・洗剤および重曹です。

石鹸カスはアルカリ性なので、酸性のパイプクリーナー・洗剤、重曹で解消することができます。

固形物

ヘアゴムやつめ替え用袋の切れ端といった固形物も、お風呂の排水溝つまりを引き起こす原因となります。

このようなお風呂の排水溝つまりに有効な道具は、ラバーカップです。

ラバーカップを使用してお風呂の排水管内に圧力を生じさせると、固形物を取り出しやすく、排水溝つまりの解消に繋がります。

お風呂の排水溝つまりの直し方

お風呂の排水溝つまりの原因が分かったら、つまりを直しましょう。

さまざまな方法でお風呂の排水溝つまりを直すことができますが、作業する際にはゴム手袋や使用済み歯ブラシを用意しておくと便利です。

また、汚れなどを除去した際は、排水管でつまるのを防止するためにも、取り除いてゴミ箱などに捨てるようにしましょう。

液体パイプクリーナーでつまりを直す

液体パイプクリーナーは、放置するだけでお風呂の排水溝つまり直すことができるので、非常に簡単です。

使用手順は以下の通りとなっています。

1. 排水溝の目皿・ヘアキャッチャー・排水トラップを外す
2. 液体パイプクリーナーを流し入れ30分程度放置
3. 水やお湯を流し入れ、汚れを流す

なお、使用方法や分量・放置時間は、購入した製品の取り扱い説明書に従ってください。

ただし、放置時間が長すぎると、溶けた汚れが再び固まることもあるので、注意が必要です。

重曹・お酢でつまりを直す

重曹とお酢を使用すると、お風呂の排水溝つまりを直すだけではなく、ヌメリも除去することができます。

使用手順は以下の通りとなっています。

1. 重曹1カップ（200ml）に対し、お酢2カップ（400ml）を用意
2. 重曹→お酢の順にかけ、発泡しだしたら1時間程度放置
3. 水やお湯を流し入れ、汚れを流す

重曹とお酢を利用する方法は、皮脂・垢・石鹸カスなど、複数の汚れにアプローチできるので、お風呂の排水溝つまりを直す際にはぜひともやっておきたい方法です。

ラバーカップでつまりを直す

ラバーカップはトイレのイメージが強いですが、お風呂の排水溝つまりを直す際にも有効です。

使用手順は以下の通りとなっています。

1. 排水溝にラバーカップを密着させる
2. 圧力をかけ、一気に引き上げる
3. つまりが解消するまで何度か繰り返す

なお、浴槽の排水溝のつまりを直す際には、水圧の効果を高めるために浴槽に少し水を張っておくと有効です。

また、ラバーカップには大きさがいくつかあります。排水溝・お風呂用のラバーカップを購入しましょう。

真空式パイプクリーナーでつまりを直す

真空式パイプクリーナーはラバーカップと同じ原理ですが、ラバーカップより高い吸引力を発揮してくれるので、お風呂の排水溝つまりを直す高い効果を期待できます。

使用手順は以下の通りです。

1. 排水溝に真空式パイプクリーナーを密着させる
2. 圧力をかけ、一気に引き上げる
3. つまりが解消するまで何度が繰り返す

なお、浴槽側のつまりを直す際には、ラバーカップ同様少し水を張っておくと効果的です。

真空式パイプクリーナーは2,000～3,000円程度で購入可能なので、1つ用意しておくのも悪くありません。

ワイヤーブラシでつまりを直す

ワイヤーブラシを使用する方法でも、お風呂の排水溝つまりを直すことができます。

ワイヤーブラシは、3〜5mほどのワイヤーの先端にブラシが付いているもので、ホームセンターなどで1,000～3,000円程度で購入可能です。

使用手順は以下の通りとなっています。

1. 排水管に向けてワイヤーブラシを入れ、つまり箇所を特定する
2. つまりが発生している部分で何度か前後し、汚れをこそぎ落とす
3. 水が問題なく排水されれば、つまり解消

排水管につまった汚れをこそぎ落とすことができますが、つまりが酷いとワイヤーブラシでも解消しない場合があるので、その際には業者に相談しましょう。

ワイヤーハンガーでつまりを直す

ワイヤーブラシがなくても、ワイヤーハンガーをまっすぐ伸ばせば、お風呂の排水溝つまりを直せます。

使用手順は以下の通りです

1. 排水管に向けて伸ばしたワイヤーハンガーを入れる
2. つまりが発生している部分で何度か前後し、汚れをこそぎ落とす
3. 水が問題なく排水されれば、つまり解消

なお、ワイヤーハンガーを使用してもつまりが解消しない場合は、修理業者に依頼しましょう。

お風呂の排水溝つまりを直す際の注意点

お風呂の排水溝つまりは、自分で解消することもできますが、実行する際にはいくつかの注意点があります。

ここでは、お風呂の排水溝つまりを直す際の注意点について解説します。

薬品や道具を正しく使う

お風呂の排水溝つまりを直す際に、薬品の取り扱いには注意が必要です。

薬品同士を混ぜ合わせると化学反応をおこし、人体に悪影響を及ぼすこともあるので、取り扱い説明書をしっかりと確認する必要があります。

また、ラバーカップなどを使用する場合、サイズに注意が必要です。サイズの合わない道具を使用しても、お風呂の排水溝つまりは直せないので、適正な物を選ぶ必要があります。

このように、薬品や道具を使用してお風呂の排水溝つまりを直す際には、正しい使い方をしなければ効果がありませんので、予めよく確認しておきましょう。

業者でないと直せないお風呂の排水溝つまりもある

お風呂の排水溝つまりを直す方法を試しても、つまりが解消しない場合、業者に依頼することも検討しておく必要があります。

中には業者でないと直せないお風呂の排水溝つまりもあるので、無理をせず業者へ相談することをおすすめします。

特に、長年かけて蓄積されたつまりや、排水管に固形物がつまっているケースを自分で解決しようとすると、より状況を悪化させかねません。業者に相談しましょう。

なお、業者に頼んだ場合の修理相場は、作業内容によって変動しますが、3,000円～10,000円程度が目安です。

お風呂の排水溝をつまらせないための処置

お風呂の排水溝つまりを防止するには、定期的なメンテナンスが重要です。

以下で紹介する方法を実践して、お風呂の排水溝つまりが発生しないようにしましょう。

液体パイプクリーナーで日頃のメンテナンス

お風呂の排水溝つまりが発生していなくても、石鹸カスや髪の毛などは排水管に日々溜まる可能性があります。

そのため、定期的に液体パイプクリーナーを使って、溜まった汚れを分解すると、未然にお風呂の排水溝つまりを防ぐことが可能です。

使い方は液体パイプクリーナーを排水管に流し入れ、放置するだけなので、ぜひ実施してみてください。

浴槽の排水溝の清掃

浴槽の排水溝は、髪の毛や皮脂が溜まりやすく、お風呂の排水溝つまりの原因になりやすいので、定期的な清掃が欠かせません。

浴槽の排水溝は、ゴム栓排水栓とワンプッシュ排水栓があり、清掃方法はそれぞれ以下の通りです。

• ゴム栓排水栓：ゴム栓を外すとフィルターが付いているので、その部分を清掃
• ワンプッシュ排水栓：ワンプッシュ排水栓を真上に持ち上げると外れ、清掃できる

なお、清掃時には使用済みの歯ブラシなどを使うと便利です。

ゴミ取りシートの利用

お風呂の排水溝清掃が面倒に感じる人は、ゴミ取りシートを活用すると良いでしょう。

ゴミ取りシートを貼り付ければ、目皿にゴミが溜まらず、髪の毛などが絡まる心配もありません。

また、ゴミが溜まったらゴミ取りシートを交換すれば、お風呂の排水溝周りが綺麗になるので、つまり防止だけではなく掃除の手間も省くことができます。

ヘアキャッチャーの交換

既存のヘアキャッチャーを交換するのも、お風呂の排水溝つまりを防止するのに有効です。

最近では、簡単にゴミが捨てられるように工夫されたヘアキャッチャーもあり、日々の清掃が楽になるのでおすすめします。

なお、メーカーやタイプによって交換用のヘアキャッチャーは異なるので、必ず確認してから交換しましょう。

ヘアキャッチャーにネットを被せてつまり防止

既存のヘアキャッチャーにネットを被せる方法も、お風呂の排水溝つまりを防止するのに有効です。

ネットはヘアキャッチャーよりも目が細かいため、小さなゴミをキャッチしやすく、髪の毛が絡まるのを防止してくれます。清掃がしやすくなるのもメリットです。

排水溝用のネットは、ホームセンターなどで購入できるので、探してみることをおすすめします。

高圧洗浄機で定期的に清掃

高圧洗浄機で定期的にお風呂の排水溝を清掃するのも、つまりを防止するのに有効です。

ただし、高圧洗浄機による清掃は、個人では難しい場合があり、排水桝までの清掃を行うには専門的な知識が必要になります。

そのため、あくまでも定期的なメンテナンスとして行うようにし、しっかりとお風呂の排水溝つまりを防止したいなら、業者に相談しましょう。

お風呂の排水溝つまりが解消しない場合は

お風呂の排水溝つまりの原因と直し方について解説してきました。

お風呂の排水溝つまりは、軽度のつまりであれば自分で直すこともできるので、ここで紹介した方法を試してみることをおすすめします。

ただし、時間をかけてもお風呂の排水溝つまりが解消しない場合は、すぐに水道修理業者を検討しましょう。

『水道修理のセーフリー』では、お風呂の排水溝つまりを迅速に解消してくれる水道修理業者を多数紹介しています。安心して依頼できる業者ばかりなので、ぜひ検討してみてください。