雨水枡や浸透枡が溢れる原因と対処法をご紹介します。
住宅の敷地内に設置されている「雨水枡」や「浸透枡」は、水はけを保つうえで重要な役割を果たしています。
ただある原因で突然水が溢れ出してしまうと、敷地内が水浸しになったり、建物に被害が及んだりすることも。
この記事を読めば、突然の雨水枡のトラブルでも慌てずに原因を突き止め、迅速に対処できます。
普段からできる掃除の手順や予防策、プロへの依頼時のポイントまで解説しますので、ぜひ参考にしてください。
記事の内容
雨水枡が溢れている時の応急処置

雨水枡が溢れている時の応急処置をご紹介します。
大雨の直後などに、雨水枡から水があふれ出す場面は珍しくありません。
周囲が水たまりになっていたり、蓋から水が噴き出していたりする場合、まずは冷静に応急処置を行うことが大切です。
状況を正確に把握し、被害の拡大を防ぐことを優先しましょう。
応急処置の前に確認しておくべきこと
まずは応急処置の前に確認しておくべきことがあります。以下の点をチェックしておきましょう。
- 水が溢れている場所
- 溢れている水の量
- 周囲に排水できる箇所(道路側溝や水路など)の有無
- 雨が降り続いているか、それとも止んでいるか
これらの点を把握することで、どのような処置が適切か判断しやすくなります。また詳細に記録や動画を保存しておくと、業者に相談する際にも役立ちますので、おすすめです。
自分でできる応急処置の方法
もし軽度の溢れであると判断できれば、自分で応急的に対応することも可能です。素人でもできる方法としては、以下のような方法が現場で役立つかもしれません。
- バケツやタンクを使って水をすくい出す
- ホースで仮設的に水を別の場所へ排水する
- 枡の上部から目視できる落ち葉やゴミを手で取り除く
排水ルートの一部が塞がっている程度なら、こうした簡単な対応で水が引いていくこともあります。
ただ無理に蓋を開けたり、奥まで手を入れたりするのは危険を伴うため止めておいてください。
雨水枡の応急処置時にやってはいけない処置例

雨水枡の応急処置時にやってはいけない処置例をご紹介します。
応急対応時に以下のような対応をすると、かえって事態が悪化するおそれがありますので、要注意です。
- 排水口を棒などで突いて無理に貫通させる
- 強力な薬剤を流し込む
- 枡の周囲を掘削して配管をいじる
- 排水口に物を詰めて水を押し流そうとする
特に効果がよく分からない薬剤を流し込むことは、雨水枡/浸透枡の機能に悪影響を及ぼすだけでなく、土壌汚染の原因にもなりかねません。
根本的な詰まりや構造上の問題がある場合は、すぐに専門業者に相談することが推奨されます。
雨水枡が溢れる主な原因

雨水枡が溢れる主な原因についてご紹介します。
雨水枡が常習的に溢れてしまうことには、必ず理由や原因がありますので、枡は根本的な原因を取り除くことが先決。
一般的にどのような原因が考えられるのか、考察していきましょう。
土砂や落ち葉による詰まり
雨水枡が溢れる大きな要因のひとつは、枡内部にゴミが溜まることで水が流れなくなる現象です。
特に、風雨で流れ込んだ土や落ち葉による詰まりが多く、落ち葉が多い秋から冬にかけては要注意。
また浸透枡では、表面のゴミに加えて内部の砂利層が目詰まりすることで、水が浸透しにくくなるケースも見られます。
目に見えるゴミだけでなく、見えない部分の目詰まりにも注意が必要です。
構造上の問題
元々の枡の構造上の問題も引き金になる場合があります。
雨水管が正しく勾配していない、配管の接続部分に不具合があったりするとなると、排水がうまくできないケースも。
そもそも雨水枡の設計容量が少なすぎるケースでは、大雨のたびに限界を超えてしまって水が溢れてしまうでしょう。
経年劣化や浸透不良
長年使用された雨水枡や浸透枡では、地中の土が硬化してしまい、水を吸収しにくくなっているケースも考えられます。
また、周辺環境の変化も浸透性能の低下を招く要因となる可能性あり。周辺の舗装追加工事や構造物の増加など、周りにコンクリートが増えることで水はけが悪くなるのです。
雨水枡を自分で掃除する方法

雨水枡を自分で掃除する方法をご紹介します。
雨水枡を自分で掃除する際には、まず手袋や長靴などの準備をして、安全かつ衛生的に作業を進めるようにしてください。
以下のようなアイテムを揃えておくとスムーズに作業できるかもしれません。
- 厚手の手袋(ゴム製が理想)
- 長靴や防水エプロン
- スコップやバケツ
- ホース(できれば高圧でない普通のタイプ)
- 虫よけスプレー
具体的な掃除の手順を解説していきます。
掃除の手順
以下の手順で雨水枡を掃除してみましょう。
- 蓋を慎重にゆっくり開ける
- 枡内の泥やゴミを取り除く
- ホースなどで水を流して洗う
- 排水を確認する
①蓋を慎重に開ける
まずは蓋を開けて内部を確認しますが、開ける際には慎重に動かしましょう。
場所によっては、内部や蓋の裏などに虫や蛇、ネズミが潜んでいることもあるため、まず棒などで軽く叩いて音や振動を確認してから蓋を開けてください。開けた蓋は安全な場所に置いて破損しないように気を付けます。
②枡内の泥やゴミを取り除く
手袋をした手やスコップで、内部の泥や落ち葉、ゴミを丁寧に取り除いてください。
枡が大きい場合や内部が深い時には、柄付きのバケツを使うと便利です。
③ホースなどで水を流して洗う
ゴミが取れてスッキリしたら、水を少しずつ流し込んで内部を軽く洗浄します。
この時に水の勢いが強すぎると、残っている泥が配管に流れてしまうことがあるため注意してください。
④排水を確認する
少し様子を見ながら、水がスムーズに流れるか確認してみましょう。
掃除した後にゆっくり水を流しても変わらず流れが悪い場合は、奥に詰まりがある可能性がありますので、専門家に点検してもらうことをおすすめします。
詳しい雨水枡の掃除方法を知りたい方は、こちらもご確認ください。
雨水枡/浸透枡の掃除の注意点

雨水枡や浸透枡を掃除する際の注意点をご紹介します。
枡の種類に合った清掃方法をしなければ、状況が悪化する可能性もあるため注意してください。
以下の注意点を念頭において、掃除を進めていきましょう。
掃除前に「浸透枡」かどうかを見分ける
掃除を始める前には、対象の枡が「雨水枡」なのか「浸透枡」なのかを確認することが大切です。
雨水枡と浸透枡は、どちらも雨水を排水するための設備ですが、排水方法が微妙に異なります。
見分け方としては、雨水枡は水を側溝や下水に流すため底がコンクリートの場合が多く、浸透枡は水を地中に浸透させるため、底に砂利が敷き詰められているケースが多いようです。
どちらのタイプなのかを確認してから、掃除を進めていきましょう。
浸透層(砂利や砕石)に手を加えない
内部の底部に砂利が敷き詰められていて底が見えない場合は、浸透枡である可能性が高いです。
その場合は内部の砂利層には触れないようにしましょう。
砂利の位置が動いたり、汚れたりすると浸透機能が余計に低下する恐れがあるからです。
高圧洗浄や薬剤は使用しない
また高圧洗浄機や薬剤の使用も避けてください。
水の洗浄圧が強すぎると、配管や枡の構造にダメージを与える恐れがあり、状況が悪化する可能性も。
また薬剤も環境汚染や内部の傷みの引き金になりますので、決して使用しないようにしましょう。
掃除は表面の堆積物にとどめる
枡内部の掃除は、あくまでも表面に溜まった堆積物の除去に留め、奥まで触れないようにするのが鉄則です。
気になって内部をあちこちとつつきたい気持ちは分かりますが、内部構造には干渉しないようにしてください。
雨水枡の溢れを防ぐためにできる予防策

雨水枡の溢れを防ぐためにできる予防策をご紹介します。
経年劣化やその他の要因があるとしても、事前に水の溢れを防ぐことができれば、それが一番です。
あらかじめできる対策方法を解説していきましょう。
定期的な点検と掃除が基本
一番の予防策は、なんといっても定期的な点検と掃除に限ります。
目視による点検と清掃は、年に2回以上を目安に実施すると効果的。特に大雨の後には、早めに状態を確認しておくことで、次のトラブルを未然に防ぐことができます。
自身での点検が不安なら、専門業者に点検を依頼することも可能です。
環境を整えてあふれを予防
もし雨水枡の周辺に落ち葉が溜まりやすい傾向があるなら、植栽の位置を工夫することでゴミの流入を減らすことができます。
定期的に掃除するのも効果的ですが、そもそも葉が周辺に落ちないように工夫することで、根本的な解決につながる場合もあります。
また、透水性の高い舗装材を周囲に使うことでも浸透性を向上させられます。
構造改善で抜本的な対策を練る
枡の容量不足が原因で度々水が溢れるのであれば、雨水貯留タンクの導入や透水性舗装の敷設など、構造的な改善が必要になることもあります。
その場合は、敷地全体の排水ルートも見直し、計画的に対策を講じる必要があります。ただし、こうした対応には専門的な知識が求められるため、業者への相談や依頼を検討するとよいでしょう。
業者に頼むべきケースと選び方

業者に頼むべきケースと選び方をご紹介します。
雨水枡に水が溢れる際、自力で解決できなさそうな時は業者に相談するのが一番です。
どのように判断したらよいのか、また数多い中から最適な業者を選ぶポイントについて解説しましょう。
こんな時はプロに相談を
以下のような場合には、自力での対応は難しいため、専門業者に任せるのが安心です。
- 雨水枡の場所が分からない
- 配管トラブルが疑われる
- 繰り返し水が溢れる状態が続いている
- 地盤が沈んでいる・漏水している形跡がある
このようなケースの場合、放置していても問題は解決しませんので、すぐにプロに相談することをおすすめします。
業者選びで確認すべきポイント
雨水枡のトラブルで業者に相談する際には、以下のようなポイントを念頭において業者探しをしましょう。
- 雨水処理や外構排水に豊富な実績がある
- 雨水枡にも浸透枡にも対応できる
- 利用者から高い評価を得ている
- 費用が相場範囲内である
- 施工後の保証やアフターサービスが充実している
電話やメールでの相談時に、これらのポイントについて確認することで後悔のない依頼がしやすくなります。
雨水枡/浸透枡の修理業者の作業内容と費用目安

雨水枡/浸透枡の修理業者の作業内容と費用目安をご紹介します。
実際に専門業者に依頼した際の費用と作業内容は、依頼者にとって実に気になるポイントです。
業者選びをスムーズに進めるためにも、費用の相場を知るためにも以下の情報を参考にしてください。
雨水枡の溢れ解消業者が行う作業内容
雨水枡の修理業者が実際に行う作業は、素人の応急処置では対応できなかったトラブルの処理となります。専門的な器具や道具を使うこともあり、実に頼りになる存在。
以下は、雨水枡の溢れ解消に対応する業者が行う主な作業例です。
- 高圧洗浄機での配管クリーニング
- 破損した枡の交換や移設
- 枡の位置調整
- 砂利層の交換を含む浸透層の再施工
- カメラ調査(ファイバースコープ)による配管内部の点検
雨水枡の修理・清掃の費用目安
雨水枡の修理・清掃の費用目安をご紹介します。
雨水枡の修理・移設・交換・清掃の費用には幅がありますが、おおよその相場は以下の通りです。
- 雨水枡清掃→約5,000円~15,000円程度
- 雨水枡/浸透枡の交換・再設置→3万円~10万円以上
価格は変動する上、特に雨水枡よりも浸透枡の施工はやや高めになる傾向があります。浸透枡の施工や改修は構造が複雑な分、高くなるので要注意。
雨水枡/浸透枡の増設・補助金を活用するのもあり

雨水枡や浸透枡の設置に関しては、補助金を活用するのもおすすめです。
一部の自治体では、雨水対策として浸透枡設置に対して補助金制度を設けています。
たとえば東京都板橋区などの一部自治体では、既存、もしくは新設の住宅敷地内における雨水浸透対策工事に対して工事費の1/2、上限数万円の補助が受けられる制度があります。
こうした制度は地域によって異なるため、役所や自治体のホームページで最新情報を確認してみましょう。
費用を抑えながらも、根本的な対策を講じたい場合に有効な手段です。
雨水枡は定期的なメンテナンスでトラブルを防げる!
雨水枡や浸透枡は住宅の外構に欠かせない排水設備であり、適切な管理を怠ると雨のたびにトラブルを招く可能性があります。
ただ、定期的な点検と清掃、そして根本的な予防策を講じれば多くの問題を未然に防ぐことができるでしょう。
ですが、水が溢れてしまった場合も応急処置で対応できないようなら、迷わず専門業者への相談をおすすめします。
構造的な問題や経年劣化のケースなら、専門家による状況判断や枡の交換などが必要だからです。
雨水枡の修理業者探しにお困りの際は、ぜひ優良な水道業者を検索できる『水道修理のセーフリー』をご活用ください。
ご希望に合わせて、最適な水道業者をご紹介するコンシェルジュサービスも無料で利用することができます!

雨水枡と浸透枡に関するよくある質問
-
雨水枡と浸透枡は違うのですか?
雨水枡と浸透枡の目的はほぼ同じですが、機能性としては違いがあります。
雨水枡は、雨水を一時的に貯留して排水路や下水道に流すためのものですが、浸透枡は雨水を地中に浸透させるものです。浸透枡の方は、地中に水が浸透しやすくするために底と壁面に穴が開いていることが多く、砂利も敷き詰められています。
-
浸透枡のデメリットはありますか?
浸透枡のそこには砂利が敷き詰められていますが、この砂利は定期的にメンテナンスが必要と言われています。時折清掃して汚れを取り除く必要がありますが、不必要に砂利を動かすと水の浸透率が下がることもあるので要注意です。
また雨水に含まれている微粒子が蓄積して目詰まりして、浸透が遅くなる傾向も見られます。
-
雨水枡もしくは浸透枡の蓋の素材はコンクリートのみですか?
基本的にはコンクリート蓋が多いですが、メーカーによってはグレーチング蓋などもあり、目の大きさも選ぶことができます。枡のサイズや周辺の環境なども考慮に入れた上で選ぶことになりますが、専門家に相談した方が良いかもしれません。

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