排水管の洗浄方法とは？自分でできる方法・業者選びのポイント

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排水管にある付着物・堆積物とは？

キッチンや洗面所、お風呂、トイレなどで使用した水（生活排水）を公共下水道へと流す「排水管」。排水口はこまめに掃除しているけれど、排水管までは掃除できていない、という人は多いのではないでしょうか。

しかし、排水管には水やお湯と一緒に、さまざまな汚れが流れています。例えば、キッチンでは油分や食材のカス、洗剤の残りカスなどが、浴室なら皮脂や髪の毛、石けんカスなどが挙げられます。

これらの汚れは日々蓄積し、放置すればさまざまなトラブルを引き起こすでしょう。具体的にどのようなトラブルが起こるのか、続いて詳しく解説します。

排水管に汚れが溜まると起こるトラブル

排水管に汚れが溜まると、以下のトラブルが起こる可能性があります。

• 排水管のつまり
• 逆流する恐れがある
• 嫌な臭い

これらのトラブルは、生活に支障をきたすこともあり得ます。排水管の掃除の必要性を把握するためにも、しっかり確認しておきましょう。

排水管のつまり

汚れが溜まり、ホコリや髪の毛などが絡むと、大きな塊になることがあります。水の流れを悪くしたり、水が流れなくなったりすることも。

排水するのに時間がかかるときは、排水管がつまっている可能性が高いでしょう。

逆流する恐れがある

排水管がつまっていると、水の流れは悪くなり、勢いよく流れなくなります。すると、汚れはまた一段と付着しやすくなるので、つまりの状態はさらに悪化します。

そのまま放置すれば、水が通れなくなるまで排水管がつまり、行き場を失った水があふれ出します。

逆流する前に、比較的症状が軽い段階で早めの対策を心がけましょう。

嫌な臭い

排水管に汚れが溜まると、嫌な臭いが発生することがあります。異臭の主な原因は、食材のカスや石けんカスなどに雑菌が繁殖したことです。

ドブのような腐った臭いが発生している場合は、早めに掃除するようにしましょう。

自分でできる排水管の洗浄方法

つまりや逆流などのトラブルを防ぐためには、こまめに洗浄して汚れを溜めないことが大切です。

しかし、排水管の内部まで目視することはできないので、どのように洗浄するとよいのか迷う人は多いはずです。

そこで、自分でできる排水管の洗浄方法について解説します。汚れが蓄積する前に、こまめに洗浄する習慣を身につけましょう。

お湯を使って汚れを押し流す

【手順】

1. 排水口を水が流れないようにタオルでつめる
2. 40～50℃のお湯を大量に溜める
3. タオルを外してお湯を抜く

大量のお湯を一気に流すことで、排水管内に溜まった汚れを剥離する方法です。特に、油汚れに効果的なので、キッチンの排水管を洗浄するときにおすすめです。

またお湯は、高温のものを使用すると火傷をしたり、排水管を傷めたりする恐れがあります。しかし、低すぎても効果が半減してしまうので、お湯の温度は40～50℃のものを使用しましょう。

ワイヤーブラシで汚れをかき落とす

排水管用の掃除アイテムとして、ワイヤーの先端にブラシが付いた「ワイヤーブラシ」があります。

見えない排水管内の汚れをブラシでかき落とせるので、お湯や洗剤を流すだけでは、汚れがしっかり落とせているのか心配…という人にもおすすめです。

【手順】

1. 排水口を外す
2. ワイヤーブラシを排水管内に入れる
3. 円をかくように回したり、出し入れしたりしながら汚れをかき落とす
4. 一度抜いて、ブラシに付いた汚れを落とす
5. ブラシに汚れが付かなくなるまで繰り返す

ワイヤーブラシは数百円ほどで購入できるので、比較的安価で手軽にできる洗浄方法です。ただし、排水管は曲がりくねっていることが多いので、誤って傷を付ける恐れもあります。

不安なときは、お湯や洗剤のみにするか、業者への依頼を検討するとよいでしょう。

パイプクリーナーで汚れを溶解する

排水管内に蓄積した汚れを分解し、洗い流す「パイプクリーナー」。成分は塩素系漂白剤に近く、髪の毛などのたんぱく質や油分などをも分解する作用があります。

パイプクリーナーは大きく分けると「液体（ジェル）タイプ」と「粉末タイプ」の2種類ありますが、どちらも使い方は基本的に同じです。

【手順】

1. 排水口を外す
2. パイプクリーナーを注ぐ
3. 数分放置する
4. 水で流す

使用量や使用時間に関しては、各商品に記載されています。正しい使い方を守り、週に1回を目安に使用すると、キレイな状態を保ちやすくなります。

【場所別】排水管の汚れを防ぐ方法

排水管の汚れを防ぐためにできることを紹介します。場所によって出る汚れは異なるので、場所別に見ていきましょう。

キッチン

キッチンの排水管には、食材カスや油分などの汚れが蓄積しやすいものです。

特に、油は冷えると固まり、こびり付いて落ちにくくなります。そのため、フライパンや食器などを洗うときは、クッキングペーパーや新聞紙などで汚れを拭き取ってから洗うのがおすすめです。排水管に流れる油分の量を減らせるうえに、食器洗いも楽にできます。

また、食材カスが流れないよう、排水口にはゴミ受けを設置するのがおすすめです。ゴミ受けはヌメリや臭いが発生しやすいので、こまめに洗うようにしましょう。

お風呂

お風呂の排水管には、水垢やカビ、皮脂、髪の毛、石けんカスなどの汚れが蓄積しやすいものです。

なるべく排水管に流れないよう、ヘアキャッチャーを設置しておくとよいでしょう。ヘアキャッチャーは繰り返し使えるタイプもありますが、掃除が苦手な人や忙しい人は、使い捨てタイプがおすすめです。集まった髪の毛やゴミをヘアキャッチャーごと捨てられるので、ヌメリや臭いが発生しにくくなります。

また、お風呂は湿気が溜まりやすいので、換気扇を回したり窓を開けたりして風通しを良くすることも大切です。カビや雑菌が繁殖しにくくなるので、排水管内に流れる汚れを軽減できます。

洗濯機

洗濯機の排水管には、髪の毛や糸くず、細かな泥などの汚れが蓄積しやすいものです。

衣類やタオルを洗う前は、髪の毛や糸くずなどの汚れが付いていないか確認しましょう。泥や砂などが付いているときは、そのまま洗うと洗濯機の故障にもつながります。洗濯槽に入れる前に、一度手洗いで汚れを落としましょう。

また、粉洗剤を使用する場合は、溶け残ることもあります。使用量を守るのはもちろん、お風呂の残り湯を活用するのもおすすめです。

洗面所

洗面所の排水管には、石けんカスや髪の毛、ヘアワックス・オイルなどの汚れが蓄積しやすいものです。

特に、ヘアワックスやヘアオイルは油分を含んでいるものが多く、排水管内に留まりやすくなっています。石けんカスや髪の毛が絡まると、つまりが起きやすくなるので注意が必要です。

ヘアワックスやヘアオイルを使用する際は、なるべく排水管に流れないよう、ティッシュやタオルなどで拭き取ってから洗うようにしましょう。

また、排水口にヘアキャッチャーが付いていない場合は、ヘアピンや歯磨き粉のフタなどの異物が排水管内に入らないよう気を付けてください。

トイレ

トイレの排水管には、トイレットペーパーやペット用のトイレ材、排泄物などの汚れが蓄積しやすいものです。

一度に大量のトイレットペーパーを流さないこと、便は「大」で流すことが大切です。

また、ペット用のトイレ材には流せるタイプもあります。しかし、ペットの毛が混ざっていたり、トイレ材が排水管を傷つけたりする恐れがあるので、なるべく可燃ゴミとして廃棄するのがおすすめです。

さらに、「流せる」と記載されていないティッシュやおしり拭きを流してしまうと、排水管内に滞留し、つまりを引き起こします。絶対に流さないよう気を付けてください。

ほかにも、置物やスマホなどを誤って落としてしまったときは、流さずに取り除くようにしましょう。

排水管は業者の高圧洗浄でメンテナンスを！

排水管はこまめな掃除にプラスし、業者による高圧洗浄を3～5年に１回利用するのがおすすめです。自分では落としきれていない汚れをしっかり落とせるので、つまりや臭いなどのリスクを大幅に減らせます。

高圧洗浄とは何か？依頼先や費用相場について詳しく解説します。

高圧洗浄とは？方法・依頼先

高圧洗浄とは専用の機械を用いて、排水管内のこべりついた汚れを、強力な水圧で押し出す洗浄方法です。

特に、業務用の高圧洗浄機は威力が強く、家庭用とは比べものにならないほどの高圧で水を噴射します。排水管の奥にある汚れもしっかり落とせるので、つまりや臭いの改善、さらには予防効果も期待できるのです。

高圧洗浄の依頼先は、主に水道修理業者になります。水回りトラブルの解消を得意分野としているので、高圧洗浄に対応していることがほとんどです。

高圧洗浄の費用相場

一戸建ての費用相場は、20,000～30,000円ほどです。ただし、状態がひどい場合は使用する道具や薬剤が増える可能性があるので、若干高くなることが予想されます。

例えば、特定の場所が詰まっているのではなく、排水管全体を高圧洗浄する場合、屋外の公共桝（マンホール）に専用機を挿入して掃除するので、費用相場は30,000～60,000円と高めです。

最終的には見積もりをとることが大切です。しかし、高圧洗浄を数千円でできると謳う業者は安すぎるので、はじめから注意したほうがよいでしょう。

高圧洗浄がおすすめの理由とは？

高圧洗浄は決して安くできるメンテナンスとはいえません。そのため、ためらう人も少なくないはずです。

しかし、高圧洗浄をすることで、普段の掃除では落としきれていない汚れもしっかり落とせるので、つまりや異臭の予防につながります。

水の流れに問題がなくても、3～5年に1回はメンテナンスとして高圧洗浄を受けておくと安心です。

排水管高圧洗浄の依頼は誰が手配するもの？

排水管の高圧洗浄は、マンションと一戸建てでは目安となる頻度が異なります。どのくらいの頻度で行うのか、そして誰が手配するのか、詳しく解説します。

マンションの場合

マンションの排水管を高圧洗浄する際は、大家さんや管理会社が手配することがほとんどです。

また頻度に関しては、多くのマンションが1～2年に1回、計画的に行っています。そのため、一戸建てよりもマンションのほうが、キレイな状態に保たれていることが多い傾向にあります。

洗浄する頻度が多いのは、万が一つまりが起きると、与える影響が大きいからです。

一戸建ての場合は、つまりが起きても近隣住民に影響が出ることはほとんどありません。しかし、マンションの場合は1つの世帯でつまりが起きると、全世帯に影響が出る恐れがあるのです。

そうなると、信用を失うことにもなり兼ねないので、マンションでは比較的こまめに高圧洗浄を行っています。

一戸建ての場合

一戸建ての排水管を高圧洗浄する際は、個人で手配しなければいけません。

高圧洗浄を行うかどうかは個人の自由なので、つまりや異臭などのトラブルがないと、依頼したことがない人も少なくないでしょう。

しかし、一戸建ての排水管は、横向きに設置されている割合が多いので、汚水はゆっくり流れる分、排水管内に汚れが溜まりやすくなっています。

3～5年に1回は高圧洗浄で汚れをしっかり落としておくと安心です。

排水管の高圧洗浄を頼む業者選びのポイント

排水管の高圧洗浄の必要性を知ったところで、最後に、業者を選ぶときのポイントを紹介します。押さえておきたいポイントは、以下の3つです。

• 経験豊富な業者を選ぶ
• 開示情報がしっかりしている業者を選ぶ
• 水道局指定工事店を選ぶ

それぞれ詳しく解説するので、業者を選ぶときの参考にしてみてください。

経験豊富な業者を選ぶ

実績数が多い業者は、スタッフの技術力が長けていることがほとんどです。経験が浅いスタッフよりも、汚れをキレイにかき落としてくれるでしょう。

また、営業歴が長い業者は、多くの人が愛用しており、リピーターもついている可能性が高いことが推測されます。「高額請求された」「排水管に傷を付けられた」などのトラブルが起こる心配も少なくなっています。

経験豊富かどうかは、実績数や口コミなどから確認するようにしましょう。

開示情報がしっかりしている業者を選ぶ

飛び込み営業をする業者は、素性が分からないことが多いので、利用しないのが無難です。チラシや名刺などに記載されている住所や電話番号は存在するのかどうか、必ず確認しましょう。

もし、疑わしいことや曖昧な部分が少しでもあれば、たとえ安くても高額請求トラブルにつながる可能性があるので、きっぱりと断るべきです。

水道局指定工事店を選ぶ

水道局指定工事店とは、法律・法令で定められている基準を満たし、適切に施工できると、各自治体の水道局などによって認められている業者のことです。

水道修理業者の中には非指定業者もいるので、安心して任せられる業者を探すなら、指定業者に的を絞って選ぶのがおすすめです。

指定業者は、適切に工事ができる技術や機器をしっかり揃えています。高圧洗浄を依頼したのに、排水管に傷を付けられて余計な工事が必要になった、というトラブルが起こる心配もないでしょう。

指定業者だから絶対安心とまではいいませんが、指定業者から選んだほうが優良業者は見つけやすくなります。

排水管をこまめに洗浄してキレイに保とう

排水管は手入れが疎かになると、つまりや逆流を引き起こしかねません。よい状態を保てるよう、こまめな掃除に加え、定期的に業者の高圧洗浄を活用しましょう。

汚れをしっかり落とせるのはもちろん、不具合にもいち早く気付いてくれます。3～5年に１回はプロの目で、水回りの点検をしてもらえると安心です。

水道修理業者を選ぶときは、『水道修理のセーフリー』を利用してみてください。基本情報と共に口コミも多数掲載しているので、信頼できる業者が見つかりやすくなっています。