排水管つまりを自分で解消！場所別の原因や放置するリスクも解説

排水管つまりの前兆とよくある症状

排水管つまりは突如として起こる場合もありますが、大抵はそれなりの前兆があります。どのような症状があるのか把握していれば、早めに対処して大きなトラブルになるのを避けることができるでしょう。

排水の流れが遅くなる

排水管のつまりで最もよく見られるサインは、水の流れが悪くなる症状です。

たとえばトイレでは、水を流したあとに水位がなかなか下がらなかったり、封水の量がいつもと異なったりするなどの変化が見られます。

キッチンの場合は、シンクの排水口の水がなかなか減らないといった症状が代表的です。

また、水は流れているように見えても、排水の減り方が明らかに遅い場合は、完全につまってはいなくても、排水管内に汚れや堆積物が付着している可能性が高いと考えられます。

そのまま放置すると、将来的に本格的なつまりにつながるおそれがあるため、こうした症状に気づいた時点で早めに対処しておくことが大切です。

ゴボゴボと音がする

排水時に「ゴボゴボ」もしくは「コポコポ」という音がする時には、排水管のつまりを疑います。

これは特に、トイレやキッチン、お風呂の排水管で起こりやすい症状で、ゴミなどがつまって流れが悪くなってきた時にする異音です。

一度限りなら問題ないかもしれませんが、続くようであれば対策が必要となるでしょう。

排水口から異臭がする

排水口から異臭がする場合も、排水管のつまりを示すサインの一つです。

臭いの種類としては、「ドブのような臭い」や「卵が腐ったような臭い」と表現されることが多く、蓄積した食べ物カスなどが腐敗し、その臭いが排水口から上がってくるのが主な原因です。

こうした不快な臭いは、水を流すたびに上がってくるため、比較的気づきやすい症状といえるでしょう。

【場所別】排水管のつまりの原因は

排水管のつまりにはいくつかの原因があります。排水管の場所によっても考えられる原因が異なりますので、排水管のつまりでお困りの方は参考にしてください。

キッチン｜油・食べ物カスなど

キッチンの排水管のつまりの主な原因は3つです。

• 油
• 食べ物のカス
• 洗剤の溶け残り

キッチンは油汚れを流すことが多い場所です。油は粘度が高く、温度の低い場所では固まってしまう性質があります。排水管に油が固まってへばりついたところへ食材カスや洗剤が流れると、油が汚れを吸着してしまい、つまりの原因になってしまいます。

洗面所｜髪の毛・ほこりなど

洗面所の排水管のつまりで最も多い原因は、髪の毛やほこりです。その他に髭剃りのゴミや眉毛なども、蓄積されるとつまりの原因になってしまいます。

歯磨き粉や化粧品の小さなキャップ、ヘアピン、指輪、ピアスなど、固形物や異物が流れることでつまることもあります。

石けんを使用することも多い場所ですので、石けんカスもつまりの原因になるでしょう。洗面所でつまりを予防するには、こまめな掃除が大切です。

お風呂｜髪の毛・石けんカスなど

お風呂の排水管のつまりの原因も、洗面所と同じく、髪の毛や石けんカス、ヘアピン、アクセサリーなどの小物類です。

お風呂の排水口を開けると、内側がヌルヌルしている場合があります。そのヌルヌルは石けんカスなどの汚れが繁殖して起きたものです。そこに髪の毛や異物が絡まると、排水管がつまる原因になります。

お風呂の排水管がつまると浴槽や洗い場の排水ができず、水が溜まってしまい、衛生的にもよくありません。洗面所と同様に、こまめに掃除することでつまりを予防できます。

トイレ｜便・尿石など

トイレは水回りの排水管の中でも非常につまりやすい場所です。つまりの原因として多いものは次の通りです。

• 便・尿石
• 吐しゃ物
• トイレットぺーパー
• おむつ
• スマホ
• おもちゃなどの異物

多くが堆積した便や尿石が原因であることが多く、排泄物を拭うのに用いるトイレットペーパーでも、一度に大量に流すと排水管はつまってしまことがあるので注意が必要です。

またおむつは、高吸水ポリマーにより膨れ上がるため、誤って流してしまうと排水管をつまらせる原因になります。

ポケットに入れていたスマホを落とした、子どもがおもちゃを落としてしまったというケースも多々あります。

汗拭きシートやおしり拭きなど、水に溶けにくい紙類もつまりの原因になるので、トイレに流さないよう注意しましょう。

 洗濯機｜衣類の繊維・洗剤カスなど

洗濯機の場合、排水管につながっているホースやパイプがつまりやすい場所です。洗濯で排出された衣類の繊維や、誤って洗ってしまったティッシュペーパーのカス、溶け残った洗剤などが蓄積されて、排水ができなくなってしまいます。

定期的な掃除が必要な場所ですが、メンテナンスをしていない人は多く、気づいたときにはつまっていたというケースがほとんどです。

洗濯機の排水管、排水パイプがつまると洗濯の水が排水できません。ひどい場合にはホースがはずれて水漏れするケースもあるので、注意してください。

屋外｜土砂・落ち葉など

屋外の排水管のつまりの原因は、ほとんどが外部から流れ込む異物となります。

よく見られるケースとしては、土砂や落ち葉、飛んできたり溜まったゴミ、木の根が排水管内に侵入することによるつまりです。また環境によっては、虫の死骸などが固まってつまるということもあります。

ゴミが溜まらないように定期的に見るのが一番の解決策ですが、屋外ということもあり、点検を怠ってしまうことも珍しくありません。特に、雨の後などはつまりやすくなるので注意してください。

排水管のつまりを放置するとどうなる？

排水管のつまりを放置してしまうと、思いもよらない二次災害に見舞われる可能性があります。トラブルが大きくなり、大掛かりな修繕が必要にならないように、早めに対策を取っておく必要があるでしょう。

排水管のつまりを放置するリスクを解説していきます。

水漏れや床下浸水が起きる

排水管のつまりが酷くなっていくと、ついには水が流れなくなって、排水管から水が溢れ出す可能性があります。マンションなら階下の浸水にも繋がりますので、大規模なリスクを被ることに。

また一軒家なら、排水管のつまりが床下浸水を起こす可能性もあります。床下浸水に気付かないというケースもありますが、この場合には悪臭や水の流れに異変があるなどの別のサインもありますので、注意深く見てください。

床下浸水も放置すると、カビの発生やシロアリの増殖など住居の構造自体に影響を及ぼすので、まずは排水管のつまりの時点で対応するのが最善です。

悪臭や害虫が発生する

排水管内に多くの汚れや異物が溜まりつまってしまうと、その中で腐敗が進み、強烈な臭いを発する場合があります。特にゴミが腐りやすい夏場などの気温が高い時期には要注意です。

またその腐敗臭につられて害虫が湧くこともあるので、こうなってしまうとクリーニングや清掃にかなりの時間を要することになります。ゴミが溜まらなければ虫も湧きませんので、早めの対策が必要。

洗面所や屋外の排水管のつまりの臭いもインパクトがありますが、特にキッチン周りの排水管のつまりは悪臭が酷くなりがちです。キッチンからリビングや部屋へ臭いが漂う可能性もありますので、気をつけてください。

建物の劣化や衛生環境の悪化につながる

排水管のつまりを放置してしまうと、建材の腐食が生じて建物の劣化に繋がります。また湿度が上がることで、カビやコケが発生し、知らず知らずのうちに住人に健康被害を与える可能性も。

また、建材の劣化はダニやシロアリなどを増殖させ、家はどんどん脆くなり、ちょっとした衝撃で崩れてしまうリスクも考えられます。

結果的に高額な修繕費用、もしくは建て直しが必要になる場合もあるので注意してください。

排水管のつまりの対処方法

排水管のつまりの対処方法を紹介します。簡単にできる対処方法も紹介しますので、排水管のつまりでお困りの方は、まず試してみてください。

パイプクリーナーでつまりを除去する

排水管のつまりを除去する方法として一般的なのが、パイプクリーナーで除去する方法です。パイプクリーナーには大きく分けて2種類のタイプがあります。

粉末タイプ

粉末タイプのパイプクリーナーは、排水口に振りかけて水と反応することで、汚れを落とせます。泡が汚れを吸着するため、洗浄力が強いのが特徴です。

粉末タイプは主に、業務用として取り扱われていることが多いパイプクリーナーです。強い成分が含まれていることが多いので、取り扱いには注意が必要です。

液体タイプ

液体タイプのパイプクリーナーは、液体を排水口から注ぎ込み、汚れやぬめりを除去するタイプです。ホームセンターやドラッグストアなどで手軽に購入することができます。

軽度の汚れやぬめりであれば、液体タイプでも十分効果が期待できるでしょう。排水管の日々のメンテナンスとして使用するのもおすすめです。

ラバーカップ（スッポン）を使用する

つまりを解消するのであれば、ラバーカップもおすすめです。通称スッポンと呼ばれるもので、トイレに置いてあるものを目にしたことがある方は多いでしょう。

ラバーカップはトイレだけではなく、キッチンや洗面所などさまざまな場所で使用できます。

ラバーカップを排水溝に設置して水を溜めたら、ゆっくり押し付けて一気に引っ張り上げてください。つまりが解消されるまで数回繰り返しましょう。

ワイヤーブラシでつまりを解消する

長いワイヤーの先にブラシがついている、ワイヤーブラシで汚れを除去する方法も効果的です。ワイヤーブラシは、プロの業者が水回りのつまり除去で使用することが多いアイテムです。ホームセンターで数百円程度で購入できます。

排水口にワイヤーブラシを挿入したら、ブラシを回転させながら排水管についた汚れを掻き出してください。お風呂や洗面所であれば、髪の毛などの汚れがごっそり取れるはずです。

重曹+クエン酸で掃除する

重曹とクエン酸でもつまりを除去できる場合があります。

重曹を排水口に振り入れて、その上からクエン酸の粉を入れてください。重曹とクエン酸を合わせてぬるま湯で流すことで、炭酸ガスの泡が発生します。

泡が発生したら30分程度放置し、水で洗い流せば完了です。

強い薬剤ではないため劇的な効果は期待できませんが、軽度の汚れによるつまりであれば除去できます。簡単で安全な方法ですので、日常のお手入れにもおすすめです。

高圧洗浄機を使う

高圧洗浄機を排水管部分に挿入し、汚れを水圧で洗い流す方法です。強い水の力で、汚れやぬめりが除去できます。

家庭用の高圧洗浄機でも対応できますが、高圧洗浄機を使用するようなつまりの場合は、つまりを除去してくれるプロの業者に相談することをおすすめします。

プロが使用する高圧洗浄機は水圧が強く、排水管を傷つけずに確実につまりを除去してくれます。

つまりが直らないときの対処法

排水管のつまりを自分で直そうとしても上手くいかない場合は、無理をせず他の対策を取りましょう。

あらゆる方法を試してもダメだった時には、以下の対処法を試してください。

アパートやマンションの場合は管理会社に相談する

アパートやマンションなどの共同住宅の場合は、無理をして直そうとせずに、すぐ管理会社に連絡してください。

オーナーが近くにいるなら直接相談しても良いですが、管理会社の方が提携している業者などもいるので、比較的スムーズです。

また自分の責任ではない要因で排水管のつまりが生じているなら、管理会社に連絡することで保証適用で直してもらえることもあります。

分からない時には、ひとまず相談してみましょう。

水道修理業者に依頼する

あらゆる方法を試してもつまりの原因が分からなかったり、状況が良くならない場合は、専門的な知識と道具が必要になるかもしれません。

そういったときは、水回りトラブルのプロである水道修理業者に依頼するのが最適です。

水道修理業者は、あらゆる事例に対応した実績を積んでいますので、早急な排水管のつまりの原因の特定や解消に期待できます。

状態を悪化させてしまう可能性もあるので、自分で対処できないときは水道修理業者への依頼を検討しましょう。

排水管のつまりを予防するための注意点は

排水管はそもそもつまらせないことが大切です。毎日のお手入れやちょっとした工夫でつまりを予防することができますので、実践してください。

異物を流さないように注意する

洗面所やお風呂であれば、髪の毛やアクセサリー、キッチンであればカトラリーといった、小物類を流さないように注意してください。

トイレには、トイレットペーパーや水に流せるものだけを流してください。スマホやペンなどを流してしまうと排水管がつまって水が流れなくなってしまい、便器からあふれてしまう可能性もあります。

オムツなど吸水性の高いものを流してしまうと、水を吸って膨らむことで排水管がつまってしまうので注意が必要です。

排水管に異物を流さないよう、日ごろから気を付けることが大切です。

髪の毛やゴミをこまめに掃除する

髪の毛など、取り除くことができるゴミをこまめに除去することが、つまりの予防になります。

お風呂で髪の毛を洗ったらその都度取り除き、洗面所の排水口、ヘアキャッチャーはこまめに掃除しましょう。定期的にゴミを除去していれば、つまりの原因となる汚れの蓄積を防ぐことができます。

キッチンには油を流さない

油は冷えると固まります。キッチンで油をそのまま流してしまうと、排水管にくっついてしまいます。その油に食べかすや洗剤カスが付着することでつまりの原因になるのです。

フライパンやお皿の油汚れはキッチンペーパーでふき取ってから、洗いましょう。面倒なようですが、このひと手間が排水管のつまり予防に役立ちます。

洗濯機の排水ホースはこまめに掃除する

洗濯機の排水ホースには洗剤の溶け残りや洋服の繊維、誤って一緒に洗ってしまったティッシュや紙くずなどで汚れが蓄積しやすい場所です。ホースの汚れを放置すると、排水管のつまりにもつながってしまいます。

排水ホースは定期的に掃除し、きれいな状態を保つようにしましょう。ホースの汚れや劣化が激しい場合は、ホース本体を交換することも視野に入れてください。

排水ホースの交換が難しい場合は、業者に依頼したほうが安全で確実です。

排水管のつまり解消の料金相場

排水管のつまり解消でかかる料金の相場をまとめました。修理業者に依頼する際に、特に気になるのは料金です。相場を把握しておけば、安心して相談できます。

軽度なつまりであれば8,000円～15,000円程度、重度なつまりで15,000円～30,000円程度の料金相場です。つまりの状態が酷く、高圧洗浄機を使用する場合には料金が高額になってしまいます。

低価格で修理するためには、つまりの状況を悪化させないことが大切です。無理につまりを除去しようとして状況が悪化してしまう場合もあるので、注意してください。

そもそも排水管をつまらせないためにも、日ごろのお手入れを徹底しましょう。

排水管のつまりで修理業者を選ぶ3つのポイント

排水管のつまりで修理業者を選ぶ際に、押さえておきたいポイントを3つ紹介します。

水道局指定工事店から選ぶ

排水管のつまりは、水道局指定工事店に相談することをおすすめします。

指定工事店は自治体から認められて登録されている業者です。必要な資格や機器を取得し、給水・排水管の工事を認められた業者のみが登録されています。

そのため一定の技術力があり、行政に認められているという点では安心感があります。指定工事店にしかできない工事もあるので、適切な工事を受けられるという点でも安心です。

指定工事店の一覧は各自治体のホームページなどに掲載されていますので、チェックしてみてください。

口コミ評価の高い修理業者を選ぶ

修理業者の口コミ評価も重要なポイントです。口コミサイトやSNSで口コミを確認し、評判の良い修理業者を選びましょう。

できるだけたくさんの口コミをチェックし、料金・サービス内容・スタッフの対応力などから総合的な判断をしてください。

内容が具体的な口コミや写真付きの口コミなど、信ぴょう性の高い意見を参考に選ぶと、修理業者選びで失敗するリスクを減らすことができます。

相見積もりを取る

複数の修理業者に見積もりを依頼することで、料金の相場を把握できます。相場からかけ離れた料金の修理業者があれば一目でわかるので、悪質な業者を見極める判断材料になるでしょう。

相見積もりを取ることは手間がかかる作業ですが、悪質な修理業者を避けることができる重要な機会です。修理業者選びの失敗を回避するためにも、必ず複数の修理業者で見積もりを取りましょう。

最低でも3社以上で見積もりを取ることをおすすめします。見積もりを取る際は、見積もりとキャンセル料金が無料の修理業者を利用してください。

まとめ｜排水管のつまりには迅速な対応が重要！

排水管のつまりを自分で解消する方法についてご紹介しました。

住宅のあらゆる場所にある排水管は、様々な要因でつまることがありますが、この記事でご紹介した方法を活用すれば大抵のつまりは解消可能です。

ただ、つまりやすくなっている原因は根本的に取り除かないと、またトラブルをぶり返すリスクも否めません。ですから、完全なつまりの解決には、なるべく早急な水道修理業者への修理依頼をおすすめします。

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