「ステンレスだからサビないはずなのに、なぜ?」と驚かれる方は少なくありません。
結論から言うと、ステンレスキッチンのサビの多くは、表面に付着した「もらいサビ」であり、軽度であればメラミンスポンジや重曹で簡単に落とせます。ただし、放置すると内部まで腐食が進み、シンク自体の交換が必要になるため早めの対処が不可欠です。
本記事では、ステンレスにサビができる意外な原因から、具体的なレベル別の落とし方、二度とサビさせないための予防法まで詳しく解説します。
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記事の内容
ステンレスキッチンにサビが発生する4つの原因

ステンレスは、「Stainless Steel(サビない鉄)」というスペルの通り、本来サビができにくい素材です。
しかし、表面がステンレスで守られていても、内部はサビやすい鉄のため、ステンレスという保護膜がなくなるとサビが発生します。
ステンレスにサビができる主な4つの原因をお伝えします。
もらいサビ
「もらいサビ」とは、サビている金属と接した部分から移るサビを指します。
捨てる予定でステンレスシンクに置きっぱなしにしていた空き缶にサビが発生し、そのサビがシンクに移ってしまった、などがもらいサビのよくある例です。
もらいサビの場合、ステンレスの表面にサビがついただけのように見えますが、そのまま長期間放置しておくと、サビがステンレスの内部まで侵食する場合があります。
ステンレスシンクのもらいサビの原因になりやすいものとして、以下のアイテムが挙げられます。
- スチール缶
- 鉄製のフライパン
- 金属タワシ など
長時間濡れたままの状態でシンクに放置すると、意外とすぐにサビが発生するので、注意してください。
シンクについた傷
ステンレスシンクがサビにくいのは、素材の表面に保護膜がコーティングされているためです。
つまり、ステンレスシンクの表面に傷がついてしまうと、この保護膜が剥がれ、内側の鉄部分からサビてしまいます。
硬い物を落として傷がついたり、粉末のクレンザーや金属たわしでシンク内を強くこすり洗いすると、保護膜が剥がれてサビの原因となります。
塩素系漂白剤
キッチン用の洗剤・漂白剤には、キッチンハイターなどの塩素系のものが身近に存在します。
「混ぜるな危険」という注意書きの通り、これらは非常に強力で、ステンレスの表面に残ったままにしておくと、表面の保護膜を剥がしてしまいます。
その剥がれた隙間からサビが発生してしまう原因になるので、シンク内で塩素系漂白剤を使用した場合は、かならず水でしっかりと洗い流しましょう。
調味料
ステンレスの表面を保護している膜は、塩分に弱い傾向があります。塩分によって破れてしまうと、むき出しになった鉄からサビが発生してしまいます。
塩・醤油・味噌などの塩分を含んだ調味料を、ボトルから液だれした状態でシンクに触れさせていると、塩分によって保護膜がはがれ、内側の鉄からサビてくるので注意してください。
ステンレスキッチンのサビ落とし術7選

ステンレスのサビは、状態に合わせて道具を使い分けるのが正解です。身近なものから強力な専用剤まで、7つの方法を解説します。
木工用ボンドで落とす

意外な方法ですが、傷をつけたくない場合に有効です。乾燥して固まる際の吸着力を利用して、サビを物理的に引き剥がします。
- サビのある部分を乾いた布で拭き、水分や汚れを取り除く
- サビの部分に、木工用ボンドをサビが見えなくなるまで厚めに塗る
- ボンドが完全に乾いて透明になるまで、半日〜1日程度放置する
- ボンドの端からゆっくりと剥がす
- ボンドを剥がした後は、水拭きをしてから乾拭きで仕上げる
ボンドは完全に乾かすのがポイントです。乾きが不十分だとうまくサビが剥がれないため、塗ったボンドが「透明になるまで」しっかりと時間を置いてください。
歯磨き粉で落とす

軽度のサビよりも少し進行してしまった場合や、木工用ボンドで取りきれなかったサビには、研磨剤の入った歯磨き粉が有効です。歯磨き粉に含まれる微細な研磨剤が、ステンレスの表面を傷つけすぎることなくサビを削り落とします。
- サビのある部分に歯磨き粉を少量つける
- いらない歯ブラシやメラミンスポンジ、柔らかい布などで、サビの部分を円を描くように優しく擦る
- サビが落ちたら、歯磨き粉が残らないようにしっかりと水で洗い流すか、濡れタオルで丁寧に拭き取る
- 最後に乾拭きをする
研磨剤の入っていないジェルタイプの歯磨き粉では効果がないため、必ず「ペーストタイプ」の歯磨き粉を使用してください。また、強く擦りすぎると、ステンレスに細かな傷がつく可能性があるため、優しく磨くのがポイントです。
メラミンスポンジで落とす
ステンレスの表面にサビが付着しているだけのもらいサビなら、市販のメラミンスポンジで落とすことができます。
メラニンスポンジは、100円ショップやドラッグストアで手軽に購入できます。
水を染み込ませて、小さく円を描くようにサビの箇所をやさしくこすり落としましょう。
重曹とメラミンスポンジで落とす
メラミンスポンジだけではきれいに落とせないサビは、重曹を加えてみてください。
重曹は、粒子が水に溶けにくいという性質から、水まわりに優しい研磨剤として使用できます。
- サビがある箇所に重曹をふりかける
- 水分を含ませたメラミンスポンジで、くるくると円を描きながらやさしくこする
重曹とクエン酸を混ぜて落とす
重曹を追加しても落ちないサビには、クエン酸をプラスしてみましょう。
クエン酸の持つ酸性の成分で、汚れを分解・中和して落とす働きがあります。
- クエン酸と水を1:1の割合で混ぜてクエン酸水を作る。
- サビのある箇所に重曹を振りかける
- 2の上に1のクエン酸水をふりかけ、泡立つのを待つ。
- 泡が巻き取ってサビを浮き上がらせるまで放置し、洗い流す。
クリームクレンザーで落とす
時間が経って固まってしまったサビには、キッチン専用のクリームクレンザーが頼りになります。
落とし方は重曹と同様、スポンジにクリームクレンザーをつけてこするだけです。
- キメの細かいスポンジか柔らかい布にクリームクレンザーを塗布
- ステンレスを傷付けないように、優しくサビ箇所をこすり洗いし、しっかり流す
専用サビ取り剤で落とす

あらゆる方法を試しても落ちない根深いサビには、最終兵器としてサビ取り専用洗剤を使いましょう。
ただし、サビ取り専用洗剤は研磨力や洗浄力が強く、ステンレスの保護膜を弱める可能性も否めません。
使う部分は最小限のサビの箇所だけにとどめるよう注意してください。
- サビの箇所にだけ専用サビ取り剤を塗布
- 製品裏面の仕様説明を熟読し、規定の時間放置する
- 柔らかい布で拭き取るイメージでカビを落とす
【早見表】サビの状態別・おすすめ掃除法一覧
ここまで様々な掃除方法を解説してきましたが、「結局、自分の家のサビにはどれが一番いいの?」と迷われる方もいるかもしれません。サビの進行具合と最適なアイテムを一覧表にまとめたので、最終確認として参考にしてください。
| サビの状態 | おすすめの掃除方法 |
| 点のような小さなサビ | 木工用ボンド・歯磨き粉・メラミンスポンジ |
| こすっても残る茶色い跡 | 重曹 + メラミンスポンジ |
| 少し盛り上がった頑固なサビ | 重曹 + クエン酸(浮かせる) |
| 蓄積した茶色の赤サビ | クリームクレンザー(削る) |
| 固着してびくともしないサビ | 専用サビ取り剤 |
ステンレスキッチンのサビを掃除する際の注意点

ステンレスシンクにダメージを与えずにサビを掃除するために、以下4つの注意点をお伝えします。
強くこすり過ぎない
サビを落とすことを意識するあまり、シンクを力強くこすり過ぎてしまうと、せっかくのステンレスの保護膜が剥がれてしまいます。
ステンレスの保護膜が剥がれると、内部素材からサビやすくなり、表面の傷以上のダメージを与える結果になります。
メラミンスポンジや、重曹、クエン酸などを活用することで、力を入れてこすらずにサビを落とせます。直線方向にこすると力が入りやすいため、こすり洗いは、常に円を描くようなイメージで行うことがポイントです。
クエン酸使用時は近くに鉄製のものを置かない
クエン酸を使用してステンレスシンクのサビを落とす時には、鉄製の包丁や鍋、フライパンなどの金属製調理器具を近場に置かないよう注意しましょう。
クエン酸の酸性成分は、鉄などの金属を酸化させ、かえってサビを増加させてしまいます。
長時間つけ置きしない
頑固なサビには、洗剤を塗布した後に汚れが浮くまでしばらく放置すべきとお伝えしました。
しかし、重曹やクエン酸のような低刺激の成分であっても、長時間放置し過ぎると素材を傷めてしまうおそれがあります。
つけ置きする時間は30分から1時間程度で、後はしっかり洗い流しましょう。
素手で洗剤を触らない
重度なサビを落とせるサビ取り用の洗剤は、効果が強力な分、人体への刺激も強いことが実状。
サビ取り用の洗剤を使うときは、必ずゴム手袋を着用し、キッチンまわりの換気を徹底しましょう。
ステンレスキッチンにサビを寄せ付けない予防法

ステンレスシンクのサビを新品同様に落とせたら、その後はピカピカの状態を保ちたいもの。
ここからは、ステンレスシンクに再度サビを発生させないための予防方法をご紹介します。
キッチンの使用後は水気を拭き取る
サビは、水分がある環境で、鉄と酸素が反応して発生します。つまり、水気が多いキッチンのシンクは、サビにとって恰好の環境です。
キッチンの使用後は、キメの細かい乾いた布などで、こまめに水気を拭き取る習慣を付けましょう。
塩素系洗剤・漂白剤を使用した後はしっかりすすぐ
キッチンまわりの掃除に塩素系洗剤や漂白剤などを使用した後は、しっかりとすすぐことを心掛けてください。
塩素を含んだ成分がステンレスシンクに残ると、ステンレスの保護膜が剥がれ、サビが発生しやすくなります。
金属製品を長時間放置しない
鉄製の鍋やフライパン、包丁などの金属調理器具やカトラリーなどをシンク内に長時間放置すると、「もらいサビ」の原因になります。
次の日に洗おう!と調理器具をシンク内に溜め込んだり、空いたアルミ缶やスチール缶をそのまま放置したりするのは、絶対に避けましょう。
コーティング剤を活用する
シンクにコーティング剤を塗ると、目に見えない薄い保護膜ができ、シンクの表面を水や汚れからしっかり守ります。特に、フッ素やシリコン系のコーティング剤は、水をはじく力が抜群です。
水滴がシンクの表面に残らず、コロコロと転がるように排水溝へ流れていきます。ステンレスに長時間水が触れるとサビが発生しやすくなります。コーティング剤で水滴を残さないようにするのが、サビの最大の予防策です。
また、コーティングを定期的に施せば、汚れが付きにくくなるため、毎日の掃除が楽になります。美しいステンレスの状態を保ちやすくなるのも大きなメリットです。
ステンレスキッチンの頑固なサビはプロに相談しよう!

キッチンステンレスは、素材自体はサビにくく扱いやすいものがほとんどです。
しかし、外的要因でカビが発生した場合、そのまま長い期間放置してしまうと、サビが赤く変色した「赤サビ」に進化。そこまで進んでしまうと、専用のサビ落としを使わないとサビは落ちません。
自分でこまめにサビの予防や除去を行うことに自信のない方は、水まわり専門にメンテナンスをしてくれる業者に、サビの除去を依頼しましょう。
せっかく保護膜の役割を果たしているステンレス表面だけではとどまらず、内部まで腐食してしまうと、シンクの取り替えや交換が必要になるトラブルにつながるので、早めに相談することが得策です。
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