この記事では、下水の臭いの原因についてまとめています。
屋内・屋外問わずどことなく下水の臭いが漂う場合、家屋の設備が何らかの異常が生じている可能性があります。
記事を読むことで、下水臭い原因や屋内・屋外それぞれの対策、臭いの特定ポイントなどを把握可能です。
集合住宅で症状が改善しないときの対処法もあわせて解説するため、下水の臭いにお悩みの方は必見です。
この記事を監修した専門家

小川 努イーライフ水道サービス/水道事業部 主任
水道の設備工事を適正に行える者として、市区町村の公的機関から認定を受けた水道局指定工事店であるイーライフ水道サービス。関東・中部・関西に対応し年間2万件以上の修理実績を有している。同社において、日々現場に赴きお客様の水道トラブルを解決している。業界未経験から社内最速で主任に昇格した経歴を持っており、お客様からの評判もよく、社内での信頼も厚い。トラブル時、親身になって対応・解決してくれます。
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この記事へのコメント
皆様、こんにちは。イーライフ水道サービスの小川努です。今回は下水の臭いに関する原因と対策をご紹介します。
日々の生活で気になることのひとつですが、この記事を通して快適な住環境作りのお手伝いができればと思います。
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下水臭の発生元を特定するポイント
水まわり設備に何らかのトラブルが起きていると、どこからともなく下水臭が漂ってきます。
屋内・屋外問わず広がってくるため、まずはその発生元を特定しましょう。
早めに特定ができればその分対処にあたれる時間も長く、悪臭の拡大を阻止できます。
屋内・屋外それぞれにおける発生元の特定ポイントをまとめたので、異常を感じたときに当てはまるケースがないか参考にしてください。
屋内だと判断できるケース
下水臭が屋内からだと判断できるケースは、以下の通りです。
- トイレ・浴室・キッチン・洗面所など特定の設備で臭う
- 排水口・床・収納付近で臭いが強くなる
- 水を流したときに臭う
- しばらく使っていなかった後に臭う
- 換気すると一時的に臭いが和らぐ
屋内にある設備やその排水管周辺から下水臭がする場合は、発生元も特定しやすいです。
空気がこもっている場所ほど下水臭も強くなりますが、吸い込みすぎると体調を崩すおそれがあるため、異常を感じたらすぐに換気を実施してください。
屋外だと判断できるケース
下水臭が屋外からだと判断できるケースは、以下の通りです。
- 玄関まわり、庭、駐車場など屋外で臭いを感じる
- 室内よりも屋外のほうが臭いが強い
- 雨の日や雨上がりに臭いが強くなる
- 時間帯によって臭いの強さが変わる
玄関や家の外など、屋内にいるときより明らかに臭いが強い場合、発生元は屋外と考えましょう。
戸建て住宅の場合、気温差や風向き次第で臭いの強さが変わり、賃貸であれば全体的に水の使用量が増える時間帯で臭うこともあります。
部屋が下水臭い原因
部屋が下水臭い原因は、主に以下の4つです。
- 封水切れ
- 排水口の汚れ
- 排水管内の汚れ
- 排水管の破損
いずれも放置しておくと悪臭が広がり続けて、つまりや漏水など別のトラブルを誘発するおそれもあります。
臭いの原因を把握しておき、早めに特定・対処できるようにしておきましょう。
1.封水切れ
「封水切れ」とは、封水がなくなった状態のことです。
トイレの便器内には、一定量の水が必ず溜まっていますよね。その水こそが封水であり、下水と室内の通気を遮断する役割を果たしています。トイレ以外にも、キッチンや洗面所、浴室など排水口がある場所には、封水があるものです。
しかし、何らかの理由で封水がなくなると、下水と室内を遮断するものがなくなり、下水から悪臭や虫が侵入します。そのため、封水切れには十分気をつけなければいけません。
封水切れを起こす原因を、詳しく見ていきましょう。
サイフォン現象による封水切れ
サイフォン現象とは、排水管内の気圧が急激に変化したことで起こる現象です。
大量の水を排水口に一気に流すと、封水は排水管内に引っ張られてなくなります。その結果、封水切れになってしまうのです。サイフォン現象が起こるのは、排水通気設備が適切に設置されていないなど、施工に問題がある場合です。
長期間未使用による封水切れ
旅行や出張などで留守になり、水を使用しない期間が長く続くと、封水切れが起きます。配管内の封水が蒸発してしまい、水がなくなるのです。
2週間以上家を空けるときは、注意が必要です。
排水トラップの不具合による封水切れ
キッチンや洗面台のシンク下収納を開けると、排水管が目視できる状態になっています。排水管は真っすぐではなく、カーブするような形になっているはずです。そのカーブしている部分こそ、排水トラップと呼ばれる部分です。
排水トラップには封水が溜まっており、悪臭や虫が侵入するのを防ぐ役割があります。排水トラップが外れたり破損したりすると、水が溜まらなくなり、封水切れになってしまうのです。
排水管内のつまりによる封水切れ
つまりによる封水切れは、浴室や洗面所で起こりやすいトラブルです。
浴室や洗面所の排水管には髪の毛が溜まりやすく、封水を吸い上げる「毛細管作用」という現象が起こることがあります。
封水をすべて吸い上げれば、溜まっていた水は空っぽとなり、封水切れになってしまうというわけです。
2.排水口の汚れ
排水口が汚れているとヌメリやカビが発生し、悪臭の原因になることがあります。
キッチンでは食材カスや油、浴室では髪の毛や垢、トイレでは排泄物やトイレットペーパーなど、毎日さまざまな汚れが排水口を通って下水道へと流れていきます。
汚れは着実に蓄積するため、定期的に掃除しなければ悪臭の発生源になるでしょう。
3.排水管内の汚れ
排水管内に汚れがあると、悪臭が上がってくることがあります。排水管には水と一緒に、さまざまな汚れも流れています。定期的に掃除しなければ、排水管内に汚れが付着し、ヌメリとなってさらに汚れが付着しやすくなってしまうのです。
蓄積した汚れは、つまりの原因にもなるため、注意が必要です。
4.排水管の破損
下水の臭いが上がってくる原因の1つには、排水管の破損も挙げられます。
排水管が破損すると、通常であれば封水でストップされるはずの下水の臭いが、封水にたどり着く前に室内に漏れ出してしまいます。
は目視できることが多いため、破損していないか確認しておきましょう。
臭いが上がる主な理由は4つありますね。排水管の詰まりや、排水トラップの水切れ、換気不足、そして管の破損です。これらが原因で、生活空間に不快な臭いが漂ってしまいますよ。
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屋内の下水の臭い対策
屋内の下水の臭いは、水まわり設備から広がっています。発生元の特定後は、各設備で臭い対策を実施してください。
ここでは、臭い対策になる掃除方法などを紹介します。
トイレの場合
トイレの場合、便器から水漏れなどが起きていなければ、下水臭の原因は排水まわりに多いです。
まずは窓を開ける、換気扇を回すなどで空気を入れ替えた後、以下の場所の確認を行なってください。
- 封水が切れていないか
- 便器のフチ裏や排水口周辺が汚れていないか
- 便器の根元に汚れが溜まっていないか
トイレの下水臭は排水管側から上がってくるため、封水が切れていると室内に広がりやすいです。
通常の水位まで封水が溜まっているかチェックして、溜まっていない場合はレバーを回して補充しましょう。
便器内部や根元の掃除には、中性洗剤とブラシを使うのがおすすめです。
尿石が蓄積している場合は、専用の除去剤も使うことで効率的に掃除ができます。
ただし、塩素系洗剤と酸性洗剤が混ざると危険な塩素ガスが発生するため、取り扱いには要注意です。
浴室の場合
浴室の場合、水漏れ等のトラブルが起きていないのなら、下水臭の原因は排水口まわりに多いです。
空間を換気した後、以下の場所を確認を行ってください。
- 排水トラップが正しく設置されているか
- 排水口周辺に髪の毛・ぬめりが溜まっていないか
- 排水口内部に石けんカスや皮脂汚れが固着していないか
浴室の下水臭は、排水トラップにある封水が機能していないと上がってきやすいです。
排水口のフタや排水トラップを外して髪の毛やぬめりを取り除き、中性洗剤とブラシ・スポンジでこすり洗いをしてください。
最後に部品を正しい位置に戻して、ぬるめのお湯をゆっくり流して汚れを洗い流すと臭いが残りにくくなります。
それでも臭いが続く場合は、浴槽を覆っているカバー(エプロン)の内部に汚れが溜まっていることもあるため、可能な範囲で清掃すると改善するケースがあります。
いずれも熱湯を勢いよく流すと部品・配管を傷めることがあるため、温度と流し方には注意してください。
洗面所の場合
洗面所の場合、下水臭は排水口やトラップ周辺から上がってきます。
下水臭の原因になりうる以下の場所を確認してください。
- 封水が切れていないか
- 排水口のゴミ受けに髪の毛やぬめりが溜まっていないか
- オーバーフロー穴が汚れていないか
洗面所は使用頻度が低いと封水が切れやすく、排水管側から臭いが上がりやすくなります。
まずは水をしばらく流して封水を補充して、排水口に溜まった髪の毛・ぬめりを中性洗剤とブラシで掃除しましょう。
日々の掃除で見落としがちなオーバーフロー穴も、内部に汚れが溜まると臭いの原因になります。
そのため、穴に入る細いブラシや綿棒に洗剤を染み込ませて、届く範囲は隅々まで洗いましょう。
それでも臭いが取れない場合は、配管のつなぎ目のゆるみ・防臭キャップの劣化で臭いが漏れていることもあるため、洗面台下の収納棚で臭いが強くないかも確認してみてください。
キッチンの場合
キッチンの場合、シンク下から水漏れがなければ、下水臭の原因は排水口の部品や油汚れの蓄積に多いです。
キッチン周辺の異臭は、以下の場所を確認してみてください。
- 排水口の防臭部品が外れていないか
- ゴミ受けや排水口周辺にぬめりが溜まっていないか
- 油汚れや食材のカスが排水口に固着していないか
キッチンの排水口は、油汚れが蓄積するとぬめりが発生しやすく、臭いの原因が残りやすいです。
排水口の蓋やゴミ受け、防臭部品を外して汚れを取り除き、中性洗剤とスポンジ・ブラシで洗いましょう。
防臭部品がずれていたり戻し忘れていると、排水管側の臭いが直接上がってくるため、掃除後は正しい向きで確実に設置することが重要です。
油汚れが強い場合は、台所用洗剤を使ってぬるま湯でゆっくり流し、油分を溶かしてから洗い流すと改善しやすくなります。
ただし、薬剤を複数併用すると危険なケースもあるため、成分の強い洗剤を使う場合は十分に注意して作業を進めてください。
洗濯機の場合
洗濯機の場合、洗濯機本体やホースから水漏れがなければ、下水臭の原因は排水口や排水トラップの周辺に多いです。
洗濯機は動かしづらい部分もありますが、可能な限り以下の場所を確認してみてください。
- 排水トラップが正しく設置されているか
- 排水口に糸くず・洗剤カスが溜まっていないか
- 排水ホースの差し込みが弱く隙間ができていないか
洗濯機の排水口は、糸くずや洗剤カスが溜まることでぬめりが発生し、臭いを発しやすくなります。
排水口のカバーやトラップ部品を可能な範囲で取り外してゴミを取り除いた後、中性洗剤とスポンジ・ブラシで掃除をしましょう。
部品を戻す際にズレや隙間があると臭いが漏れやすくなるため、排水ホースの差し込みや部品の密着もあわせて確認してください。
また、長期間使っていない排水口は封水が切れて臭いが上がってくるため、掃除後に水を少し流して封水を溜めておくと臭いの再発を防ぎやすくなります。
屋外で下水臭い原因と対処法
屋内だけでなく、屋外も下水臭の原因になる要素が数多くあります。
主な原因と対処法をまとめたため、屋内とあわせて確認してください。
雨水と下水の交流
本来雨水と下水はそれぞれ別系統で流れていきますが、古い配管や増改築時の接続ミスなどが原因で、雨水側に汚水が混ざって下水臭が広がるケースがあります。
雨が降った時に臭いを強く感じる場合などは、この要因で雨水と下水が交流している可能性が高いです。
屋外を伝う配管部分の問題なので、業者に連絡のうえ点検してもらいましょう。
敷地内の排水枡(雨水枡・汚水枡)の汚れやつまり
屋外からの下水臭でとくに多いのが、敷地内の排水枡の汚れやつまりです。
中の汚泥や油脂、落ち葉や砂が長期間蓄積することで、腐敗して臭いの発生元になります。
場合によっては重度のつまりとなり、中の汚水が蓋から溢れ出すリスクもあり、悪臭が一気に拡散してしまうので要注意です。
排水枡の蓋を開けられる場合は、内部に溜まった泥や落ち葉を取り除いてください。
また、長らく点検していない汚水枡はひどく汚れているので、無理に触らず業者を呼んで高圧洗浄などを実施してもらいましょう。
屋外配管のズレ・破損・経年劣化
屋外の壁や地面を通る配管は、地盤沈下や凍結、木の根侵入などの要因でズレ・破損・経年劣化が起こるリスクがあります。
これによって内部の汚水が漏れ出して、壁や庭の地面から異臭が広がるおそれがあるのです。
表面で目に見えて水溜まりができていなくても、地中でじわじわ漏水しているケースもあるため、異臭を感じたら早めに配管点検を依頼しましょう。
側溝・排水路に溜まった汚れやゴミ
敷地前の側溝・排水路に落ち葉や泥などのゴミが溜まっていると、流れる水も汚染されて下水臭がするケースがあります。
気温の高い夏の時期や雨上がりなどは汚れ・ゴミが腐敗しやすく、臭いが広がりやすいです。
敷地内の場合は自身で汚れやゴミを掃除できますが、敷地外の場合は市区町村の道路管理課・下水道課などに連絡のうえ対応してもらいましょう。
独断で敷地外の側溝・排水路を掃除した場合、部品の破損などが起こると修繕費を請求されるおそれもあります。
賃貸の場合は共用配管の影響もある
賃貸のアパートやマンションで下水臭が出る場合、自室の水まわりだけが原因とは限りません。
集合住宅では複数の部屋の排水が共用配管に集約されており、建物全体の配管状態や居住者の使用状況の影響を受けやすいからです。
たとえば上階など周囲の部屋が一気に水を排水すると、共用配管内の圧力が変化しやすく、排水トラップの水が引いて悪臭が上がってくるおそれがあります。
夜間帯に頻繁に悪臭がする場合などは、周囲の部屋で大量の水が使われている可能性も考えておきましょう。
また共用配管のメンテナンスが不十分な場合、内部に残った汚れが経年劣化した配管接続部から漏れ出して、悪臭を広げる要因にもなりかねません。
自室を調べても疑わしき場所がなければ、共用配管が原因と疑って、管理会社に連絡してみましょう。
アパートなど集合住宅で対策しても下水臭が改善しない場合の対応
アパートなどの集合住宅では、下水臭改善を試みても解決しないケースは多々あります。
悪臭が広がったままでは生活に支障が出るため、以下の対応で早めの解決を図りましょう。
管理会社に連絡する
下水臭が改善しない場合には、早めに管理会社へ連絡のうえ状況を共有してください。
集合住宅では、下水臭の原因が自室の排水口だけでなく、共用配管や他室が影響のケースもあります。
連絡するときは、可能な限り発生元や事前に実施した対処などを伝えましょう。
トラブルの状況を伝えることで、その後駆けつける業者の対応などが幾分スムーズに進みます。
共用部の点検・対応を依頼する
管理会社への連絡時に、共用部の点検・対応についても依頼しましょう。
集合住宅の下水臭は、共用配管のつまりや汚れが原因の場合があり、自室だけを調査・対策しても解決しないことがあります。
共用配管やパイプスペース内の配管、屋外の排水桝や通気まわりなど、自室と同じような悪臭が広がっていないか確認してもらいましょう。
共用部に原因が見つかれば、建物側の修繕として管理会社側の負担で対応してもらえる可能性も高まります。
管理会社の指示に従って業者対応を進める
点検の結果、専門業者の作業が必要なトラブルの場合には、管理会社の指示に従って対応を進めます。
集合住宅の排水管は共用部・専有部の境界が分かりづらいケースもあるため、自身が勝手に業者を呼んで作業を進めると、修繕費の支払いで揉めるケースがあります。
また、専有部だと思っていた箇所を独断で修理して何かしらのトラブルが起こると、周囲の部屋に生じた被害額を賠償させられるおそれもあるので要注意です。
マンションでの排水管のつまりや不具合の対処法、責任の所在を知りたい方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
下水から上がってくる臭いに悩んだら水道修理業者に相談
下水から上がってくる臭いにお悩みの場合、一刻も早い改善を望むのであれば水道修理業者に相談しましょう。
原因特定が困難な下水臭でも、業者であればスピーディな特定・解決が期待できます。
初めて依頼する方でも、予算や対応エリア、利用者の口コミなどさまざまな面で業者をじっくりと比較できます。