ピーピースルーの使い方を種類別に分かりやすく解説！購入時の注意点も紹介

ピーピースルーの安全な使い方

ピーピースルーを安全に使用するための方法は、次のとおりです。

• ゴム手袋や保護メガネを着用する
• 量・温度を必ず守る
• ピーピースルーをそのまま排水管に入れない
• 換気をしてからピーピースルーを使う
• アルミ製品にかけない

ピーピースルーは、一般的な洗浄剤よりも効果が強力です。安全に使用するための方法を把握し、十分に注意して使用してみてください。

ゴム手袋や保護メガネを着用する

ピーピースルーを使用する際は、ゴム手袋や保護メガネを着用しましょう。

ピーピースルーは非常に強いアルカリ性のため、皮膚に対して腐食性があります。直接触れると皮膚が溶けてしまい、怪我につながることから、必ずゴム手袋を着用して使用してください。

また、ピーピースルーを使用した際に発生する反応熱でやけどや失明のリスクもあるので、保護メガネを着用して防ぐ必要があります。

ゴム手袋や保護メガネ以外にも、長袖・長ズボンを着用して肌の露出を極力なくしてください。安全に使用するためには、皮膚や粘膜に触れないよう、注意して使用しましょう。

目・皮膚や衣服に付着したときはすぐに対処

ピーピースルーが目や皮膚に付着したときは、すぐに水で洗い流して医療機関で手当てしてもらいましょう。衣服に付いた場合には、浸透して皮膚に付着する前に脱いでください。

ゴム手袋や保護メガネを着用すれば付着を防ぎやすくなるため、必ず着用しましょう。また、衣服に付着した場合は色が落ちたり、穴が空いたりする可能性が高いので、捨てても問題ない衣服がおすすめです。

夏場で使用する際でも、必ず長袖・長ズボンを着用し、ピーピースルーが触れるリスクを予防しましょう。正しい使い方に加えて、トラブル時の対処法も把握しておけば、いざというときに役立ちます。

量・温度を必ず守る

ピーピースルーを使用する際は、量や温度を必ず守りましょう。種類ごとに使用量やお湯の温度、分量が定められているため、目分量で使用しないでください。

たとえば、ピーピースルー（温水用）は、200～300gに対して40℃のお湯を600～900ml使用しますが、ピーピースルーKの場合は、同じ分量でも水を使用しなければなりません。

誤ってピーピースルーKにお湯を使用すると、急に反応が起こり非常に危険です。反対に、ピーピースルー（温水用）に水を使用した場合は、ピーピースルーが溶けきらず、排水管の中に残ってしまう恐れがあります。

ピーピースルーを使用する際は、種類ごとに定められた量や温度を守り、正しく使用しましょう。

ピーピースルーをそのまま排水管に入れない

ピーピースルーは、そのまま排水管に入れてはいけません。ピーピースルーは種類問わず、水またはお湯に溶かして使用する洗浄剤です。

直接入れると、次のようなトラブルを引き起こす可能性があります。

• 排水管の変形
• 排水管の破損

ピーピースルーは掃除やつまりを解消したい排水口の周りにかけて、水またはお湯を流して使用するため、直接入れないよう注意しましょう。

水やお湯により化学反応を起こす薬品であることから、排水管に直接入れると中に残った水分で反応してしまい、排水管が変形したり、亀裂が入って破損したりする恐れがあります。

換気をしてからピーピースルーを使う

ピーピースルーを使用する際は、換気をおこないながら使用してください。使用前の時点で、以下のように十分な換気をおこないましょう。

• 窓を開ける
• 換気扇を回す

ピーピースルーを使用すると刺激の強いニオイや、熱反応による蒸気が発生します。とくに、ピーピースルーKやピーピースルー（温水用）は、「危険：呼吸系臓器の障害」と注意書きが記載されており、直接吸い込むと非常に危険です。

「窓が小さい」「風が入ってこない」など、換気が十分にできない場所で使用する際は、反応がおだやかで医薬用外劇物に指定されていないピーピースルーFを使用しましょう。

アルミ製品にかけない

ピーピースルーはアルミニウムに対して腐食性があるため、薬品や水溶液がアルミ製品にかからないよう注意が必要です。

とくにキッチンで使用する場合には、水切り板やフライパンなどがアルミ製かどうかを確認し、アルミ製品がある場合は、養生したりかからない場所に移動させたりしてください。

トイレではドアノブや手すりにアルミが使用されている場合があり、お風呂では市販の保温シートが代表的なアルミ製品として挙げられます。

ピーピースルーを使用する際は、近くにアルミ製品がないか、動かせないものは養生してあるかを確認したうえで使用しましょう。

川内

業者に依頼した場合にも薬剤を使用する際には十分に注意して使用します。

ピーピースルーの使用方法をしっかりと確認し、注意点には気を付けください。

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ピーピースルーが効果的な汚れ

ピーピースルーを使用すると、次のような汚れを分解できます。

• 油汚れ
• 複合的なヘドロ
• 食品カス
• 垢
• 排泄物
• 細菌性のスライム

強いアルカリ性を持つため、酸性の汚れに対して効果を発揮します。また、ピーピースルーを使用できる場所は、キッチンやトイレ、浴室や洗面所などの排水管です。

あくまで排水管内の掃除やつまりの解消を目的に使用するもののため、日常的な掃除用洗剤ではありません。たとえば、アルカリ性の汚れであるトイレの尿石を落としたいときは、ピーピースルーではなく酸性洗剤のサンポールがおすすめです。

汚れ落としにピーピースルーを使用する場合は、効果を発揮できる汚れかどうかを判断したうえで使用してみてください。

川内

トイレの排水管にこびり付いた汚れを溶かすため、長年の堆積物が原因のつまりに有効的です。化学反応の力で素早く詰まりの原因や汚れを溶かし、流れを良くする効果があります。

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ピーピースルーでは分解できないもの

ピーピースルーでは分解できないものは、次のとおりです。

• プラスチック
• 金属
• 木片
• ゴム製品
• アルカリ性汚れ

ピーピースルーを使用しても排水管のつまりが解消されない場合は、分解できない固形物がつまっている可能性が高いため、分解して解消するのではなく、取り除く必要があります。

また、分解されない製品の中でも、耐熱性のない素材に熱反応を起こすピーピースルーを使用すると、溶け出す可能性があるため、注意が必要です。

下記の記事では、排水管のつまりを自分で解消する方法を解説しているので、あわせて読んでみてください。

川内

ピーピースルーはこびり付いた汚れに有効なため、固形物による詰まりは解消することができません。

トイレに流せるものや異物が原因で詰まりが起きている場合は別の方法を試すか業者に相談しましょう。

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ピーピースルーの種類と特徴

ピーピースルーの種類と特徴を下記の表にまとめたので、選ぶ際に活用してみてください。

ピーピースルーKとピーピースルー（温水用）は、医薬用外劇物に指定されているため、個人の方向けではない業務用といえます。対してピーピースルーFは個人向けではあるものの、ほかの2つよりも洗浄力が弱く、トイレには使用できない種類です。

それぞれの使い方や特徴を確認して、任意のものを選んでみましょう。

ピーピースルーK

ピーピースルーKは、排水管のつまりを化学反応の力で溶かして解消する洗浄剤です。温水を用意できない場合や、水温が低い寒冷地の冷水を用いて溶解させる際に使用できます。

また、排水管内部に繁殖している細菌類の除菌も同時におこなえることから、排水口の嫌なニオイを改善したい方にもおすすめです。

医薬用外劇物に指定されており、使用する際は皮膚や粘膜に触れないよう注意しなければなりません。加えて、温水で使用すると急に反応を起こし、非常に危険です。

医薬用外劇物を購入する際は、「毒物・劇物取締法第14条」により「該当製品購入者の氏名、住所等を記載した書面の提出をうけて販売し、販売者は譲受書を保管しなければならない」とされています。

ピーピースルーKの使い方

ピーピースルーKの使い方は、金属配管と樹脂配管でそれぞれ異なります。

【金属配管の場合】

1. 使用前に換気し、ゴム手袋や保護メガネ、マスクを着用する
2. 作業する場所を片付ける
3. 排水口付近の水分を拭き取る
4. ピーピースルーKを排水口の周りにまき入れる（1回あたり200～300g）
5. 薬剤の外側から静かに水を注ぎ入れる（600～900ml）
6. 薬剤の反応する音が小さくなってから5分間放置する
7. バケツ1～2杯分の水で流す、または水道水を5分間流し続ける

【樹脂配管の場合】

1. 金属配管の手順3まで進む
2. バケツに1Lの水を入れる
3. ピーピースルーK（250g）を少しずつ加える
4. 溶かした水を排水口に注いで、10分間放置する
5. バケツ1～2杯分の水で流す、または水道水を5分間流し続ける

ピーピースルーKを使用する際は、必ず水を使用しましょう。お湯を使用すると急に熱反応が起こるため、危険です。

川内

ピーピースルーの中でもトイレつまりに適しているピーピースルーKは一般的にはあまり馴染みがないでしょう。しかし業務用なため、効果は見込めます。

ピーピースルーを試しても詰まりが解消されない場合は業者に相談しましょう。

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ピーピースルー（温水用）

ピーピースルー（温水用）は、ピーピースルーKと同等の洗浄力を持つ、シリーズで最もオーソドックスな製品です。

ピーピースルーKと異なり、約40℃のお湯を用いて溶解反応を起こし、汚れを洗浄します。水で使用すると溶けきらなかったり、効果が半減したりする可能性があるので、注意しましょう。

反対に、熱湯のような40℃以上のお湯を使用すると急激な熱反応を起こして危険なため、必ず40℃の目安を守って使用してください。

また、ピーピースルーKと同様に医薬用外劇物に指定されている薬品であることから、購入時には書面への記入が必要です。

ピーピースルー（温水用）の使い方

ピーピースルー（温水用）の使い方は、次のとおりです。

1. 使用前に換気し、ゴム手袋や保護メガネ、マスクを着用する
2. 作業する場所を片付ける
3. 排水口付近の水分を拭き取る
4. 約40℃のお湯を600～900ml用意する
5. ピーピースルー（温水用）を排水口の周りにまき入れる（1回あたり200～300g）
6. 薬剤の外側から静かにお湯を注ぎ入れる
7. 薬剤の反応する音が小さくなってから5分間放置する
8. バケツ1～2杯分の水で流す、または水道水を5分間流し続ける

ピーピースルーKと異なり、ピーピースルー（温水用）は耐熱性のある金属配管にしか使用できません。

また、冬場のトイレで使用する際は便器が割れる可能性があるので、先に便器をお湯で温めて、急激な温度変化を防いでください。

ピーピースルーF

ピーピースルーFはほかのピーピースルーと異なり、個人向けの洗浄剤です。ホームセンターなどで気軽に購入できるものの、ピーピースルーKやピーピースルー（温水用）に比べて、効果は低くなります。

また、トイレのつまり解消には不向きな製品とされているため、トイレ以外の場所に使用しましょう。ピーピースルーシリーズの中では、日常的な排水管のお手入れ用洗浄剤としておすすめです。

個人向けとはいえ、清掃業者が使用する前提で開発された薬品のため、市販のパイプクリーナーよりは効果に期待できるでしょう。

ピーピースルーFの使い方

ピーピースルーFの使い方は、次のとおりです。

1. 使用前に換気し、ゴム手袋や保護メガネ、マスクを着用する
2. 作業する場所を片付ける
3. 排水口付近の水分を拭き取る
4. 40～50℃のお湯を500～600ml用意する
5. 排水口の周りにピーピースルーF（150g）をまき入れる
6. 薬剤の外側から静かにお湯を注ぎ入れて、薬剤をすべて流しきる
7. 30分～1時間放置する
8. バケツ1～2杯分の水を流す

ピーピースルーFを使用する際は、水ではなく40～50℃のお湯を使用してください。また、耐熱性の弱い排水管に使用する際は、上記と同量をバケツで溶かして、熱が冷めた頃に排水管に流し入れましょう。

より効果を発揮させたい場合には、一晩放置してみてください。

川内

水位を調整する必要はあるものの、基本的にはピーピースルーを入れて放置するだけなので準備できてしまえば簡単です。

ただし分量は用法通りにし、必ず換気をしてから始めましょう。

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ピーピースルーを使っても汚れ・つまりが解消しないときは

ピーピースルーを使用しても汚れやつまりが解消しないときは、水道修理業者への相談がおすすめです。『水道修理のセーフリー』では、プロの業者を口コミや料金で比較して選べます。

修理の場所や修理内容から対応できる業者を絞り込み検索でき、業者の対応エリアも一目で確認可能です。実際に業者を利用した方の意見や感想を参考にすれば、優秀な業者かどうかを判断しやすくなるので、ぜひ活用してみてください。
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