2019.10.25
この記事では、嘔吐物がトイレに詰まったときの対処法や注意点について解説します。
嘔吐物には、消化されていない食べ物や油分が多く含まれており、水で流すと排水管にこびりつき詰まることが多いです。
さらに、感染症による嘔吐の場合、流した際にウイルスが舞うことも考えられるため、嘔吐物をトイレに流すこと自体おすすめできません。
トイレつまりの対処法だけでなく、嘔吐物の適切な処理方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
この記事を監修した専門家
全国対応(一部地域を除く)で、100万件以上の修理対応実績がある水のトラブルサポートセンターにて、メンテナンススタッフとして活躍中。 暮らしの中で、誰かの役に立てる仕事に就きたいと考え、水道業界を志しました。 累計1,000件を超える修理対応を行っており、これからもお客様に喜んでいただけるようなサービスを目指し、日々技術を磨いています。
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この記事へのコメント
皆様、こんにちは!水のトラブルサポートセンターの吉村輝です。今回は、吐瀉物や嘔吐物によるトイレつまりの対処法についてご紹介します。家庭で起こりがちなこの問題に対し、正しい知識と対処法をお伝えすることで、皆様の生活を少しでも楽にするお手伝いをできれば幸いです。
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記事の内容
嘔吐物・吐瀉物によるトイレつまりを対処する方法
嘔吐物は完全に消化されていない上に量が多いため、トイレに吐いてしまった場合はそのまま流すのではなく、まずはできる範囲で嘔吐物を取り除くことが大切です。
紙コップやペットボトルなど使用後にそのまま捨てられるものを使えば、簡単に嘔吐物を除去できるのでおすすめです。なお、手袋とマスクは忘れずにつけてください。
嘔吐物をある程度取り除いたら、以下の方法でトイレつまりを解消しましょう。
- お湯を流す
- ラバーカップ(スッポン)を使う
- 真空式パイプクリーナーを使う
詳しい手順について、それぞれ解説します。
お湯を流す
脂質の多い食事を摂った後の嘔吐物には、消化できていない食べ物だけでなく、油が多く含まれています。油は水に溶けることなく排水管の中でそのまま冷えて固まるため、トイレつまりの原因になることが多いです。
以下のようにお湯を流せば嘔吐物が少しずつ解れるため、つまり解消の効果が期待できます。
- トイレの止水栓を時計回りで閉め、全ての電源を切る
- 40℃~60℃のお湯をバケツに用意する
- 排水口に向かってお湯を高い位置から流し、1時間ほど置く
- 少しずつ水を流し、順調に流れるか確認する
- 解消されるまで2~4を何度か繰り返す
お湯の温度が高すぎると、便器が割れる可能性があります。お湯の温度が高いほど効果があるわけではないので、注意しましょう。
お湯を使ったトイレつまりの解消方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
ラバーカップ(スッポン)を使う
ラバーカップは、100円ショップやホームセンターにて比較的安価で手に入る道具なので、トイレが詰まったときに試しやすい方法です。
押し込んだカップ部分を引き上げるとき、真空状態になって排水管に詰まったものが動くため、嘔吐物も効率的に引き出せます。ラバーカップの使用手順を以下にまとめました。
- ゴム部分が排水口に密着するように、平行に押し当てる
- へこませるイメージでゆっくりゴム部分を押し込み、中の空気を押し出す
- 柄をしっかり持ち、勢いよく引き抜く
- 2~4を何度か繰り返す
- ゴボゴボと音がしたら、バケツなどで水を少しずつ流し、スムーズに流れるか確認する
ラバーカップを押し込める際、上手く密着せず隙間が空いてしまうと、効果が半減してしまいます。しっかり圧をかけるためにも、隙間がないように押し当てることを意識しましょう。
ラバーカップの詳しい使い方は、以下の記事で解説しています。
真空式パイプクリーナーを使う
ラバーカップにポンプが付いたような真空式パイプクリーナーは、ラバーカップよりも吸引力が強いため、なかなかトイレつまりが解消されないときにぜひ使用してほしい道具です。
使い方は以下の通りです。
- ハンドルが下がっていることを確認し、ゴム部分が排水口に密着するように押し当てる
- ハンドルをさらに押し込み、カップ内の空気を押し出す
- 一気にハンドルを引き上げる
- 2~4を何度か繰り返す
- ゴボゴボと音がしたら、バケツなどで水を少しずつ流し、スムーズに流れるか確認する
万が一、真空式パイプクリーナーでもつまりが解消されない場合は、無理をせず専門業者に依頼することも検討してください。
真空式パイプクリーナーの詳しい使い方や選び方については、こちらの記事で詳しくまとめています。
ワイヤーブラシやハンガーでの対処は要注意
トイレつまりを解消するために、ワイヤーブラシやハンガーを使う方法もあります。しかし、便器を傷つけるリスクがあるため、おすすめできません。
便器は基本的に陶器製なので、金属製のものを使ってこすると表面に細かな傷がつき、汚れが溜まる原因になります。
また、ワイヤーブラシやハンガーが原因で便器がひび割れると、水漏れを起こしかねません。そうなれば便器を交換することも考えなければいけないので、これらの道具は使わないでください。
トイレつまりに対処する際におすすめしない道具について、以下の記事で詳しく解説しています。

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吐瀉物や嘔吐物が原因のトイレつまりの一時的な対処法はありますか?
はい、まずはトイレを使用する前に大量の水を流し、吐瀉物を流すと良いでしょう。また、ラバーカップや真空式パイプクリーナーを使い、つまりを解消するのも1つの手です。吐瀉物の中には固形が多く含まれるので、ラバーカップなどでつまりの原因を取り除きます。
>水のトラブルサポートセンターを見てみる
嘔吐物・吐瀉物でトイレつまりが起きたときの注意点
嘔吐物でトイレが詰まってしまった際の注意点は、以下の3つです。
- 水で無理やり流さない
- 熱湯を流さない
- 液体パイプクリーナーを流さない
それぞれの理由を詳しく解説します。
水で無理やり流さない
食べ過ぎ・飲みすぎ・つわりなどが原因で、トイレで嘔吐することはよくあります。しかし、排泄物は水に溶けますが、嘔吐物はあまり水には溶けません。
無理に水で流せば、嘔吐物に含まれる細かな食べ物や油が排水管に詰まるだけでなく、後にトイレットペーパーを流した際に引っかかって、さらにひどい状態を招く恐れがあります。
また、感染症によりトイレで嘔吐した場合、流す際にウイルスや細菌が飛び散り、感染を広げます。例えば、ノロウイルスや感染性胃腸炎は、トイレで感染することが多いです。
これらを防止するには、嘔吐物をできる限り便器内から取り除き、ビニール袋に入れて適切に処分する必要があります。処分する際は、ビニール袋の中に新聞紙などを入れておくと良いでしょう。
熱湯を流さない
嘔吐物がトイレにつまった際、お湯を使うのは効果的です。しかし、熱湯を流すと、以下の問題が発生するリスクがあります。
- 便器が割れる
- 排水管が変形する
陶器は、急な温度変化・部分的な温度変化に弱い性質を持ちます。陶器製の便器も例外ではないため、実際に熱湯を流したことで便器が割れ、交換を余儀なくされるケースは少なくありません。
便器が割れることで、以下の問題もあります。
- 怪我をする
- 水漏れが起きる
- 雑菌が湧く
- 水漏れによって床が腐食する
トイレ・排水管が詰まるだけでは済まなくなるため、お湯を使用したつまり解消方法を試す場合は、お湯の温度に充分注意してください。
液体パイプクリーナーを流さない
トイレつまり解消のために、パイプユニッシュをはじめとした液体パイプクリーナーを流す方がいます。しかし、液体パイプクリーナーはキッチンや洗面所での使用を想定して作られているため、トイレつまりには効果は期待できません。
例に挙げたパイプユニッシュの商品説明にも、「トイレつまりに効果は期待できない」といった記載があります。
排水管でつまった嘔吐物がほぐれるわけではないので、液体パイプクリーナーは使わず、ラバーカップやお湯など他のものを使う解消方法を試してください。
パイプユニッシュがトイレつまりに効果がない理由について、こちらの記事でも解説しています。

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何度もトイレがつまる場合の長期的な対処法は何ですか?
繰り返しトイレがつまる場合は、専門的な洗浄作業が必要になることが多いです。プロの洗浄は、排水管内の細かな残留物まで除去できるため、つまりを予防するのはもちろん、トイレの機能を長持ちさせるのにも効果的です。
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嘔吐物・吐瀉物をトイレに流してはいけない理由
嘔吐物をトイレに流してはいけない主な理由として、以下の2つが挙げられます。
- 嘔吐物は水に溶けにくいため
- 嘔吐物に含まれる油が固まりやすいため
「トイレで吐いてしまえば、後処理が楽だから」と、咄嗟にトイレに駆け込みがちです。しかし、水で流せば便器内から嘔吐物は消えても、実際には上手く流れず、排水管の中でつまっているケースが多くあります。
それぞれの理由について詳しく解説するため、ぜひお役立てください。
嘔吐物は水に溶けにくいため
嘔吐物には、胃液や十二指腸液以外にも未消化の食べ物が多く含まれています。白米・麺・食物繊維が豊富な野菜など、消化に時間がかかり胃に残りやすい食べ物は、特に嘔吐物に混ざりやすいです。
排泄物はすでに食べ物の消化・吸収を終えている状態なので、約2時間~3時間で水に溶けます。しかし、嘔吐物は胃液で多少食べ物が分解されていたとしても、完全に消化・吸収が完了しているわけではないため、水には溶けません。
トイレを流すたびに排水管の奥に食べ物がどんどんつまってしまうので、便器内に嘔吐してしまったとしても、流すのではなく取り除いてください。
嘔吐物の油が固まりやすいため
天ぷらなど油の多い食べ物の消化時間は、およそ4時間~5時間といわれています。嘔吐の原因にもよりますが、食べて直後に吐いたのであれば、その嘔吐物には油が多く含まれていると考えられます。
油は水に溶けないことはもちろんですが、低温で固まる性質も持ちます。植物性の油は0℃以下、動物性の油は40℃以下で固まるため、油を含んだ嘔吐物をトイレに流せば、途中で冷え固まってこびりつきます。特に、寒い冬の日は水温も低いので、固まるのが早いです。
食べ物と一緒に固まれば取り除くのも大変なので、トイレに吐くこと自体避けた方が良いでしょう。
トイレに油を流すとつまる理由について、以下の記事でより詳しく解説しています。
嘔吐物・吐瀉物の適切な処理方法
吐瀉物・嘔吐物を処理するときは、以下の方法が適しています。
- ビニール袋やエチケット袋に嘔吐する
- 燃えるゴミとして処分する
- 嘔吐物の周りは消毒する
特に、感染症による嘔吐の場合は、適切な処理が感染拡大防止につながります。それぞれ詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
ビニール袋やエチケット袋に嘔吐する
嘔吐しそうなときは、ビニール袋・エチケット袋を使うことで後処理の手間が省けます。余裕があれば、以下の方法も一緒に試してください。
- 袋を二重にする
- 袋にキッチンペーパーやタオル、新聞紙を入れる
- バケツやゴミ箱などに袋をセットする
二重にした袋にキッチンペーパーなどを入れておくと、嘔吐した際に破れにくく、嘔吐物をしっかり吸収できます。さらに、バケツやゴミ箱にセットしておくと、より使いやすくなるのでおすすめです。
また、つわり・乗り物酔い・体調不良のときなどは、いつ嘔吐するか分かりません。あらかじめ用意したエチケット袋を常に持ち歩き、万が一のときに備えましょう。
燃えるゴミとして処分する
嘔吐物は、燃えるゴミとして捨てられます。捨てるときは感染を防ぐため、必ず手袋・マスク・エプロンをつけてください。
ゴミに出すまでのステップは、以下の通りです。
- 二重にしたポリ袋をバケツにセットする
- 窓を開けて徹底的に換気する
- 嘔吐物の上にキッチンペーパー・新聞紙などを置き、上から塩素系漂白剤で作った消毒液をまく
- 外側から内側へ寄せながら嘔吐物をすくい上げ、かき集める
(ペーパー類は全てポリ袋に捨てる) - 嘔吐物を全て処理したら、嘔吐した場所に新しいキッチンペーパーを敷く
- 上から消毒液をまき、10分~15分置く
- 床を水拭きし、除菌剤をまき消毒する
- 使用済みの手袋・エプロン・タオル・雑巾などは使いまわさず、一緒にポリ袋に入れて捨てる
- 袋を密閉して、燃えるゴミに出す
処理最中は、手袋をこまめに変えてウイルスが他の場所につかないように注意し、処理後も手洗い・うがいを徹底してください。
嘔吐物の周りは消毒する
ノロウイルスやロタウイルスなど、感染力が強いウイルスが原因の嘔吐の場合、普段使っているアルコール消毒は効きません。希釈0.1%・希釈0.02%の消毒液を作り、消毒する必要があります。
希釈0.1%消毒液・希釈0.02%消毒液の使い分け方は、以下の通りです。
- 希釈0.1%消毒液:嘔吐物が直接付着した場所や物を消毒する
- 希釈0.02%消毒液:手すり・ドアノブなどを消毒する
徹底的に消毒するために、以下の手順で2種類の希釈の消毒液を作ってください。
【希釈0.1%消毒液】
- ペットボトル、塩素系漂白剤10ml(キャップ2杯分)、水500mlを用意する
- ペットボトルに水・塩素系漂白剤を入れ、よく混ぜる
【希釈0.02%消毒液】
- ペットボトル、塩素系漂白剤2ml(キャップ半分ほど)、水500mlを用意する
- ペットボトルに水・塩素系漂白剤を入れ、よく混ぜる
嘔吐物は、半径2mほどの場所に飛散している可能性が高いです。吐いた量が多い場合は、2Lのペットボトルを用いて多めに消毒液を作るのもおすすめです。
嘔吐物によるトイレつまりを自分で解決できないときは
嘔吐物がトイレにつまっても、お湯やラバーカップを使えば自分で解消できないわけではありません。
しかし、トイレつまりがなかなか解消しない場合や、ウイルスの感染が不安な場合は、自身で対処せずに業者に相談するのも手です。業者に依頼すれば、高圧洗浄機など専門の機器を使って対処してもらえるため、トイレつまりを効率的に解消できます。
ただし、高額な料金を請求する業者もいるので、必ず相見積もりを取り、料金・サービスともに納得のいく業者に依頼しましょう。
トイレつまりに24時間対応する修理業者を紹介している、以下の記事もぜひご覧ください。
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吐瀉物・嘔吐物のトイレつまりに関する質問
-
吐瀉物・嘔吐物をトイレに流してはいけない理由は何ですか?
吐瀉物・嘔吐物をトイレに流し続けると、排水管に食べ物の油や食べカスが付着し、トイレがつまることがあります。排水管もつまりやすくなるので、お湯やラバーカップを使って対処する必要があります。
嘔吐物をトイレに流してはいけない理由を詳しく見る -
吐瀉物・嘔吐物をトイレに流す以外の方法は?
処理方法は自治体によって異なりますが、可燃ごみとして処分できる場合があります。嘔吐物用の袋も購入できます。嘔吐物を凝固・吸収してくれますので、簡単に処分できます。できる限りトイレに流さないように心がけてみてください。
嘔吐物の適切な処理方法について詳しく見る -
専門業者に依頼した場合の相場料金を教えてください。
つまりの原因にもよりますが、軽度なつまりであれば、5,000円~8,000円ほどで修理できます。重度の場合は便器交換など、30,000円以上かかるケースもあります。
-
修理料金を安く抑える方法を教えてください。
キャンペーンや割引を利用できる専門業者を探すか、複数の専門業者で見積もりを取ることで、修理料金を安く抑えられる可能性が高いです。当サイトでは、「今すぐ」安心して依頼できる専門業者をご紹介しています。
-
嘔吐物の適切な処理方法を教えてください。
嘔吐物は、トイレに流すのではなく、キッチンペーパーなどでかき集めた後二重にしたビニール袋に入れて燃えるゴミに出します。感染力の強いウイルスが原因の嘔吐の場合、アルコール消毒液では完全に除菌できません。塩素系漂白剤を使って消毒液を作る必要があるので、注意しましょう。
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