2022.03.10
ウォシュレットは電化製品のため、内部が水に濡れると故障の原因につながります。水漏れはウォシュレットが壊れるだけではなく、住宅そのものにダメージを与えてしまう可能性も。
今回はウォシュレットの水漏れが起きがちな箇所と原因、対処方法をご紹介します。水漏れを放置せず、記事を参考に対処してみてください。
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記事の内容
ウォシュレットの水漏れが起きがちな場所と原因・対処方法
ウォシュレットで水漏れが発生しやすい場所は、以下のとおりです。
- 洗浄ノズル
- 水抜き栓
- 給水フィルター
- 給水ホース・配管
- 温水タンク
- 操作パネル
各場所から水漏れする原因と、対処方法を紹介します。
洗浄ノズル
洗浄ノズルから温水が出て洗浄する際、洗浄水が止まらなくなることがあります。洗浄ノズルからの水漏れの主な原因は以下の4つです。
- ノズルの目詰まり
- リモコンの電池切れ
- ノズル内部の弁やパッキンの劣化
- バルブユニットのつまり・故障
ノズルの目詰まりは、お掃除ティッシュで拭き取ります。汚れが頑固で取れないときは、歯ブラシと中性洗剤を利用します。酸度の高い洗剤は使わないようにしてください。
稀にリモコンの電池切れということもありうるので、リモコンの電池を入れ替えてみてください。
バルブユニットとは、ノズルから出る水の量を調節している部品です。バルブユニット、ノズル内部の弁やパッキンの劣化で水漏れがあるなら、劣化した部品を交換します。
劣化した部品の見極めや交換は難しいので、ノズルを掃除をしても水漏れするなら水道修理業者への依頼がおすすめです。
水抜き栓
水抜き栓とは、貯湯式のウォシュレットに設置されている栓です。便座側面から水漏れがあるのは、水抜き栓から漏れていると考えられます。
水抜き栓がある場所は、ウォシュレットの型番によって異なります。ほとんどのモデルの設置場所はトイレタンクの下か、給水管とウォシュレット本体の接続部分です。取扱説明書で確認してください。
水抜き栓から水が漏れる原因は、以下の2つが考えられます。
- 水抜き栓に何らかの原因でヒビ
- Oリングの劣化
Oリングとは、水抜き栓に設置されたゴム製のパッキンです。ヒビが入ったり劣化したりしていれば交換が必要ですが、メーカーはご自分での交換を推奨していません。
メーカーの修理センター、または水道修理業者に交換を依頼してください。
給水フィルター
給水フィルターは水道水に混じっているゴミや砂などの不純物を除去する、ウォシュレット本体に欠かせない網状の部品です。
給水フィルターがつまるとウォシュレットの水が出にくくなり、さらにつまると水圧が強くなって給水フィルター部分から水漏れが始まります。
給水フィルターはメーカーやモデルによって取り外し方が異なるので、取扱説明書で確認しましょう。
給水フィルターを外して歯ブラシなどで汚れを除去してください。こまめに掃除をすれば異物は取れやすく、放置して汚れが頑固になると、除去が難しくなります。
こすりすぎるとフィルターが壊れてしまう場合もあるので、汚れがひどいときはフィルターそのものを交換した方が良いでしょう。フィルターの交換は、水道修理業者に相談してください。
給水ホース・配管
給水ホースや配管からの水漏れの原因は以下の通りです。
- ジョイント(つなぎ目の金具)のゆるみ
- 分岐金具の劣化
ジョイントをスパナやマイナスドライバーを使って締め直してみてください。それでも水漏れするなら、分岐金具の劣化が原因です。
分岐金具の交換をすれば解決します。ウォシュレットのメーカーやモデルによって、利用できる分岐金具のサイズやモデルは異なります。
お使いのウォシュレットに合った分岐金具を確認して、対応する部品を購入してください。また、交換の際は止水栓を閉めることを忘れないでくださいね。
ご自分での分岐器具の交換が不安な場合は、業者に依頼しましょう。
温水タンク
貯湯式のウォシュレットについている温水タンクの水抜き栓からの水漏れ以外に、以下のような原因で水漏れが起きます。
- 電気系統の故障
- ゴムパッキンの劣化
温水タンクからの水漏れは、電気系統の故障であることがほとんどです。温水タンクは製造物責任法によって管理されている部品なので、購入できません。
交換が必要な場合は、本体を分解する必要もあるため、専門の業者への依頼が必要です。
操作パネル
ウォシュレットの操作パネルの周辺やボタンから水が漏れている場合は、次のような原因が考えられます。
- 操作パネルと給水ホースのつなぎ目のボルトのゆるみ
- ウォシュレットの本体内部の故障
操作パネルには電気基盤があるので、そのまま使用すると漏電になる可能性があります。コンセントからプラグを抜いて電源を切ってから、業者に相談しましょう。
電気基盤があるため、ご自分での修理はおすすめできません。
ウォシュレットが水漏れしたときの応急処置
ウォシュレットの水漏れを発見したら、トイレ内の止水栓を閉めて、コンセントのプラグを抜いて電源を切ります。止水栓はマイナスドライバーか、付属品の開閉工具で時計回りに回すと閉まります。
止水栓の種類によって若干閉め方が異なるため、以下もご参考ください。
止水栓がどこにあるかわからない、または止水栓が固くなっていて閉めることができない場合は、住宅の水道の元栓を閉めます。ただし、住宅の水道の元栓を閉めると、水道が全く使えなくなることを知っておきましょう。
水が流れない状態になったら、給水フィルターや洗浄ノズルの掃除をしましょう。給水フィルターや洗浄ノズルを掃除してもダメな場合は、水道修理業者に相談してください。
ウォシュレットの水漏れに火災保険は使える?
契約内容によっては、ウォシュレットの水漏れに火災保険を利用できます。しかし、ウォシュレットの修理費用は、特約がないと補償されないことがほとんどです。
ウォシュレットの水漏れが原因で住宅のリフォームが必要になった場合に、修繕費用などの支払いがある可能性があります。
水漏れで他の家にも迷惑をかけてしまった場合は、個人賠償責任特約を付けていれば賠償額を補償してもらえます。
ただし、故意や不注意が原因なら対象にならないので、注意が必要です。水漏れを知りながら放置していたり、ウォシュレットが古くなっていたりしたら、補償してもらえない可能性があります。
ウォシュレットの水漏れによる被害は多様
ウォシュレットの水漏れは、少量でも内部に水が大量に溜まっている場合もあります。そのままにしておくと、さまざまな被害が生じてしまいます。
どのような被害が起こる可能性があるのかを見てみましょう。
水道代が高額になる
ウォシュレットなどトイレの水漏れは、水道代が上がります。東京都水道局によると、「便器内の水面がわずかに動いている」程度でも、1ヶ月当たり約150m³もの量になるようです。この場合、約69,000円も上乗せされた水道代の請求がきます。
水漏れか確認するには、水を使っていない状態で水道メーターのパイロットが動作しているかどうかを確認します。水道メーターのパイロットは、画像の赤い矢印で示された場所です。
水道代の減免申請
水漏れによって高額の請求があった場合に、減額措置を受けられる可能性があります。以下のことが条件です。
- 水漏れを気づかなかった
- 一般的な使い方で起きた水漏れ
その他の条件は、管轄の水道局によって異なるので、詳細は問い合わせてください。
水道代が無料になるわけではなく、平常の水道代より高額になった差額の約7割程度です。また、自治体によっては対応していないので、確認が必要です。
結露やカビ
ウォシュレットから水漏れがあると、床やウォシュレット本体が濡れた状態が続き、トイレ内の湿度が上がります。結露ができやすい状態になり、結露を放置しておくとカビになってしまいます。
壁や天井に黒いカビ、便器の周辺に赤カビが生えて、見た目が悪くなるだけではなく健康にも影響が出てしまいます。黒カビは毒性はさほど強くありません。しかし、空気中に胞子が大量に浮遊しており、吸い込むとぜんそくなどのアレルギー症状が出てしまうので注意が必要です。
また、赤カビは便器周辺をヌルヌルしたピンク色状態にし、とても毒性が強いカビです。万が一体内に入ると、腹痛や下痢、吐き気などの症状が出ます。
床や壁のクロスの腐食
常に湿度が高い状態になり、カビや結露が出やすい状態になると、クロスも剥がれやすくなります。
クロスが剥がれると内部の材木なども濡れてしまい、腐食してしまう可能性も。床下まで腐食が進むとカビや結露だけではなく、シロアリが大量に発生してしまいます。
そうなると害虫駆除やリフォームに多額の費用が必要です。リフォームもクロスの張替えだけで済めば良いのですが、内部の材木などが腐食すると大工事が必要になる可能性があります。
階下漏水
集合住宅にお住まいなら、水漏れ被害は階下の天井にも影響します。階下の住宅の天井に黒いカビが発生したり、天井クロスが剥がれたりといった被害が生じるかもしれません。
家財などにも影響があると階下の住人から高額な費用の請求があり、訴訟になる可能性もあります。
裁判になると費用面だけではなく、失う時間や精神的苦痛も増えて負担が大きくなります。
内部電子部品の故障
ウォシュレット内部には電子・電気部品があるので、そこに水がかかると誤動作や発火の可能性があります。内部電子部品の故障で起こる可能性があることは以下のとおりです。
- やけど
- 感電・漏電
- 発煙・発火
電子部品が故障すると温度調節がうまくいかず、ノズルから高温の水が出たり便座が高温になったりして、やけどをしてしまう可能性があります。
また、感電・漏電や発煙・発火が起きると、火事の原因となります。火事というと暖房器具や調理器具だけを考えがちですが、電気と水の融合でトラッキング現象が起き、火が出てしまうのです。
内閣府が発行する政府広報オンラインでも、ウォシュレットの水漏れによる火事の可能性について注意を呼びかけています。ウォシュレットは電気製品であることを忘れないようにしましょう。
ウォシュレットの水を温める仕組みや構造
ウォシュレットの水の温め方は以下の2種類です。
- 貯湯式
- 瞬間式
貯湯式は貯水式とも呼ばれ、タンクに温水をキープしておくタイプです。一方の瞬間式は、セラミックヒーターを利用した熱交換器が内蔵されており、水を直接温めるタイプです。
貯湯式はタンクに温水を保存するため、保温のために常に電気を使用する必要があります。そのため、貯湯式のウォシュレットはランニングコストが高めです。
瞬間式の方が貯湯式より本体価格が高額です。瞬間式はウォシュレットを使用するたびにお湯を温めるため、それだけ電子機器の性能が高いのです。
しかし、瞬間式はウォシュレットを使用するときのみに電気を使用するため、電気代は少なくて済みます。
ウォシュレットの水漏れを防ぐ方法
ウォシュレットの使用環境によって、水漏れの可能性は左右されます。日常的に以下のことに気をつけていれば、長期間気持ちよくウォシュレットを使用できます。
- トイレの止水栓を適切な状態に
- トイレ内の温度・湿度を理想的に
- ウォシュレットをこまめに清掃
それぞれについて、さらに詳しく説明します。
トイレの止水栓を適切な状態に保つ
止水栓には次の2つの機能があります。
- 故障時に水を止める
- 水勢を調節する
普段は止水栓を調節し、適切な水勢にします。水勢が強すぎると、負担が大きすぎるため、ウォシュレットの故障や部品の劣化の原因になります。
タンク内の水の状態を確認しながら、止水栓で水勢を調節します。タンク内にある浮き玉を手で押して下まで下ろし、止水栓を少しずつ開きます。
水面の位置に着目しましょう。水面がオーバーフロー管より1cm以上にならないようにしてください。常に水勢を適切な状態にすることで、ウォシュレットの故障を防げます。
トイレ内の高温多湿を避ける
ウォシュレットは電子部品を搭載する電化製品です。トイレの室内が高温多湿ですと、ウォシュレットの電子部品が劣化しやすくなってしまいます。
トイレの床の掃除をしたら、乾いた雑巾で拭き取ったあと、完全に乾かしてください。窓・ドアを開けっ放しにして、乾くまでそのまま放置がおすすめです。
換気に気をつけ湿気がこもらないようにし、温度にも気をつけましょう。長期で不在にするなら、貯湯式のウォシュレットは水を抜いて出かけてください。
ウォシュレットをこまめに清掃
電気製品はホコリを嫌います。センサーなどは特に、汚れが付着すると故障しやすくなります。また、フィルターやノズルに汚れが蓄積すると水が流れにくくなり、水漏れにつながります。
毎日さっとひと拭きを習慣にし、汚したら汚した人がすぐに掃除をするように決めておきましょう。
柔らかい布を水で濡らし、固く絞ってさっと拭きます。掃除道具は家族全員が利用できるように、分かりやすい場所に収納してください。
ノズルを2週間に1度、給水フィルターは月に1度程度清掃するようにすれば、汚れが蓄積しません。コンセントなどにもホコリが堪らないように、こまめに拭き取りましょう。
また、定期的な点検を水道修理業者に依頼すると、さらに安心です。
ウォシュレットの水漏れでお悩みなら
ウォシュレットの水漏れが起きやすい箇所や対処方法、水漏れを放置した場合のリスクなどを紹介しました。
水漏れを放っておくと、とても危険です。ウォシュレットの故障だけではなく、住宅にも被害が起きてしまいます。
10年以上ウォシュレットを使用しているなら、買い替えも念頭に業者に相談してください。
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ウォシュレットの水漏れを予防する方法を教えてください。
ウォシュレットの水漏れを防ぐ方法は、トイレの止水栓を適切な状態に保ち、ウォシュレットをこまめに手入れすることです。
ウォシュレットは電子部品なので、トイレ内の温度や湿度にも気を付けましょう。
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