2022.03.29 2022.10.21
水漏れの修理に火災保険(個人賠償責任保険)が使えるのか解説します。
火災保険では水漏れ被害なども補償の対象となりますが、保険の契約内容によってその対象は異なります。
また、水漏れ補償が付帯されている火災保険でも、対象とならないケースもあるので注意が必要です。
そこでここでは、火災保険で対象となる水漏れ・対象とならない水漏れについて解説します。
今週のNo.1 おすすめ優良業者!!
クラシアン
火災保険とは?
火災保険とは、不動産(戸建て、マンションなど)および家財(家具や什器など)を補償できる保険制度です。
一見すると火災による損害の補償だけが行える保険のように感じますが、水漏れも補償の対象となる場合があります。
ここでは、火災保険の水漏れに関わる補償制度について解説します。
火災保険の水漏れ損害補償
火災保険の水漏れ(水濡れ)損害補償とは、保険の対象に水漏れ(水濡れ)を付帯している場合に限り、水漏れの損害を補償してもらえる制度です。
この場合、火災保険の水漏れ(水濡れ)の対象となるのは、給排水設備に生じた事故による水濡れ損害となっているので、トイレの水漏れによる損害なども補償の対象となります。
ただし、火災保険の水漏れ(水濡れ)損害補償とは、あくまでも水漏れによって生じた損害を火災保険で補償してもらえるのであり、トイレなどの水漏れ修理自体は対象となりません。
また、水漏れ(水濡れ)を付帯していても、保険会社によって細かな条件を設定しているケースもあるので注意が必要です。
個人賠償責任保険
個人賠償責任保険とは、自分が原因で水漏れが発生した際に補償される火災保険の制度です。
他人の不動産や家財に、水漏れによる損害を与えた際に適用される火災保険制度で、万が一の水漏れ対策として火災保険にこの特約を入れておくことをおすすめします。
なお、蛇口の締め忘れによる水漏れといった、自分の過失に対する水漏れは対象となります。しかし、故意による水漏れは対象にならないので注意が必要です。
借家人賠償責任保険
賃貸物件の入居者は、物件を返す際に原状回復する義務があるので、入居時には必ず火災保険に加入します。
賃貸物件入居者が加入する火災保険は、自分の家財を補償する保険と、不動産の持ち主に対する損害を保証する「借家人賠償責任保険」がセットになっているのが一般的です。
また、個人賠償責任保険と修理費用補償等がセットになっている火災保険が多く、借家人賠償責任保険で補償されるのは火災や水漏れなどで、故意の事故などは補償の対象外となっています。
火災保険で補償される水漏れ
水漏れによる被害は、原因ごとに以下の3つに大別できます。
- 原因が「自分」である水漏れ
- 原因が「他人」である水濡れ
- 原因が「配管」である水濡れ
それぞれの水漏れの原因に対して、火災保険がどのように適用されるか解説します。
原因が「自分」である水漏れ
原因が「自分」である水漏れの損害に対して、火災保険で水漏れが補償されるケースは以下の通りです。
不動産の形態 | 自室の損害 | 他人への損害 |
一戸建て | 火災保険の水漏れ補償が適用 | 個人賠償責任保険が適用 |
賃貸マンション・アパート | 借家人賠償責任保険が適用 | 個人賠償責任保険が適用 |
分譲マンション | 火災保険の水漏れ補償が適用 | 個人賠償責任保険が適用 |
一戸建てや分譲マンションなど、所有者が自分であれば、自室の損害は火災保険の水漏れ補償の対象となります。
一方、賃貸マンション・アパートの水漏れの場合は、自室の損害は借家人賠償責任保険が適用対象です。
ただし、水漏れの原因が「自分」で他人への損害を出した場合は、個人賠償責任保険が適用されます。
原因が「他人」である水濡れ
原因が「他人」である水濡れの場合、火災保険の対象となるのは被害を出した人が介入している個人賠償責任保険が適用されます。
なお、被害を出した人が万が一個人賠償責任保険に加入していない場合、水漏れの損害はその人自身に賠償してもらわなければなりません。
なお、水漏れ被害にあった際の賠償金は、購入時の金額ではなく現在の時価額となるので、水漏れの損害を少額しか賠償してもらえないケースもあります。
原因が「配管」である水濡れ
原因が「配管」である水濡れの損害に対して、火災保険で水漏れが補償されるケースは以下の通りです。
不動産の形態 | 配管が専有部分(自室)にある場合 | 配管が共有部分にある場合 |
一戸建て | 火災保険の水漏れ補償が適用 | ー |
賃貸マンション・アパート | 借家人賠償責任保険が適用 | 大家または管理会社が加入する 賠償責任保険が適用 |
分譲マンション | 火災保険の水漏れ補償が適用 | マンション組合が加入する 賠償責任保険が適用 |
一戸建ての場合、不動産の所有者がその人自身なので、配管が原因の水漏れは火災保険の水漏れ補償が適用されます。
ただし、賃貸マンション・アパートおよび分譲マンションの場合は、水漏れしている配管が専有部分(自室)にあるか共有部分にあるかで適用される火災保険は異なるので、まずは水漏れしている配管の場所を確認しましょう。
火災保険で補償されない水漏れ
火災保険で補償されない水漏れは以下の通りです。
- 火災被害のみが補償対象
- 補償対象外の水漏れ被害があった
- 原因が故意・過失の水漏れ
- 経年劣化位による水漏れ
- 水漏れ被害が3年以上前
- 天災による水漏れ
それでは、以下でそれぞれについて解説します。
火災被害のみが補償対象
加入している火災保険の補償対象が「火災・破裂・爆発」のみ場合、水漏れの損害は補償されません。
そのため、火災保険に加入する際には、万が一に備え水濡れ補償に加入しておくことをおすすめします。
補償対象外の水漏れ被害があった
一般的に火災保険の補償対象は建物と家財ですが、家財を火災保険の補償対象としてない場合は、水漏れの損害は補償されません。
また、火災保険加入時に、倉庫や離れといった別の家屋を補償対象としてない場合も同様です。
原因が故意・過失の水漏れ
原因が故意・過失の水漏れの場合、火災保険で水漏れを補償することはできません。
故意・過失の水漏れとは、お湯の出しっぱなしなどで、この場合は火災保険の水漏れ補償ではなく、個人賠償責任保険が適用されます。
経年劣化による水漏れ
経年劣化による水漏れも、火災保険の水漏れ補償の対象外です。
配管の老朽化ばかりではなく、建物自体の経年劣化による水漏れも火災保険は適用されず、補償の対象となるのは賠償責任保険のみとなっています。
水漏れ被害が3年以上前
水漏れ被害が3年以内であれば補償の対象となりますが、水漏れ被害が3年以上前であれば火災保険は適用されません。
そのため、水漏れによって損害が出た場合は、早めに火災保険の申請を行いましょう。
天災による水漏れ
天災による水漏れも、火災保険の適用外となっています。
近年、集中豪雨や洪水によって下水設備が異常をきたし、トイレへの逆流などの水漏れが発生していますが、これらはあくまで水災扱いとなるので、火災保険が適用されないのです。
そのため、火災保険の水漏れ付帯をしていても、水災補償がなければ保険の適用はかなわないので、水災被害が心配なら一度検討してみるのも良いでしょう。
勝手に修理を行うのは注意!
水漏れによる損害を火災保険で補償する場合、適用の可否を判断するために保険会社で現地調査を行うのが一般的です。
そのため、火災保険で補償可能な水漏れ被害が出た場合、水漏れ修理を行う前に保険会社に確認しておく必要があります。
水漏れの修理を勝手に行うと、補償範囲内であっても補償されないケースがあるので、必ず保険会社に連絡しましょう。
水漏れにあった時の火災保険申請方法
水漏れは火災保険の適用となるケースがあることを解説してきましたが、水漏れ被害にあった時にはどのように火災保険の申請を行えば良いのでしょうか。
ここでは、水漏れ被害にあった時の火災保険の申請方法や、申請時の注意点などを解説します。
火災保険の申請方法
水漏れ被害にあった時の火災保険の申請方法は以下の通りです。
- 保険会社に水漏れ被害に遭ったことを連絡
- 火災保険申請時の必要書類が伝えられる
- 鑑定人による現地調査
- 水漏れ被害の修理見積もりを取る
- 必要書類を保険会社に提出
- 申請に問題がなければ保険金振込
水漏れ被害が起きたら、保険会社になるべく早く連絡を行います。その際に被害発生日時と原因、被害箇所の写真が必要になるので、予め用意しておきましょう。
また、水漏れ被害に遭った時の火災保険の申請後には、鑑定人立ち会いのもと現地調査が行われるので、調査前に水漏れ修理を行わないようにしましょう。
申請時の必要書類
水漏れ被害の火災保険申請時に必要な書類は以下の通りです。
- 保険金請求書
- 事故状況報告書
- 損害申告書
- 修理見積書
- 事故箇所の写真
- 登記簿謄本
必要書類に一つでも抜けがあると、火災保険の申請を行えませんので、必ず用意してから申請することが重要です。
火災保険申請時の注意点
火災保険の申請をスムーズに行うためにも、以下の点に注意して申請を行ってください。
請求期限
水漏れ被害にあった時の火災保険の申請期限は、保険会社によって異なるものの、およそ3年以内の申請が求められます。
3年を過ぎてしまった水漏れ被害は、火災保険の適用対象とはならない可能性が高いので注意が必要です。
そのため、水漏れ被害にあった時には、なるべく早い段階で火災保険の申請を行いましょう。
水漏れ箇所の写真を5枚以上用意
水漏れ被害にあった際の火災保険申請時には、水漏れ箇所の写真を用意する必要があります。
この際、水漏れ箇所の写真を5枚以上用意すると、被害状況をより正確に判断できるので、適正な保険料が支給されやすくなります。
反対に少なすぎると適正な保険料が支給されにくくなるので、水漏れ箇所の写真を十分に用意しておきましょう。
火災保険の「水漏れ」付帯の確認を
水漏れ被害の損害の補償は、火災保険で「水漏れ」を付帯している場合のみ適用されます。
また、水漏れ被害の原因が「自分」である場合は、個人賠償責任保険でないと対象にならなないケースもあるので、火災保険の契約内容をしっかりと確認しておくことが重要です。
『セーフリー』では、水漏れ被害の火災保険に関する知識も豊富な水道修理業者を多数紹介しています。安心して依頼できる業者ばかりなので、ぜひ検討してみてください。
今週のNo.1 おすすめ優良業者!!
クラシアン
水漏れの際の火災保険に関するよくある質問
-
火災保険で補償されるのはどのような水漏れですか?
火災保険で補償されるのは、一戸建てで発生した水漏れなどです。原因の内容によっても異なるため、まずはどういった原因で水漏れ被害が出たのか確認しましょう。
-
火災保険で補償されない水漏れはどのようなものがありますか?
火災保険に水漏れの付帯がない場合や、適用対象外の水漏れは補償されません。そのため、加入している火災保険の内容を確認しましょう。
-
火災保険の申請の際に注意することはなんですか?
申請時は必要書類、水漏れ被害場所の写真などが必要になります。また申請時には現地調査が行われるので、勝手に修理を行わないようにしましょう。
地域からおすすめ業者を探す
北海道・東北 | 北海道 | 青森 | 秋田 | 岩手 | 宮城 | 山形 | 福島 |
首都圏 | 東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 栃木 | 群馬 |
北陸・甲信越 | 富山 | 石川 | 福井 | 新潟 | 山梨 | 長野 |
東海 | 愛知 | 岐阜 | 三重 | 静岡 |
近畿 | 大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山 |
中国・四国 | 広島 | 鳥取 | 島根 | 岡山 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知 |
九州・沖縄 | 福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄 |
8問の設問に答えるだけ!
簡易水回りトラブル診断
30秒で、診断結果+料金相場がわかる!
シミュレーション結果
お客様の症状の場合
実際に現場を見てみないと正確な見積もりは出さないので目安として参考にしてください。
お客様のお住まいの地域で安心できる水道修理業者をコンシェルジュが無料でご紹介するサービスがございますので、ぜひご利用ください。
コンシェルジュに相談する
お見積りのご依頼ありがとうございます!
お急ぎの方はお電話でご相談ください。