トイレ修理で高額請求を避けるには？業者選びのポイント・事例を紹介

トイレ修理の高額請求に注意

トイレ修理の高額請求トラブルは、年々増加傾向にあります。

自治体が注意喚起を促している

東京都によると、消費生活センターに寄せられた「トイレの高額請求に係る相談件数（都内）」は、2017年度の125件から2020年度には362件と倍以上になったと報告されています。

なかでも、30代以下を中心に相談件数が急増。経験の浅い若い人ほど、被害に遭いやすいことが分かります。

相談内容としては、トイレがつまり焦ってネット検索したところ、「基本料金1,000円～」と破格な値段に惹かれて相談し、高額請求トラブルに巻き込まれたというものが多いようです。

参照：東京都生活文化スポーツ局消費生活部

高額請求トラブルに関する情報をお寄せください

もし、あなた自身もしくは家族や友人で高額請求トラブルに遭われた方がいたら、ぜひ体験談をお聞かせください。

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トイレ修理で高額請求された事例

「高額請求トラブルなんて、気をつけていればそうそう被害に遭わないでしょ…」と思っていませんか？しかし、高額請求してくる悪徳業者は言葉巧みに言いくるめるので、気をつけていても被害に遭う可能性は十分にあります。

ここでは、実際にあった、トイレ修理の高額請求トラブルを紹介します。被害者を自分に置き換えて、想像してみてください。

事例1：高圧洗浄機使用で17万円の請求

京都府で起こったトラブルです。

突然トイレの水がつまり、どうしたらよいかわからないので、新聞に折り込みされていた業者のシールを残していたのを思い出しフリーダイヤルに連絡した。シールには「安心料金で仕事をします。トイレのつまり・あふれ10,000円～」などと書かれていた。しばらくして業者がやってきて、すぐに作業にとりかかり、20分ほどでつまりが取れた。

業者がその場で書いて出した請求書をみると、合計額が17万円となっており驚いた。内訳には「高圧洗浄機使用15万円」などとあった。「我が家は築3年で複雑な水つまりなどないはず」などと抗議したが頑として聞き入れられず、やむを得ず17万円全額を即金で支払って帰ってもらった。
しかし納得できず、水道局に電話をしたところ「高圧洗浄機を使用しても2万円～3万円程度ではないか」と言われた。

引用元：京都府 府民環境部消費生活安全センター

相談者は、新聞の折り込みにあったからという理由だけで、「悪徳業者ではないだろう」といった固定概念があったのかもしれません。依頼する前に業者のことをよく調べておけば、防げたトラブルだったでしょう。

事例2：広告表示の「390円から」が55万円の請求へ

2021年4月に、国民生活センターに寄せられた相談内容です。

夜に自宅マンションのトイレが詰まった。インターネット広告に「料金390円から」と記載された事業者に修理をお願いしたいと電話した。作業員から連絡があり「勝手に自分で直そうとすると逆に詰まるのでしないように」と言われた。男性2人の作業員が到着し、高圧ポンプで10分程作業した。解消されないので「便器を外して排水管を確認する。3万円かかる」と言われ了承した。「長年の汚れが蓄積して詰まった。こんなにひどいのは初めてだ。通貫作業が必要で20万円前後かかる」と言われた。他の部屋の住民に迷惑をかけてはいけないと思い、了承した。さらに「詰まり再発防止のため、薬剤と特殊な機械による清掃で15万円かかる」と言われ応じた。全ての作業は30分程度で完了し、詰まりも解消したが最終的に約55万円の契約書を渡された。「現金で支払えば50万円に値引く」と言われ、少しでも安くなればという思いからATMで現金を引き出しその場で支払った。よく考えてみるとあまりに高額で納得できない。

引用元：独立行政法人国民生活センター

追加工事を提案して高額請求へとつなげる、ありきたりなトラブル事例です。最後には、値引きをチラつかせて支払いを急かしている点からも、悪徳業者であった可能性は非常に高いでしょう。

事例3：あれよあれよという間に40万円請求

20代の男性が体験したトラブルです。

マンションで一人暮らしをしているが、トイレに行ったら一度流れたはずのトイレットペーパーが便器に戻っていた。詰まったと思い、インターネットで検索して上位にあった事業者に連絡した。電話で事情を話したところ、業務用のラバーカップを使用すると9割直るが5千円程度かかると言われ、了承し来てもらった。ラバーカップで作業していたが、詰まりが解消せず、事業者から「便器を取り外して配管に工具を通して詰まったものを粉砕する。3万円程度かかる。」と言われ承諾した。詰まりは解消したが、念のため高圧洗浄したほうがいいと言われたので、サービスかと思い承諾した。来訪から数時間かかりすべての作業が終わったところで、事業者から約40万円の請求書を渡された。高額ではないか。

引用元：東京都生活文化スポーツ局消費生活部

 最初に見積もりを出してもらっていない時点で、危険なにおいがします。また、業者から提案された作業を「サービス」と思い込んだところも、大きな誤りだったといえます。

見積もりを出してもらったうえで、追加作業を行う場合は、その都度見積もりを出し直してもらうべきでした。

ぼったくり被害については、以下の記事でも紹介しています。

ぼったくり水道修理業者の実情を詳しく見てみる

トイレ修理で高額請求に遭ったときの対処法

トイレ修理で高額請求されたとき、どのように対応するのが正しいのでしょうか？

すべての作業が終わっていても、請求書に納得できない場合は、その場での支払いを拒否できます。
ここで重要となるのは、「後日納得した金額で支払う意思を示すこと」です。適正料金を支払う意思があることを伝えておかなければ、業者から訴えられてしまう可能性もあり得ます。

消費者センターや水道局、弁護士などに相談したい旨を伝えましょう。もしも、支払いを拒否した後に作業員の態度が変わり、身の危険を感じたときは迷わず警察に連絡してください。

高額請求を断れずに支払ってしまったらどうする？

万が一、支払ってしまったときは以下の対応をしましょう。

• 消費生活センターに相談する
• クーリング・オフで対応する

支払った後でもお金を取り戻せるかもしれません。ぜひ、参考にしてみてください。

消費生活センターに相談する

消費生活センターでは、専門の相談員がトラブル解決のための助言を行ってくれます。

具体的には、

• 弁護士など適切な窓口の紹介
• 業者との交渉の手伝い（あっ旋）

など、自分たちだけでは思いつかない改善策を伝授してくれます。相談料は無料なので、気軽に相談できるところもポイントです。

最寄りの消費生活センターの連絡先が分からない場合は、消費者ホットラインの「188」にかけると案内してくれます。

クーリング・オフで対応する

支払い済みのお金を取り戻す方法としては、クーリングオフがあります。しかし、どんなケースでもクーリング・オフが適用になるとは限りません。

適用される例としては、「広告の表示金額と実際の請求金額に大きな差があった」「点検・見積もりのために呼んだ業者とその場で契約した」などが挙げられます。

クーリング・オフが適用できる具体的な契約の種類としては、以下の通りです。

• 訪問販売
• 電話勧誘販売
• 特定継続的役務提供
• 訪問購入
• 連鎖販売取引
• 業務提供誘引販売取引

訪問販売・電話勧誘販売・特定継続的役務提供・訪問購入は8日間、連鎖販売取引・業務提供誘引販売取引は20日間のクーリング・オフが可能です。

状況によっては対象とならないケースもあるので、事前にしっかり確認しておきましょう。

クーリング・オフを行う手順は、以下の通りです。

1. 書面に必要事項を記載する
   （契約年月日・契約者名・購入商品名・契約金額など）
2. クーリング・オフができる期間内に業者へ送付する
3. クレジット決済の場合はクレジット会社にも連絡する
4. 相手からの契約解除の連絡を待つ

クーリング・オフの書面は、ハガキや内容証明で送付します。ハガキの場合は両面をコピーして控えとして保管するほか、簡易書留などで送付する必要があるため、不安な場合は内容証明で贈りましょう。

期間内に送付し、受理されると契約した会社や業者から連絡が来るはずです。

支払いをクレジットカードにしている場合は、クレジットカード会社にも同様の内容を連絡し、支払いをストップしてもらってください。

判断に迷った際は、消費生活センターに相談してみてください。

トイレつまり修理で高額請求されたときの対処法や正しい業者の選び方については、以下の記事で紹介しています。

トイレ修理業者の高額請求を避ける6つのポイント

トイレ修理業者には適正料金でしっかり対応してくれる優良業者だけでなく、高額請求を行う悪徳業者もいます。高額請求トラブルを未然に防ぐためには、以下6つのポイントを押さえておきましょう。

• トイレ修理の費用相場を知る
• 運営会社の情報が明記されている業者を選ぶ
• 明朗会計で分かりやすい業者を選ぶ
• 水道局指定工事店の業者を選ぶ
• 複数の業者に見積もりを出してもらう
• 不安をあおる・契約を急かす業者は避ける

それぞれ詳しく解説するので、1つずつチェックしてみてください。

トイレ修理の費用相場を知る

トイレ修理の相場を知らずに依頼してしまうと、高額請求されても気が付かない可能性があります。そのようなことを避けるためにも、事前に相場を調べておきましょう。トイレ修理の相場は、以下の通りです。

ただし、修理内容や交換する部品、メーカーによって修理費用は大きく異なります。見積もりを取得した際に詳細を確認し、怪しい業者ではないことを確認した上で依頼しましょう。

トイレ修理の費用相場については、以下の記事でも詳しく解説しています。高額請求を見抜くためにも、ぜひ参考にしてみてください。

運営会社の情報が明記されている業者を選ぶ

トイレ修理業者を選ぶときは、

• 運営会社の名称
• 住所
• 電話番号

などの情報が明記されているか必ず確認しましょう。情報が記載されていないと、トラブルが発生したときに業者と連絡が取れなくなる恐れがあります。最悪、そのまま雲隠れされてしまうかもしれません。

「インターネット検索で上位に表示されているから」「新聞の折り込みチラシに入っていたから」という理由だけで決めるのは危険です。情報が正しいかどうか、住所を検索してみたり、直接電話をかけてみたりするなど、一度確認しておくとよいでしょう。

明朗会計で分かりやすい業者を選ぶ

明快な料金表を提示しているトイレ修理業者なら、事前にある程度の料金を把握しておけます。

「〇〇円～」と表示だけし、上限が分からないと、思いがけない金額を請求されてしまう恐れがあります。なるべく明朗会計で分かりやすい業者を選びましょう。

また、他社よりも極端に安い業者は、追加料金が発生する可能性が高いので、避けるのが無難です。作業前に見積もりを出してもらい、見積もりよりも高くなる場合は事前に相談してくれる業者なら安心して任せられるでしょう。

水道局指定工事店の業者を選ぶ

水道局指定工事店とは、法律で定められた基準により、給水装置工事を適正に行える業者として認められている工事店のことです。

水道局指定工事店は、給水管の新設や交換といった給水装置の工事を行えます。しかし、非指定工事店は給水管・排水管の工事は行えないので、軽度なトイレつまりしか対応できません。給水管内でトラブルが発生しトイレつまりが起きている場合、対応できるのは水道局指定工事店のみです。

「水道局指定工事店＝優良業者」になるわけではありませんが、迅速かつ適切に対応してもらうためにも、業者選びの基準の1つになるでしょう。

水道局指定工事店については、以下の記事でも詳しく紹介しています。

複数の業者に見積もりを出してもらう

見積もりは1社だけでなく、複数の業者から出してもらいましょう。1社のみでは適正価格かどうかを判断するのは難しいものです。複数社から見積もりを出してもらうことで、高額請求をしている業者がいる場合はすぐに見抜けます。

また、他社と比較して、極端に高いのはもちろん、安い業者にも気を付けたほうがよいでしょう。なにかと理由を付けて追加料金が発生する可能性があります。

安すぎる場合は、以下の辺りを詳しくチェックしておきましょう。

• なぜ安いのか？
• 見積もり金額よりも高くならないのか？

見積もりを確認する際は、「総額」を見ることで安心して依頼できます。追加費用の有無などもしっかり確認し、納得できる金額で依頼しましょう。

不安をあおる・契約を急かす業者は避ける

不安を煽ったり、契約を急かしたりする行為は、高額請求トラブルの体験談でよく見られる手口です。

• 高圧洗浄しなければ、またすぐにつまりを起こす
• 今契約すれば○円に値引きする

このように、言葉巧みに契約へと誘導しようとします。

水回りに関する知識がない方や、初めてのトイレ修理で困惑している方は、突然提案された修理内容や金額が適正かどうかを判断するのは難しいでしょう。少しでも不安を感じる場合は、無理にその場で判断するのではなく、断ることもまた大切です。

追加工事を提案する業者にも要注意

上記で紹介した事例にもあったように、追加工事によって請求金額が膨れ上がったケースは少なくありません。

例えば、トイレつまりを取り除くために「便器を外さなければいけない」と提案した後、「高圧洗浄が必要だ」と提案するケースはよく見られます。

業者から「こうしたほうがいい」と言われるとそうなんだろうと思い込みやすいですが、安易に判断するのは危険です。別の業者に依頼し直すのも方法の1つです。

トイレつまりの悪徳業者については、以下の記事でも紹介しています。

高額請求トラブルはトイレつまりに多い！依頼前にできる対処

トイレ修理の高額請求で多いのが、トイレつまり発生時です。トイレつまりが発生すると焦る方も多くいますが、まずは落ち着いて自分でできる対処法を試しましょう。

自分でできる対処法

自分でできる対処法としては、以下のようなものが挙げられます。

• ラバーカップを使用する
• ワイヤーブラシを使う
• お湯を流す
• 針金ハンガーなどでつまりを解消する
• 薬剤を使用する
• 一晩様子を見てみる

ラバーカップは、セルフでできる最も手軽なトイレつまり解消法です。便器の排水管内に圧をかけることで異物を除去し、トイレのつまりを解消させられます。

ワイヤーブラシは細いブラシのことで、排水管内で小刻みに動かすと異物が取れる可能性があります。

また、その他にも40～50℃ほどのお湯を流したり、変形させた針金ハンガーを使ったりと、さまざまな解消法を試すことが可能です。ただし、対処できないときは早めの相談をおすすめします。

トイレつまりの修理方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。あわせて参考にしてみてください。

トイレつまりの予防法

トイレつまりの予防法としては、以下のようなものがあります。

• 排泄物とトイレットペーパー以外流さない
• 一度に大量のトイレットペーパーを流さない
• トイレの大・小を正しく使い分ける
• 無理な節水をしない
• トイレに必要ないものを持ち込まない
• こまめな掃除を心がける

基本的に、トイレにはトイレットペーパーと排泄物以外は流せません。ティッシュなどの紙類をはじめ、スマホやおもちゃなどの異物を落とさないように注意しましょう。

また、トイレの大と小を上手く使い分け、無理な節水をしないことも大切です。トイレつまりは汚れの蓄積によって発生するケースもあるので、こまめな掃除をするのも良いでしょう。

トイレつまりの予防法については、以下の記事でも詳しく紹介しています。

トイレ修理の高額請求を避けたい方は『水道修理のセーフリー』へ

今回は、トイレ修理で高額請求された事例や対応の仕方について解説しました。

トイレに不具合が生じると焦りますが、まずは冷静になり、依頼前にできることから始めてみましょう。その上で、自分で対応できない場合は、今回紹介したトイレ修理業者を選ぶポイントを参考にしながら、信頼できる業者に相談してみてください。

『水道修理のセーフリー』では、トイレ修理に対応する優良業者を多数紹介しています。無料で出張見積もりをしてくれる業者も多く、初めての方でも安心です。

また、以下の記事では業者を選ぶ5つのポイントを紹介しています。ぜひ、こちらもあわせて参考にしてみてください。