男子トイレのつまりは自分で解消できる？詰まる原因4つ・尿石の対処法

男子トイレのつまりの原因4つと対処法

男子トイレのつまりの主な原因は、下記の4つです。

• 尿石のつまり
• トイレットペーパーやティッシュのつまり
• 固形物のつまり
• 目皿の汚れつまり

それぞれの原因の詳細と、各原因の対処法について、以下に詳しく解説します。

原因1：男子トイレの尿石の詰まり

尿石とは、尿に含まれているカルシウムが蓄積し、固まったものです。

尿石が固着すると、男子トイレの排水口がつまり、尿や洗浄用の水が流れにくくなり、男子トイレに水がたまってしまいます。

対処法1：男子トイレの尿石を酸性洗剤で掃除する

尿石はアルカリ性なので、酸性の洗剤で掃除すると、落としやすくなります。

市販のトイレ用洗剤やトイレクリーナーなどは酸性のものがほとんどなので、「トイレ用」と書かれたものを使用すれば問題ありません。

酸性洗剤で尿石を掃除する手順は、以下の通りです。

1. 目皿や便器の排水口に酸性洗剤をかける
2. 5分程待つ
3. ブラシでこする
4. 水で洗剤を流す

それほど頑固ではない尿石であれば、酸性洗剤で十分落とせます。

水が便器の排水口から流れていけば、つまりが解消された証拠です。

対処法2：男子トイレの尿石つまりをサンポールで解消する

通常の酸性洗剤を使っても尿石が落ちない場合は、サンポールを使ってみましょう。

サンポールは強力な酸性洗剤なので、他の洗剤では落ちない尿石でも、落とせる可能性があります。サンポールを使用する際は、肌荒れを避けるため、必ずゴム手袋を付けてから作業しましょう。

以下の手順で、尿石を落とします。

1. 便器内にトイレットペーパーを敷きつめる
2. 敷きつめたトイレットペーパーにサンポールをかける
3. 10分ほど放置する
4. トイレットペーパーを外す
5. ブラシでこする
6. 水を流す

トイレットペーパーは、便器のフチ裏にも忘れずに敷きつめましょう。

水が排水口から流れるようになれば、つまりは解消されています。

対処法3：排水管の尿石を尿石除去剤デオライトLで除去する

サンポールは、目皿や便器内の排水口表面などの、尿石を落とすのには向いています。しかし、排水管の中の、尿石のつまり除去には不向きです。

そこで、排水管の尿石を落とすのに有効なのが、「尿石除去剤デオライトL」です。

尿石除去剤デオライトLを使って、男子トイレのつまりを解消する手順は、下記になります。

1. 目皿を外す
2. 便器内に水がたまっていたら汲み出す
3. 便器内にデオライトLを流し入れる
4. 15分ほど放置する
5. 便器内を水で流す
6. 目皿を戻す

デオライトLが排水管の中に流れていき、尿石を溶かすので、水を流すだけで完了です。

注意点：熱湯と塩素系洗剤は使わない

尿石のつまりを掃除する際には、熱湯と塩素系洗剤を絶対に使わないよう、注意してください。

掃除したあと、洗剤を落とすために熱湯をかけると、男子トイレの陶器にヒビが入ったり、破損を引き起こしたりする恐れがあります。

また、尿石の掃除には、酸性洗剤が有効ですが、酸性洗剤が途中で切れたからといって、間違っても塩素系洗剤を使ってはいけません。

酸性と塩素系の洗剤が混ざると、塩素ガスが発生し、中毒を引き起こす危険があります。

原因2：男子トイレのトイレットペーパーやティッシュの詰まり

男子トイレがつまる原因の2つ目は、排水管内でのトイレットペーパーやティッシュのつまりです。

男子トイレでは、通常トイレットペーパーなどは流しません。しかし、小さい子どもや、酔っぱらった方が誤って流してしまい、つまりを引き起こす場合があります。

対処法1：ラバーカップ（スッポン）でつまりを解消する

つまりの原因がトイレットペーパーやティッシュであれば、ラバーカップ（スッポン）で解消できる場合があります。

ラバーカップでつまりを解消する手順は、以下の通りです。

1. バケツに水をためておく
2. 男子トイレの止水栓または水道の元栓を閉める
3. 男子トイレをビニール袋などで覆う
4. 目皿を外す
5. ラバーカップを目皿を外した排水口に当てる
6. カップが半分浸かる程度にバケツの水を便器に注ぐ
7. ラバーカップを押して引く動作を繰り返す
8. バケツの水を注いで、水が流れるか確認する
9. 目皿を戻し、男子トイレの止水栓または水道の元栓を開く

他のトイレと同様に、ラバーカップの押し引きを繰り返します。

男子トイレの止水栓は、洗浄ボタンまたは洗浄センサー付近にある場合が多いです。止水栓の溝にマイナスドライバーを当て、右に回すと閉まります。

作業中に水が流れないよう、止水栓または水道は必ず閉めましょう。

対処法2：真空式パイプクリーナーでつまりを解消する

ラバーカップのカップ部分が大きく、男子トイレでは上手く使えない場合は、「真空式パイプクリーナー」がおすすめです。

真空式パイプクリーナーは、使用方法はラバーカップとほぼ同じですが、ラバーカップよりも吸引力や圧力が高く、つまりを解消しやすくなっています。

また、真空式パイプクリーナーには、男子トイレ用の小さいカップが付属しているタイプがあるので、男子トイレのある店舗や事務所では、1つ購入しておくと良いでしょう。

真空式パイプクリーナーを使って、男子トイレのつまりを解消する手順は、以下になります。

1. 水を入れたバケツを用意する
2. 男子トイレの止水栓または水道の元栓を閉める
3. ビニール袋で男子トイレを覆う
4. 便器内の目皿を外す
5. 真空式パイプクリーナーを便器内の排水口に当てる
6. カップが半分浸かる程度に便器に水を注ぐ
7. 真空式パイプクリーナーのハンドルの押し引きを繰り返す
8. 水を便器内に注いで、水が流れるか確認する
9. 目皿を便器内に戻し、男子トイレの止水栓または水道の元栓を開く

真空式パイプクリーナーのハンドルを押し引きすると、水が飛び散る場合があるので、トイレ内が汚れないよう、忘れずに男子トイレをビニール袋で覆いましょう。

原因3：男子トイレの固形物のつまり

男子トイレがつまる3つ目の原因は、固形物のつまりです。

便器に吐き捨てられたガムや、酔っ払いが男子トイレに嘔吐をしてしまうと、それらが原因でつまりを引き起こす場合があります。

対処法：ワイヤーブラシで固形物を取り除く

固形物によるつまりを解消するには、ラバーカップや真空式パイプクリーナーよりも、ワイヤーブラシが適しています。

男子トイレの排水口からワイヤーブラシを入れて、排水管内につまった固形物を取り除きましょう。

ワイヤーブラシを使って固形物を取り除く手順は、他のトイレと同様、以下の通りです。

1. 目皿を外す
2. 排水口にワイヤーブラシを入れる
3. ワイヤーブラシを回したり、上下に動かして固形物をかき出す
4. 水を流す
5. 目皿を戻す

水を流して、問題なく流れれば、つまりは解消されています。

ワイヤーブラシを使う際の注意点として、力を入れすぎたり、奥まで勢いよく入れたりすると、排水管を傷つけてしまう可能性があります。

万が一排水管に穴が開いてしまうと、水漏れなどの二次被害に繋がってしまいます。不安な方は、水道修理業者へ依頼して、固形物を除去してもらいましょう。

原因4：男子トイレの目皿の汚れつまり

男子トイレのつまりの原因4つ目は、目皿についた汚れやゴミです。

目皿を見れば分かりますが、水を排水口へ流すための穴が開いています。この穴が、尿石に限らず、ゴミや汚れでつまると、当然水は流れません。

対処法：男子トイレの目皿を掃除する

目皿に汚れやゴミがたまっていたら、以下の手順で掃除しましょう。

1. 目皿を外す
2. 目皿と便器に市販のトイレクリーナーや、酸性洗剤をかける
3. 目皿と便器をブラシでこすり洗いする
4. 水をかけて洗剤を流す

トイレクリーナーや酸性洗剤を使うのは、目皿の汚れを掃除するついでに、尿石も落とすためです。

トイレクリーナーや酸性洗剤を使っても、尿石が落ちにくい場合は、目皿を尿石除去剤デオライトLに5分程浸しておくと、落ちやすくなります。

目皿を落とすと割れる恐れがあるため、こすり洗いをするときは、水をためたバケツの上などで作業すると良いでしょう。

また、洗剤を洗い流すときに熱湯をかけてしまうと、便器がヒビ割れる恐れがあるので、水で流してください。

男子トイレの詰まり解消を業者に頼むケース・料金相場

男子トイレのつまり解消を、水道修理業者へ依頼した方が良いケースと、依頼した場合の料金相場について解説します。

ケース1：固形物のつまり

男子トイレの排水管に、嘔吐物や固形の異物がつまった場合は、水道修理業者へ相談しましょう。

ワイヤーブラシで自分で解消する方法もありますが、誤って排水管を傷つけてしまうと、水漏れなど、別のトラブルを引き起こしてしまいます。

そのため、固形物による男子トイレの詰まりの場合は、水道修理業者へ修理を依頼した方が、結果的に早く安全に直るでしょう。

ケース2：自分で掃除しても尿石が落ちない

市販の尿石除去剤デオライトLでも落ちないほど、頑固な尿石がある場合は、水道修理業者へ相談してください。

業者しか取り扱えない強力なデオライトもあるため、自身では落とせない尿石も、業者であれば落としてくれるでしょう。

業者に詰まり修理を依頼した場合の料金相場

男子トイレのつまり修理を、水道修理業者へ依頼した場合の、料金相場を下記の表にまとめました。

水道修理業者によっては、店舗や法人との定期メンテナンス契約で、都度依頼するよりもお得に対応してもらえる場合もあります。

男子トイレのつまりの予防方法

男子トイレがつまると、お客様に不便をかけたり、店舗であればお店の印象も悪くなってしまいます。

そのため、つまりが起きてから解消するのではなく、なるべくつまりが発生しないよう、しっかりと予防しましょう。

以下に、男子トイレのつまり予防方法をご紹介しますので、参考にしてください。

尿石のつまり予防方法

尿石の予防には、四国化成工業株式会社が販売する、尿石除去剤「トレピカワン」がおすすめです。

トレピカワンは、強力な尿石洗浄剤のため、尿石の掃除頻度を下げられます。固形タイプと液体タイプがありますが、固形タイプは置くだけで尿石の予防になるので、手間がありません。

使用方法は、男子トイレの目皿の上に、トレピカワンを1～2錠置くだけです。1回の設置で、1～3ヶ月程効果が持続します。

トイレットペーパーやティッシュのつまり予防方法

トイレットペーパーやティッシュが、排水口に流れてつまるのを予防するために、便器の排水口の上にネットを敷きましょう。

目皿を外し、排水口の上にネットを敷いてから目皿を戻せば、誤ってトイレットペーパーやティッシュが流れていくのを大分防げます。

ネットに引っかかったトイレットペーパーやティッシュを手で取るか、ネットごと交換すれば、掃除の手間もそれほどかかりません。

固形物のつまり予防方法

トイレットペーパーやティッシュによるつまりの予防のために、排水口にネットを敷けば、同時に固形物の予防にもなります。

しかし、それだけでは不安な場合は、水道修理業者との定期メンテナンス契約を結ぶのがおすすめです。

定期メンテナンスを実施してもらえば、完全につまる前に、流れが悪いなどの違和感が起きた際に、すぐに対処してもらえるでしょう。

目皿の汚れつまり予防方法

目皿の汚れつまりを予防するには、定期的な掃除が最も効果的です。

1～2週間に1度、酸性洗剤を使ってブラシでこすり洗いするだけでも、つまりの予防ができるでしょう。

また、1～2ヶ月に1度程度、尿石除去剤デオライトLで、目皿と排水管の尿石を落とすと、さらに安心です。

目皿にネットを付ける方法もあります。大きな汚れやゴミが目皿内につまるのを防げるため、こすり洗いをする頻度を下げられます。

男子トイレのつまりでお困りなら

男子トイレのつまりの主な原因は、尿に含まれたカルシウムが固まってできる「尿石」です。

長年掃除しておらず、頑固にこびりついた尿石や、嘔吐物や固形物によるつまりの場合は、自身で解消するのは難しいでしょう。その場合は、水道修理業者へ依頼してください。

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