マンションでトイレの流れが悪い？3つの原因や対処法を解説

マンションのトイレの流れが悪い3つの原因と対処法

マンションのトイレの流れが悪いときの、主な原因は以下の3つです。

• 自宅のトイレや配管がつまっている
• 水圧が低い
• 共用部分の配管がつまっている

それぞれの対処法とあわせて、以下に詳しく解説しますので、参考にしてください。

原因1：自宅のトイレや配管がつまっている

マンションのトイレの流れが悪くなる原因として、まず考えられるのが、自宅トイレの便器や配管のつまりです。

特に、下記に当てはまる場合は、つまりが原因で流れが悪くなっている可能性が高いため、注意してください。

• 大量のトイレットペーパーを一度に流した
• ティッシュペーパーを流してしまった
• 水に溶けにくいトイレクリーナーを流した

異物を落としてつまった際は、自分で解消するのではなく、水道修理業者へ依頼しましょう。異物がつまった状態でラバーカップなどを使用すると、さらに取りにくい、配管の奥でつまる危険があります。

以下に、異物以外で発生した、自宅トイレのつまりを解消する方法を、複数ご紹介します。

対処法1：ぬるま湯でつまりを解消する

つまりを解消する道具を何も持っていない場合でも、ぬるま湯で解消できるケースがあるので、試してみてください。

以下が、ぬるま湯でつまりを解消する手順です。

1. 便器内の水をすくって捨てる
2. 40℃～50℃のぬるま湯をバケツにためる
3. 高い位置からぬるま湯を便器にゆっくり注ぐ
4. 3の作業を2～3回繰り返す
5. 1時間ほど放置する

ぬるま湯を入れた際にあふれないよう、便器内にたまっている水を紙コップなどですくって、あらかじめ減らしておいてください。

お湯を注ぐときは一気に注ぐのではなく、一定間隔でゆっくり注ぎましょう。1時間ほど経ち、便器内の水位が下がっていれば、つまりは解消されています。

なお、注意点として、便器が割れたり、ひびが入ったりする可能性があるため、絶対に熱湯は使用しないでください。

対処法2：中性洗剤でつまりを解消する

家にある、食器用洗剤などの「中性洗剤」を使って、つまりを解消する方法をご紹介します。
手順は以下の通りです。

1. 便器内の水をすくって減らす
2. バケツに40℃～50℃のぬるま湯を用意する
3. 中性洗剤を便器に100ml程度入れる
4. 用意したぬるま湯を便器に入れる
5. 20分～30分放置する

20分～30分放置してから、便器内の水位が下がっていれば、つまりは解消されているでしょう。

使用するお湯の温度には注意してください。熱湯を使用すると、便器が割れたり、ヒビが入る原因になります。

対処法3：重曹とお酢でつまりを解消する

100円均一でも購入できる、重曹とお酢を使用して、トイレつまりを解消する手順は以下になります。

1. 家の窓を開ける
2. 便器内の水を汲みだしておく
3. 重曹50mlとお酢100mlを便器に入れる
4. 40℃～50℃のぬるま湯を便器の半分程度まで入れる
5. 1時間程度放置する

重曹とお酢を便器に入れると、二酸化炭素のガスが発生するので、作業前に必ず家の窓を開けておきましょう。

重曹とお酢が混ざると泡立つため、便器からあふれないよう、事前に便器内の水を汲みだしておきます。

便器が割れたり、ヒビが入らないよう、必ず熱湯ではなくぬるま湯を使用してください。

1時間程度放置し、便器内の水位が下がれば、つまりは解消されているので、そのままトイレの水を流して完了です。

対処法4：ラバーカップ（スッポン）でつまりを解消する

自宅にラバーカップ（スッポン）がある場合は、以下の手順で使用し、つまりを解消しましょう。

1. 便器内の水を減らしておく
2. ラバーカップを便器内の水たまりに密着させる
3. ラバーカップをゆっくり押し込み、へこませる
4. ラバーカップを勢いよく引く
5. 3と4の動作を繰り返す
6. ゴポゴポと音がしたら完了

ラバーカップを便器内に入れたら水があふれてしまいそうな場合は、事前に水を紙コップなどですくって、減らしておきましょう。

ラバーカップを勢いよく引く際には、ラバーカップが便器から離れないよう、注意してください。

何度やっても、ゴポゴポと水が流れるようになった音がしない場合は、水道修理業者へ相談しましょう。

対処法5：真空式パイプクリーナーでつまりを解消する

ラバーカップ（スッポン）と同じ仕組みで、トイレつまりを解消する道具に「真空パイプクリーナー」があります。

仕組みは同じですが、真空パイプクリーナーの方が吸引力や圧力が高いため、ラバーカップよりもつまりを解消できる可能性が高いです。2,000円前後で購入できるので、ぜひ一度お試しください。

真空式パイプクリーナーでつまりを解消する手順は、以下の通りです。

1. 便器内の水を減らしておく
2. 真空パイプクリーナーのハンドルを押した状態にする
3. 真空パイプクリーナーを便器内の水たまりに押しつける
4. ハンドルの「引いて押す」を繰り返す
5. ゴポゴポと音がすれば完了

ハンドルを引くときは勢いよく、押す際はゆっくりを意識して行いましょう。

対処法6：ペットボトルでつまりを解消する

自宅にラバーカップ（スッポン）も真空パイプクリーナーもない場合、ペットボトルを使ってみましょう。

以下のものを用意してください。

• 500mlの空のペットボトル
• ハサミまたはカッター
• ゴム手袋

空のペットボトルを、底から3～4cmのところでハサミまたはカッターで切り落とすだけで、準備は完了です。

実際に、ペットボトルでつまりを解消する手順は、次の通りです。

1. 便器内の水を減らしておく
2. ゴム手袋を装着する
3. ペットボトル本体の底を便器内の水たまりにつける
4. 手でペットボトルの飲み口をふさぐ
5. 4の状態のまま、ペットボトルを上下させる
6. 5の作業を、ゴポゴポと音がするまで続ける

ペットボトルと手を入れて水かさが増すので、あふれないよう、事前に便器内の水をすくって減らしておきましょう。

対処法7：配管のつまりは業者へ相談する

上記でご紹介した、対処法1～6のどれを試しても、つまりが解消されない場合もあります。その場合、トイレの便器ではなく、配管内で厄介なつまりが発生している可能性が高いです。

配管内のつまりを素人が無理に自分で対処すると、つまりが余計に酷くなったり、配管を傷つけ水漏れにつながる恐れがあります。

そのため、配管でつまりが発生していると思われる場合は、すぐに水道修理業者へ相談しましょう。

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原因2-1：水圧が低い（タンク式トイレの場合）

水圧が低いために、マンションのトイレの流れが悪い場合があります。

タンク式トイレの場合は、以下の4点を確認しましょう。

• 止水栓
• トイレタンク内の水位
• ボールタップ
• フロートバルブ

それぞれについて、以下に詳しく解説します。

対処法1：止水栓が閉まっていたら開ける

タンク式トイレは、トイレタンクに一定の水をためて流します。水をためてから流すため、勢いがつき、つまりにくくなっています。

しかし、トイレタンクに水を送る止水栓が閉まっている、もしくは少ししか開いていないと、十分な水がトイレタンクにたまらず、水の流れが悪い原因となります。

タンク式トイレを使用していて「水の流れが悪い」と感じたら、止水栓が閉まり過ぎていないか、確認してください。

閉まり過ぎている場合は、以下を参考に止水栓を開きましょう。

• ハンドルタイプ：蛇口と同じように、左に回すと開く
• ハンドルがないタイプ：マイナスドライバーを当てて、左に回すと開く

止水栓が固くて動かない場合は、水道修理業者へ相談してください。

対処法2：トイレタンクの水位を調整する

止水栓が開いているにもかかわらず、タンク内にたまる水の量が少ないときは、手動でたまる水の量を調整します。

タンク内の給水管の付け根にある、「水位調節リング（水位調整ネジ）」を右に回し、タンク内の水位を上げましょう。

タンク内には、水面から出ている「オーバーフロー管」と呼ばれる管があります。タンク内の水位を調整する際は、オーバーフロー管に書かれている印を目安にしてください。

対処法3：ボールタップを交換する

「水位調節リング」で調整した後も、水位が変わらない場合は、ボールタップが故障しているかもしれません。

ボールタップは、タンク内の水量を調整する役割を持ちますが、故障していると、いつまでも水がたまらなくなる場合があります。

「水位調節リング」で水位を調整しても、改善しない場合は、以下の手順でボールタップを交換してください。

1. 止水栓を手またはマイナスドライバーで閉める
2. トイレを流してタンクを空にする
3. ボールタップとトイレタンクの接続部のナットをモンキーレンチで外す
4. ボールタップを引き抜く
5. 新しいボールタップを差し込む
6. ナットをモンキーレンチで締める
7. 止水栓を開ける

ボールタップを交換しても、水位が変わらない場合は、次に紹介する「フロートバルブ」を確認しましょう。

対処法4：フロートバルブを交換する

フロートバルブは、トイレタンク内の排水弁の蓋の役割を持ちます。

フロートバルブが劣化していると、隙間から水が便器内に流れ出てしまい、いつまでもタンク内に水がたまりません。

止水栓も、ボールタップを確認しても異常がない場合は、フロートバルブを以下の手順で交換してください。

1. 止水栓を手またはマイナスドライバーで右回しに閉める
2. トイレを流してタンク内から水を抜く
3. 玉鎖からフロートバルブを外す
4. 新しいフロートバルブを玉鎖に取り付ける
5. 止水栓を手またはマイナスドライバーで左回しに開ける

フロートバルブの交換まで行っても、タンクに十分な水がたまらない場合は、水道修理業者へ相談してみましょう。

原因2-2：水圧が低い（タンクレストイレの場合）

タンクレストイレは、水道管から直接便器内に水が流れる仕様になっています。

そのため、タンクにためた水の勢いで流すタンク式トイレよりも、水圧の影響で水の流れが悪くなりやすいので、注意してください。

特に、マンションなどの高層階では水圧が低く、タンクレストイレの水の流れが悪くなりがちです。

対処法：水道修理業者へ相談する

マンションの高層階などで水圧が低く、タンクレストイレの流れが悪い場合は、水道修理業者へ相談しましょう。

タンクレストイレの種類によっては、水圧を補う後付けのブースターを取り付けて、改善してもらえる場合もあります。後付けブースターが取り付けられない場合、他の改善方法や、トイレそのものを交換すべきかなど、分かりやすく提案してくれます。

タンクレストイレに詳しい水道修理業者を探したいときは、『水道修理のセーフリー』の無料コンシェルジュへお気軽にご相談ください。年中無休で、タンクレストイレに詳しい水道修理業者を、無料でご紹介します。

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原因3：共用部分の配管がつまっている

マンションのトイレでは、流れが悪い原因が自室のトイレではなく、共用部分の配管にある場合があります。なぜなら、集合住宅の場合、各部屋の配管が途中で一つの配管に繋がっているのが、ほとんどだからです。

繋がっている共有部分の配管がつまると、その配管より上階の部屋のトイレは、流れが悪くなります。

特に、他の部屋でトイレ詰まりを解消するために無理に流した異物が、共用部分でつまるなどが起きがちです。

対処法：管理会社に相談する

自分でできるつまり対処法を試しても、自宅トイレの流れが悪い状態が改善しない場合は、共用部分の配管がつまっている可能性が高いでしょう。

管理会社へ相談し、他の住民からもつまりやトイレの流れが悪いなどの相談が来ていないか、確認してみてください。他の住民からも同様の相談が同時に来ている場合は、共用部分の配管に原因があると思われます。

共用部分の対処は管理会社が行うため、事態が改善するのを待つだけで大丈夫です。

流れが悪いマンションのトイレの修理費用は誰が負担か

マンションといった集合住宅の場合、自室などの「専有部分」と廊下などの「共有部分」があります。専有部分の修理などは実費負担、共有部分は管理会社が負担するのが通常です。

トイレも同様で、自室トイレの便器や、自室内の配管でのつまり修理は、実費負担。共用の配管で起きたつまりは、管理会社負担での修理になります。

また、上階の部屋のトイレつまりが原因で、自室の天井からの水漏れ被害などが発生する場合があります。この場合、相手の専有部分が原因で、自分の専有部分が被害を受けているため、相手の費用負担で修理するのが一般的です。

ただし、原因となった部屋の住人が加入している火災保険で、こちらの修理費用を負担してもらえる可能性があるため、管理会社経由で確認してもらいましょう。

マンションの流れが悪いトイレの修理費用相場

マンションの流れが悪いトイレを業者に修理してもらう場合の、費用相場をまとめました。

以下の表を参考にしてください。

なお、トイレつまりが原因による水害には、加入している火災保険が適用されるケースがあります。

トイレからあふれた水で床や壁などが浸水し、張り替えが必要になった場合などは、保険会社に確認してみましょう。

マンションのトイレの流れが悪くてお困りなら

マンションのトイレの流れが悪くなった原因が、自室のトイレにあるときは、自分で解消できる場合もあります。

しかし、できれば水道修理業者へ相談するのがおすすめです。マンションの場合、自分で対応して事態が悪化した際、他の部屋の住人にも被害が拡大する恐れがあるため、プロに任せた方が安心です。

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